ぽっちゃり女子のための「カービーヨガ」入門
世界中のヨガスタジオで、プラスサイズウーマンたちが心地よさを知って、自信をつけつつある。自分自身や指導している生徒たちのためにこの記事を参考にしていただければ幸いだ。
アンナ・ゲスト・ジェリーは何十年もの間、体とのつながりが断たれているように感じていた。ところが、30歳を目前にしたある日、ヨガのレッスンで立っている時に、体とのつながりをかすかに感じることができた。インストラクターから「右足の小指に何が起きているか感じてみましょう」と言われたのがきっかけだった。「長年、最新のダイエットの決まりを優先させて、体が発するメッセージを押さえ込んできたので、体に起きていることをほとんど感じられなくなっていました。」ゲスト・ジェリーは新刊の自著『Curvy Yoga (カービーヨガ)』にこう記している。
「でも、その時、私の内なる意識が目を覚まし、小指の下でマットが独特な形で押し下げられ、それでもしっかり存在している感じがわかったのです。また、小指の内側の方が外側よりも押し下げられていることも感じました。それで、足全体を十分に働かせていなかったことに気づかされました。」
ゲスト・ジェリーは現在、生徒としてヨガを行う時でも、インストラクターとして指導する時でも必ず、このような鋭い意識を自分に向けている。それは、体や体重の周期的な変化を察知するのと同じ意識だ。「体に関してただひとつ確かに言えることは、体は変化するということです。今の自分の体を受け入れることができれば、体は変わっていきます。」
体を認める、体に自信を持つ、体を前向きに捉える… あるがままの姿でくつろぐ、というとらえどころのない概念を表す表現は実に多い。とらえどころがない理由は、「安心するには一定の体型に見られないといけない、というとてつもなく大きなプレッシャーがある文化のなかで、私たちが暮らしているからです。」こう説明するのは、『Body Respect and Health at Every Size(どんなサイズでも体に敬意を払い、健康でいよう(仮))』の著者、リンダ・ベーコン博士だ。「現時点では、痩せている方が健康で幸せだという神話が文化的にすっかり確立しています。」
ベーコン博士は懸命に自分のサイズを受け入れようとしている人に、機能性と外見とを区別すること(たとえば、散歩に出かけたら、なんて太腿が太いのだろうと思うのではなく、あちこち動き回る手段として自分の脚がいかに素晴らしいか注目しよう)と、ヨガを行うことを勧めている。「太っていたらできないポーズがあるかもしれませんが、できなくてもいいのです。できるポーズがほかにあります。インストラクターが太っている人に配慮をしなかったり、体に合わせてポーズを変えたりしないとしたら、そのインストラクターに問題があります。受講生の体に問題があるわけではありません」。
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