ヨガの聖地インドの寺院で「祈り」体験【石垣島ヨガ便り♯5~番外編~】
祈りの国インドで巡るテンプル
ヨガの聖地というと、ヒマラヤやガンガー、リシケシなど北インドを思い浮かべる方が多いかもしれません。日本ではあまり知られていないヨガの聖地が、南インドにもたくさんあります。その中の一つが、チタンバランにあるナタラージ寺院。そこは、かつて師匠から「ヨガの聖者たちの波動が今も息づく場所」と教わり「いつか行きなさい」と助言を受けました。その念願のナタラージ寺院へ。インド最南端の空港トリヴァンドラムから空路でチェンナイへ。そこから、車で5時間余り。広いインドを移動するのは容易ではないけれど、それだけの時間と労力を費やしても代えがたいほどの魅力と感動が待っています。
ゴーラム(塔門)をくぐりテンプルに入ります。テンプルの周りや中も、沢山の人で混み合っています。外国人観光客は比較的少なく、その一方で白い服を着た行者さんたちが多く、みなお祈りを捧げたりプジャーの準備をしたり…穏やかな空気の中にも活気があります。テンプルは、朝、夕のそれぞれ数時間だけ開きます。その間、テンプル内にある神仏を一つひとつ回りお祈りをする人たち、お堂内でただ静かに座り瞑想をする人たち、ご本尊のシヴァ神の前でその姿を目に焼き付けるようにずっと立ち尽くしている人たち、皆思い思いに過ごしています。
巡礼に行く際には、テンプルでの作法や決まりをも守ったうえで、それだけに縛られず、そこに流れる空気、時間、長年積み重ねってきた人々の祈りを感じると良いと思います。テンプルが閉まる時間が迫ると、人々がご本尊の前に集まってきて、プジャーが行われます。鐘の音とマントラの響き、灯された火が、さらに厳粛な世界へと変えていきます。きっと毎日のように、この光景を見ている人もいるはずなのに、だれもがシヴァ神にくぎづけで、1秒でも長くその顔を見ていたい、感じていたい、と願っているようです。人込みで遠くからしか拝めないけれど、その姿にただただ集中し微動だにしません。
まるで、この大勢の意思が一つになっているような、そんな感覚にさえなります。自分もその「祈り」の輪の中に入った瞬間、「自分」という小さな枠から抜け出していきます。インドは祈りの国。その祈りの体験をぜひ、インドでしてみてください。
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