「寝苦しい夏の夜」の夕食に。睡眠の質を高める「トリプトファン」豊富な夕食食材3選|管理栄養士が解説
1日の終わり、体は疲れているのに寝つきが悪い、途中で何度も起きてしまい眠りが浅い、と感じることはありませんか。とくに夏の夜は、気温が下がりにくく湿度も高いため、睡眠の質が低下しやすくなります。良質な睡眠をとるために、食事で意識したいことの1つが、睡眠に関係するホルモンの材料となる「トリプトファン」です。今回は、寝苦しい夏の夜に、夕食で取り入れたいトリプトファンが豊富な食材について解説します。
トリプトファンは“必須アミノ酸”
アミノ酸はたんぱく質を構成する成分で、血液、臓器、皮膚や髪の毛などを作る材料です。人の体のたんぱく質は20種類のアミノ酸からできています。
そのうち体内で十分につくることができず、食事からとる必要がある9種類のアミノ酸を“必須アミノ酸”といいます。トリプトファンは必須アミノ酸の1つです。
トリプトファンは、神経伝達物質である「セロトニン」の材料となり、セロトニンは睡眠に関係するホルモン「メラトニン」の材料になります。
トリプトファンが豊富な食材3選&おすすめの食べ方
トリプトファンは、肉や魚、卵、大豆製品などに多く含まれます。そのためメイン料理として1度にまとまった量を取り入れていく形がおすすめです。
特に夕食に取り入れやすい食材を挙げていきます。
・鶏肉(焼き)
焼いたむね肉・ささみには100gあたり約400~500㎎のトリプトファンが含まれます。
調理の際は、高温で加熱するとパサつきやすいため、弱火でゆっくり加熱することや、マヨネーズ・酒・砂糖・みそ・麹などを使って、肉の繊維をやわらかくする工夫がおすすめです。
・豚肉(焼き)
焼いた豚ヒレ・豚ももには100gあたり約400~450㎎のトリプトファンが含まれます。豚ヒレ肉は揚げ調理のイメージがありますが、実は焼く・炒める調理もおすすめです。
厚めのスライスや拍子木切りにして、みそ漬け焼きや生姜焼きにすると食べ応えのある1品に仕上がります。
・さば(焼き)
焼いたさばには100gあたり約300㎎のトリプトファンが含まれます。もちろんそのまま焼いてもおいしく食べられますが、飽きずに楽しむために、アレンジするのもおすすめです。
骨取りのさばを活用した焼き南蛮や、トマトと合わせてパスタの具材にするなど、さまざまな料理に活用してみてください。
日々の食事にプラスしたい食材
肉や魚は1度にまとまった量のトリプトファンを摂取できます。
一方で、1度に摂れる量は多くなくても、トリプトファンが多く含まれる食材があります。
例えば、卵1個あたり約100㎎、油揚げ1枚あたり約80㎎、しらす20gあたり約40mg、牛乳コップ1杯あたり約90㎎、ごま大さじ1あたり約30mgのトリプトファンが含まれます。
日々の食事にプラスすることで無理なく取り入れやすくなります
ホルモンバランスも睡眠に関係する
睡眠の質には、睡眠環境や食事・飲み物、体内時計、生活習慣などに加えて、女性はホルモンバランスの変化も日中の眠気や睡眠に影響します。とくに月経前や妊娠中、更年期には、強い眠気を感じることや、逆に眠りにくくなることもあります。
トリプトファンからセロトニン、メラトニンが産生される過程には、さまざまなビタミンやミネラルも関わっています。まずはバランスのよい食事を基本に、トリプトファンを含む食品も取り入れていきましょう。夕食は肉や魚をメイン料理にし、1日の中で卵、大豆製品、乳製品などをプラスするといいでしょう。
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・文部科学省「食品成分データベース」
・厚生労働省「e-ヘルスネット|アミノ酸・トリプトファン・メラトニン・セロトニン」
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く








