日本は世界初の生理休暇導入国。しかし実態は…?台湾の「月経博物館」を訪れる日本人の反応【インタビュー】
日本は世界初の生理休暇導入国。しかし実態は…
ーーー日本からの来館者の中で特に印象的だった反応はありますか?
Viviさん:博物館の1階には世界各地の月経に関する取り組みを紹介するコーナーがあり、その中で日本は1947年に世界で初めて労働基準法で生理休暇の取得を認めた国であると紹介されています。以前、スタッフが日本人来館者にこれを伝えたところ、その方は誇らしいという反応を見せるどころか「制度があるのに実際には誰も使えていない。」と腹を立てていたのだとか。このエピソードから、制度を作っても実際に活用できるかどうかには大きなギャップがあることを学びました。
月経がある自分を嫌いではなくなった
ーーー博物館の2階には「Dear Period」という、来館者が感想を寄せるコーナーが設置されています。訪れた方はどのような感想を持つのでしょうか?
Viviさん:寄せられる感想の多くは「月経は本当につらい。」「吐き気や頭痛もあって苦しい。」といった、普段は表に出ない声です。その一方で「以前は月経そのものが嫌で、月経がある自分も嫌いだった。今でも月経が辛いことは事実だけど、それを理由に自分自身までをも嫌いだと感じる必要はないと思えるようになった。」という感想も見受けられます。このような気持ちの変化も、博物館の展示を見ることでみなさんに持ち帰っていただけるものだと考えています。
わたしたちは決して「月経は素晴らしいものだから好きになろう。」とポジティブ一色の主張をしたいわけではありません。実際に月経によって強い不快感や痛みを抱えている人はいますし、それらが日常生活に不便をもたらすこともあるのが事実。それでも、月経がある性別として生まれたことは、社会から否定されたり自分自身を制限したりする理由にはならないということを伝えていきたいです。
プロフィール: Vivi(林薇)さん
NGO「小紅帽 With Red」および「小紅厝月經博物館(The Red House Period Museum)」創設者。長年にわたりジェンダー・人権・教育などの分野に取り組む。Diana Legacy Award・Forbes 30 Under 30 Social Impactを受賞。
NGO「小紅帽With Red」
2019年に設立された「小紅帽With Red」は、台湾初の月経平等の推進にフォーカスしたNGO団体。月経貧困や月経格差、月経へのスティグマなどの社会問題の解決に取り組み、長期的に教育・社会福祉・研究等を通して社会の幅広い分野に向けた提言を行っている。また、台北市大同区に世界で唯一の月経博物館「小紅厝月經博物館(The Red House Period Museum)」を設立(一般公開は毎週金~日曜日)」。
私たちのビジョンは、月経平等という切り口から多様でインクルーシブな社会を実現することです。包括的な月経教育を幅広い年齢層の教育現場に提供し、街中のあらゆる場所を月経フレンドリーな環境へと変革していくことを目指しています。
小紅帽With Red | 小紅厝月經博物館Period Museum
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