イライラするのは暑さのせいかもしれない|気温が感情に与える意外な影響|心理師が解説

イライラするのは暑さのせいかもしれない|気温が感情に与える意外な影響|心理師が解説
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石上友梨
石上友梨
2026-08-12

なんとなくイライラする、気分が落ち込む、些細なことで腹が立ってしまう。もしかしたら、それは夏の暑さのせいかもしれません。

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暑さは感情に影響する

暑さで気分が悪くなるのには、身体の生理的な理由があります。気温が高くなると、身体のストレス反応が強まり、心拍数やコルチゾールなどに変化が生じることが研究で示されています。こうした身体的な負担が重なることで、暑い日は疲れやすくなったり、イライラしやすくなったりすることがあります。「暑いだけでこんなに消耗するのか」と感じる日があるとしたら、それは身体が正直に反応しているということです。猛暑の日に、なんとなく気力が湧かない、人と話すのがおっくうに感じられる。そういった状態になるのは、珍しいことではありません。

 暑いと出やすくなる感情や状態

高温との関連が研究で示されている感情や状態には、イライラ・攻撃性・不安・抑うつ・集中力の低下などがあります。BMJに掲載された研究では、極端な暑さの日に、全体の救急外来受診が約7.8%、精神疾患に関連する受診が約7.9%増加することが示されました。これは気候と心の健康が無関係ではないことを示す一つのデータです。「暑い日はなんとなく人と話したくない」「些細なことで腹が立つ」「やる気がまったく出ない」という経験は、多くの人に共通しています。記憶力や注意力、反応速度への影響も報告されており、暑い日に仕事や作業がはかどらないと感じるのも、こうした変化が背景にある場合があります。誰もが暑さの影響を受けやすい環境にいるということです。

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睡眠への影響

夜間の気温が25℃を超えるような暑い夜は、睡眠が妨げられやすくなることが報告されています。寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝起きても疲れが取れない。こうした睡眠の乱れは、翌日の感情の調節をさらに難しくします。暑さが感情を乱し、その影響で眠れなくなり、眠れないことでさらに感情が不安定になる。気温が上がる季節は、こうした悪循環が生まれやすい時期でもあります。「最近なぜかずっと疲れている」という感覚には、こうした背景があるかもしれません。

猛暑の時期に自分を整えるために

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身体を冷やすことは、感情の調節にも直結します。涼しい環境を確保することを「贅沢」と後回しにせず、自分のコンディションを整える手段として優先することが大切です。水分をこまめに補給することも、身体と気分の安定につながります。また、ヨガや呼吸法などのリラクゼーションは、高温によって上がった神経系の興奮を落ち着かせる助けになります。長く吐く呼吸を意識した呼吸法は、副交感神経を活性化させ、リラックスを促すことが期待できます。日中に短時間でも涼しい場所で静かに過ごす時間を作ることも、神経系を休ませる機会になります。暑い時期は、自分が普段より感情的になりやすいという前提で過ごすことが、無用な自己批判を減らすことにもつながります。今日うまくいかなかったことがあったとしたら、まず今日の気温を思い出してみてください。

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