朝の「おにぎり」に混ぜるだけ。自律神経を整えるトリプトファン食材5選|管理栄養士が解説
「トリプトファン」という栄養素を知っていますか?トリプトファンは、心身のコンディションを支えるセロトニンの材料となる必須アミノ酸です。毎日の食事から摂ることが大切ですが、特別な食品を用意する必要はありません。 コンビニで買うにも、家で握るにも、おにぎりは忙しい日の食事の心強い味方。具材や組み合わせを少し工夫することで、トリプトファンを補う機会にもなります。この記事では、管理栄養士の視点からトリプトファンの働きを解説しながら、おにぎりにプラスして、手軽に取り入れられる5つの方法をご紹介します。
トリプトファンって何?
トリプトファンは、体内で作ることができず食事から摂る必要がある必須アミノ酸のひとつ。おもな働きは、神経伝達物質セロトニンの材料になることです。
セロトニンは気分や睡眠、自律神経の調整に関わるとされており、心身のコンディションを支えるうえで欠かせない存在と考えられています。また、トリプトファンは体内でナイアシン(ビタミンB3)にも変換されます。
トリプトファンは、肉や魚、卵、乳製品、大豆製品など、さまざまなたんぱく質を含む食品に含まれています。特定の食品だけで補おうとするのではなく、日々の食事でいろいろな食品からたんぱく質をとることが基本です。
ここからは、おにぎりに足すだけ、あるいは置き換えるだけで手軽にトリプトファンを補える食材を5つご紹介します。
焼き鮭
焼き鮭は優秀なたんぱく源であり、100gあたり約330mgのトリプトファンを含みます。さらに、ビタミンB6も含まれています。
トリプトファンがセロトニンの材料となり、ビタミンB6は、そのトリプトファンからセロトニンがつくられる過程に関わる栄養素です。焼き鮭なら、この2つの栄養素を一緒にとることができます。
おにぎりの具材としてはもちろん、トリプトファンをしっかり補いたいなら、焼き鮭をおかずとしてプラス1品するのがおすすめです。
鶏むね肉(サラダチキン)
低脂質で高たんぱく質な鶏むね肉も、トリプトファンを含む食材です。ビタミンB6も含まれており、トリプトファンとビタミンB6を一緒に補えるのが特徴です。
鶏むね肉を使ったサラダチキンなら、コンビニやスーパーなどで手軽に購入できるため、おにぎりに、簡単にプラスしやすい1品です。
料理をするなら、野菜と合わせたスープや、棒棒鶏風のサラダにするのもおすすめ。おにぎりと組み合わせれば、主食だけで済ませず、たんぱく質や野菜も補いやすくなります。
チーズ
たんぱく質を含む牛乳を濃縮して作るチーズにも、トリプトファンが含まれています。そのほか、ビタミンB6や、日本人に不足しやすいカルシウムも一緒に補えるのが特徴です。
個包装のチーズなら手軽に取り入れやすいです。あられ切りにしてかつおぶしと合わせてごはんに混ぜたり、サラダに添えたりするのもいいですね。
ゆで卵
ゆで卵も、トリプトファンを含む手軽なたんぱく質源です。コンビニやスーパーでも購入しやすく、忙しいときにも取り入れやすいのが魅力です。
そのままおにぎりに添えるのはもちろん、味玉にして、ごはんと一緒に握れば「味玉おにぎり」にすることもできます。不足しやすいたんぱく質を補えるうえ、お子さんにも喜ばれる一品です。
玄米
お米そのものを変えるという選択肢もあります。玄米は、白米と比べてトリプトファンを多く含んでいます。炊いた状態で比べると、玄米は100gあたり約42mg、白米は約35mgです。また、食物繊維やビタミンB群なども補えるのが魅力です。
「玄米を食べたいけれど、家族が好まないので……」という方に筆者がおすすめするのは、玄米おにぎりの冷凍ストックです。自分の分だけ玄米を取り入れることができますし、忙しい朝やお弁当にも、温めるだけでさっと使えます。
まとめ
トリプトファンは、セロトニンやナイアシンの材料として、私たちの心身の調子を支える大切な栄養素です。
焼き鮭、鶏むね肉(サラダチキン)、チーズ、ゆで卵、そして主食を置き換える玄米。どれもおにぎりに合わせやすい食材を今回はご紹介しました。気になったもの、冷蔵庫にあるものをひとつ選んで、いつものおにぎりにプラスしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉増補2023年・アミノ酸成分表編/一般成分表)
・厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「セロトニン」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量」
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く









