夏になると夜中にトイレが近くなる…水分の摂りすぎ?それとも心臓・腎臓のサイン?医師が教える受診の目安

夏になると夜中にトイレが近くなる…水分の摂りすぎ?それとも心臓・腎臓のサイン?医師が教える受診の目安
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2026-07-25

夏になると、「夜中に何度もトイレで目が覚める」「寝る前に水を飲むようになってから夜間頻尿が増えた」と感じる方は少なくありません。熱中症予防のために水分補給は大切ですが、「水を飲みすぎたから仕方ない」と思い込んでいると、心臓や腎臓の病気を見逃してしまうことがあります。夏に夜間頻尿が増える理由と、受診を考えるべきポイントについて医師が解説します。

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夏はなぜ夜間頻尿になりやすいの?

夏は熱中症予防のため、普段より多くの水分を摂る人が増えます。

特に寝る直前に一度に大量の水分を飲むと、その水分が夜間に尿となって排泄されるため、夜中に何度もトイレへ行く原因になります。

一方で、日中は汗をたくさんかいているため、「水分を摂れば摂るほど良い」と考え、必要以上に飲んでしまう人もいます。

水分補給は重要ですが、「こまめに適量を飲む」ことが基本であり、一度に大量に飲むことは夜間頻尿につながることがあります。

夕方の足のむくみは心臓や腎臓からのサインかも

夕方になると、

・靴下の跡がくっきり残る
・靴がきつくなる
・足首が腫れる

といった症状はありませんか。

日中に足へたまった水分は、横になって眠ると血液中へ戻りやすくなります。

すると夜間に腎臓へ流れる血液が増え、尿がたくさん作られるため、夜中に何度もトイレへ行くことになります。

このような夜間頻尿は、単なる水分摂取だけではなく、心臓や腎臓の働きが低下しているサインである場合があります。

心臓の働きが低下すると夜間頻尿が起こる理由

心不全では、心臓が全身へ十分に血液を送り出せなくなります。

その結果、日中は足に水分がたまりやすくなり、むくみが現れます。

そして夜、横になることで足の水分が血液中へ戻ると、腎臓への血流が改善し、多くの尿が作られます。

そのため、

⚫︎夜中に2回以上トイレへ起きる

⚫︎朝になると足のむくみが軽くなる

という特徴がみられることがあります。

夜間頻尿と足のむくみが同時にある場合は、一度心臓の状態を確認してもらうことが大切です。

腎臓の病気でも夜間頻尿は起こる

腎臓は、体内の水分や塩分のバランスを調整する重要な臓器です。

慢性腎臓病などでは、尿を濃縮する力が低下するため、夜間にも尿が多く作られることがあります。

さらに、

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 腎機能の低下

がある方では、夜間頻尿が病気の初期症状であることもあります。

「年齢のせい」と決めつけず、健康診断で腎機能を確認することも重要です。

塩分の摂り過ぎも夜間頻尿に影響する

夏は汗をかくため塩分補給も必要ですが、必要以上の塩分摂取は逆効果になることがあります。

塩分を摂り過ぎると喉が渇き、水分を多く飲むようになります。

その結果、夜間の尿量が増え、夜間頻尿につながります。

塩分
photo/Adobe Stock

また、高血圧や心不全、腎臓病がある方では、塩分の摂り過ぎが病状を悪化させることもあります。

「熱中症対策だから塩分を多く摂ればよい」と考えるのではなく、自分の体調や持病に合わせた適切な摂取が大切です。

こんな症状があれば受診を

夜間頻尿だけではなく、次のような症状がある場合は、医療機関への相談をおすすめします。

・夜中に2~3回以上トイレへ起きる日が続く

・足のむくみが強い

・少し動いただけで息切れする

・横になると息苦しい

・急激な体重増加がある

・尿の量が極端に増えたり減ったりする

・泡立つ尿や血尿がある

これらは心不全や腎臓病などが隠れている可能性があります。

早めに内科や循環器内科、腎臓内科で相談すると安心です。

夏の夜間頻尿を防ぐポイント

夜間頻尿を予防するためには、

  • 水分は日中にこまめに補給する
  • 就寝直前の大量の飲水を避ける
  • 夕方以降の塩分摂取を控えめにする
  • 適度な運動で足のむくみを改善する
  • 長時間座りっぱなし・立ちっぱなしを避ける
  • 毎日の体重や血圧の変化を確認する

ことが役立ちます。

特に高血圧や心臓病、腎臓病で治療中の方は、自己判断で水分を極端に制限したり増やしたりせず、主治医の指示に従うことが大切です。

まとめ

夏に夜中のトイレが増える原因は、水分の摂り過ぎだけとは限りません。夕方の足のむくみや塩分の摂り過ぎ、さらには心臓や腎臓の働きの低下が関係していることもあります。

特に、夜間頻尿に加えて足のむくみや息切れ、体重増加などがみられる場合は、心不全や慢性腎臓病などのサインである可能性があります。

「夏だから水を飲み過ぎただけ」と自己判断せず、気になる症状が続く場合は、一度医療機関で相談しましょう。夜間頻尿は、体が発している大切なメッセージかもしれません。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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