最新研究【幼少期のトラウマが成人後のカップルに与える影響とは】

最新研究【幼少期のトラウマが成人後のカップルに与える影響とは】
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HIDEMI
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2026-08-19

米国の成人の約3分の2は、虐待、ネグレクト、親の離婚など、幼少期に少なくとも1つの困難な経験をしたと報告しており、約6人に1人は4つ以上の経験があると回答している。 新たな研究では、幼少期の困難な経験が、数十年後の成人の人間関係にも関連している可能性が示された。

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幼少期の困難な経験は男性で平均約2.5件、女性で約3.4件

ジョージア大学の研究者らは212組のカップルを対象に調査を行った。対象者は18歳以上で継続的な交際関係にあり、ジョージア州に居住していることが条件だった。交際期間は平均約13年で、約79%は結婚しており、残りは未婚ではあるものの継続的な関係にあった。参加者は、親や養育者から日常的に侮辱された経験があるか、十分な食事や保護を受けられなかった経験があるかなど、14項目のトラウマとなる可能性のある幼少期の経験について回答した。また、現在の不安感や抑うつ、孤独感に加え、パートナーとの関係を維持するための行動をどの程度行っているか、そしてパートナーとの関係に対する満足度などについても尋ねた。

男性参加者は幼少期の困難な経験を平均約2.5件報告したのに対し、女性は約3.4件と、女性の方が多かった。また、4つ以上の困難な経験があったと回答した人は男性で約30%、女性で約41%に上った。4つ以上の幼少期の困難な経験は、成人後の長期的な健康リスクの高さと関連していることが先行研究で示されている。

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日々の関わりの減少が関係満足度の低下と関連

その後研究者らは、幼少期の経験が、不安や抑うつなどの心理状態、関係を維持するための行動、さらに回答者のパートナーが感じる関係への満足度と、どのように関連しているかを分析した。

結果、幼少期の困難な経験と、成人後のパートナーとの関係に対する満足度の低下には、直接的な関連性は見られなかった。一方で、幼少期の経験は不安や抑うつ、孤独感と関連しており、こうした心理状態が、関係を良好に保つための日々の行動の低下と関連していた。

研究者らは、関係を維持する行動として、パートナーのストレスを把握すること、気持ちや考えを伝え合うこと、対立を建設的に解決すること、身体的な愛情表現を示すことの4つを挙げているこうした日常的な関わりが少なくなることで、関係への満足度が低下する可能性が示された。

ただし、この研究からは、幼少期の経験と成人後の問題のどちらが先に起きたのかを判断することはできない。今回の結果は原因を証明するものではなく、関連性を示したものだと研究者らは説明している。

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幼少期の経験とパートナーへの影響に男女差

また、パートナーへの影響には男女差も見られた。幼少期により多くの困難を経験した女性は、パートナーとの関係への満足度が低いと報告するだけでなく、そのパートナーも同様に関係への満足度が低いと感じてた女性の幼少期の経験が男性の満足度に直接関係していたわけではなく、女性自身の心理状態や、関係を維持するための行動の変化が関係していたと考えられる。

一方、男性の幼少期の困難な経験については、男性自身の心理状態や関係を維持するための行動の変化が、その男性のパートナーが感じる関係への満足度と関連する傾向は確認されなかった

研究者らはこの男女差について、過去の研究で示されてきた、女性が関係を維持するための感情面での役割をより多く担う傾向が関係している可能性を指摘している。ただし、この研究では女性が関係維持のために担う感情面での負担については調べていないため、これは考えられる説明の1つであり、明確に確認された理由ではない

表面的な問題の背景

カップルが関係上の問題を抱えた際は、相手との意思疎通の仕方や、意見の食い違いへの対応など、目の前で起きている問題に注目しがちだと、研究の共著者でジョージア大学の研究者、エビン・リチャードソン氏は言う。一方で今回の研究は、多くの人が抱えるそうした課題には、より深い背景がある可能性を示しているという。カップルや専門家はこうしたつながりを理解することで、表面に現れている問題だけでなく、その背景にある根本的な要因にも対応できるようになると述べている。

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大切なのは日々の小さな関わり

また、関係を良好に保つための行動が少ないカップルほど、関係への満足度が低い傾向があることも分かった。十分なコミュニケーションが取れなかったり、パートナーからのサポートを感じられなかったりするカップルは、全体的に関係への満足度が低かった。

大切なのは、大きな問題が起きたときの話し合いや対応だけではありません。日々の小さなやり取りの積み重ねが、困難な状況に直面したときに関係を支える力になります」と研究の筆頭著者で、ジョージア大学のアナリサ・アロヨ教授は述べている。

専門家が提案する健全な関係への取り組み

研究者らによると、カップルセラピーや関係教育プログラムを利用し、関係を維持するための日々の行動を学び実践することは、関係の質を高めることにつながる可能性があるという。また、健全な関係は過去のトラウマから回復していく際の支えにもなり得る
カップルは健全な関係を築くためのスキルを学び、実践することで関係を強化できるとリチャードソン氏は述べる。特に両者が成長に向けて取り組む意思を持つことが重要だという。

一方で、大きなトラウマや慢性的なストレスを経験した人は、過去の経験が現在の関係にどのような影響を与えているのかを理解し、より健全な関係を築くために、カウンセリングやセラピーなど、その人の状況に合わせた支援が役立つ場合もあると述べた。

出典

https://news.uga.edu/your-childhood-may-haunt-your-relationships/

https://studyfinds.com/past-may-follow-into-adult-relationships/

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