50代以降【股関節の詰まり感が気になる人が増加】膝をパカパカするだけ|地味だけど奥まで効く「クラムシェル」

50代以降【股関節の詰まり感が気になる人が増加】膝をパカパカするだけ|地味だけど奥まで効く「クラムシェル」
photo by Naomi Nishikawa
西川尚美
西川尚美
2026-06-18

「ヨガの立ちポーズをするときにいつもグラグラしてしまう」「股関節の詰まり感を解消したい」「50代になって股関節に違和感を感じることが出てきた」。そんな人におすすめなのが、股関節の最深部にある「外閉鎖筋(がいへいさきん)」にターゲットを絞った「クラムシェル」という動きです。

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股関節の安定に関わる「外閉鎖筋」

外閉鎖筋(がいへいさきん)は、股関節にある深層外旋六筋の中でも、骨盤底筋群と協調し、大腿骨頭を臼蓋に引きつける「機能的な安定性」に欠かせない重要な筋肉です。

股関節の専門家Dr. Jimmy こと、医学博士・宇都宮啓先生が提唱する、股関節のインナーマッスルを強化する、動きの小さな「クラムシェル(貝殻)ワーク」。股関節に直接はたらきかける重要なワークです。バリエーションは、①小臀筋②内閉鎖筋③外閉鎖筋と3つあり、このワークはYouTube「股関節専門家・Dr.Jimmy チャンネル」でも紹介されています。

クラムシェルをする際の注意点

実はDr.Jimmy は、股関節に違和感がある人には通常の「クラムシェル」は、著書の「股関節の痛みと悩みが消える本」(日東書院本社2024)の中ではオススメしていません。間違ったやり方だと股関節の痛みが増したり、軟骨をすり減らす可能性があるからです。

一般的なクラムシェルは、お尻の大きな筋肉(大臀筋や中臀筋)を鍛えるために行われることが多いですが、フォームを少し工夫すれば、股関節を正しい位置にカチッとはめ込む「インナーマッスル(深層外旋六筋)」のトレーニングへと変えることができます。

股関節の詰まり感を緩和する「クラムシェル」

今回は、理学療法や機能解剖学の視点を取り入れた、繊細にインナーに効かせるクラムシェルのやり方をご紹介します。これはDr.Jimmy もオススメしており、筆者も1番効果を感じています。

「外閉鎖筋」に注目すべき理由

外閉鎖筋は、骨盤の下部の穴「閉鎖孔」から大腿骨の大転子窩(外側に張り出している骨の裏の窪み)へとつながる深層の筋肉です。深層外旋六筋の中でも、股関節の関節包(関節を包む袋)に直接接しているリアルインナーマッスル、それが外閉鎖筋です。

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下半身のお悩みにアプローチ

外閉鎖筋が正しく働くと、大腿骨頭を骨盤のソケット(臼蓋)に引き寄せ、股関節を安定させる「天然のサポーター」の役割を果たします。その結果以下のような下半身のトラブルを予防することができます。

• 股関節の詰まりや痛みの予防
• 骨盤底筋群との協調(骨盤内の安定)
• 歩行時や片脚立ち時のグラつき解消

アウターマッスル(大臀筋など)が優位になりすぎている現代人こそ、まずはこの奥にある小さな筋肉を目覚めさせていきましょう。

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イラストAC

外閉鎖筋バージョン「クラムシェル」のやり方

外閉鎖筋に意識を持った「クラムシェル」は、キツい筋トレというよりも、脳と筋肉の神経のつながりを再構築する「アクティベーション(活性化)」です。ヨガの前や、ウォーキング、筋トレなどの大きな運動をする前にこのワークを入れることで、股関節がスムーズに、かつ安定して動くようになるのを実感できるはずです。ぜひ、ご自身の身体の繊細な感覚に耳を傾けながら試してみてください。

外閉鎖筋を働かせる最大のコツは、「大きく動かそうとしないこと」と「大腿骨の奥、骨頭部の軸回転(ローテーション)に集中して意識すること」です。

1. 横向きに寝ます。下の腕は腕枕にするか、あればヨガブロックを枕にして頭を乗せます。上の手は胸の前の床に置き、上半身が動かないようにしっかり支えます。

準備1
Photo by Naomi Nishikawa 

2. 股関節を約45度に、膝を約90度に曲げます。

※通常のクラムシェルより、やや股関節を浅め曲げると、外閉鎖筋に刺激が入りやすくなります。

※背骨はまっすぐ伸ばし、骨盤をニュートラル(床に対して垂直)にセットします。

3. 脚の間に薄いクッションかブロックを挟み、膝が股関節より低くなるようセットします(内転位)。両かかとは揃えず、右足を前に少しずらしましょう。

準備2
Photo by Naomi Nishikawa 
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Photo by Naomi Nishikawa 

4.上になっている足の内側、親指からかかとを床に押しつけ力を入れます。

5.上の膝をゆっくりと天井方向へ開きます。

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Photo by Naomi Nishikawa 
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Photo by Naomi Nishikawa 

※膝を持ち上げるのではなく、「大腿骨が股関節のソケットの中で、その場でクルッと後ろに回転する(外旋)」イメージを持ちます。

6.膝が一番高い位置になったところで、1〜2秒キープします。

※膝が開く角度はほんの数センチ(15〜20度程度)で十分です。股関節の奥に、じわっとした収縮感があれば正解です。

7.大腿骨の引き込みを維持したまま、ゆっくりと元の位置に戻します。8回 × 2〜3セットが目安です。

8.反対側も同様に行います。

よくあるNGパターンと修正のコツ

・骨盤が後ろに倒れ(逃げ)てしまう(代償動作)

無理に膝を開こうとすると、骨盤ごと後ろに倒れてしまいます。これでは骨盤の運動になってしまい、外閉鎖筋には効きません。

上の手で床をしっかり押さえ、骨盤が微動だにしない位置をキープ。ごく小さな動きで行いましょう。深部が熱く感じたら成功です。

・お尻の表面(大臀筋)がガチガチに硬くなる

お尻の表面に強い力が入っているときは、アウターマッスルが代償しています。

開く角度を半分以下に減らし、力を「10段階の3」くらいに弱めて、マインドフルに奥の感覚を探ってみてください。

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