【逆効果なウォーキング】猫背で歩くと内臓が圧迫される?医師が教える「痩せる姿勢」と呼吸の連動
「痩せる歩き方」は姿勢でかなり変わります。呼吸と姿勢はセットです。歩く時に意識したいポイントについて、医師が解説します。
「毎日歩いているのに痩せない」のはなぜ?
健康のためにウォーキングを始める方は本当に増えました。
ただ外来では、
「かなり歩いているのに体重が落ちない」
「逆に腰や肩がつらくなった」
という相談も少なくありません。
実際に歩き方を見ると、意外と多いのが「猫背歩き」です。
スマホを見ながら前かがみ。
肩が内側に入っている。
視線が下がっている。
こうした姿勢のまま長時間歩いている方はかなり多いです。
もちろん、歩かないよりは良いです。
ただ、猫背のままダラダラ歩くと、運動効率がかなり落ちることがあります。
場合によっては、呼吸が浅くなり、疲れやすくなることもあるんです。
猫背になると「内臓」が圧迫される
猫背姿勢では、背中が丸まり、胸郭が縮こまります。
すると、肺が十分広がりにくくなる。
さらに、お腹も圧迫されやすくなります。
イメージとしては、体を折りたたんだ状態で歩いている感じです。
この状態では、
・呼吸が浅くなる
・横隔膜が動きにくい
・体幹の筋肉が使いにくい
ということが起こります。
つまり、「歩いているのに燃費の悪い体の使い方」になってしまうんです。
呼吸が浅いと「脂肪燃焼効率」も落ちる
ウォーキングは有酸素運動です。
有酸素運動では、酸素を使いながら脂肪をエネルギーとして利用します。
ところが猫背で呼吸が浅くなると、酸素を十分取り込みにくくなる。
すると、
- 疲れやすい
- 長く歩けない
- 運動効率が下がる
という悪循環につながることがあります。
ケース①「歩くほど肩こりが悪化」50代女性
50代女性で、「ウォーキング後に肩がガチガチになる」という相談がありました。
詳しく見ると、かなり強い猫背姿勢。
しかも、歩行中ずっとスマホを見ていたそうです。
結果として、首・肩・背中に余計な力が入り、呼吸も浅くなっていました。
歩き方を修正し、視線を上げて腕を自然に振るようにしてもらうと、疲れ方がかなり変わったそうです。
ケース②「歩いてもお腹だけ痩せない」40代男性
40代男性で、「毎日1万歩歩いているのにお腹が引っ込まない」という方もいました。
ただ、実際の姿勢を見ると、骨盤が後ろに倒れ、お腹を潰すような歩き方。
この状態だと、腹筋や体幹がうまく使えません。
そこで、以下を意識してもらったところ、徐々にお腹周りにも変化が出てきました。
・背筋を軽く伸ばす
・骨盤を立てる意識
・少し大股で歩く
「痩せる歩き方」は姿勢でかなり変わる
実はウォーキングは、「全身運動」です。
姿勢が整うと、
- 背中
- お尻
- 太もも
- 腹筋
など、大きな筋肉が使いやすくなります。
逆に猫背だと、下半身もうまく使えず、小さい筋肉ばかり酷使しやすい。
これでは疲れる割に、消費効率が上がりにくいんです。
呼吸と姿勢はセット
外来で見ていても、姿勢が悪い人は呼吸が浅いことがかなり多いです。
特に猫背では、胸が広がりにくくなります。
その結果、無意識に「浅く速い呼吸」になりやすい。
すると、自律神経も乱れやすく、疲労感にもつながります。
歩く時に意識したいポイント
ウォーキングで大切なのは、「頑張りすぎる」ことではありません。
まずは、
- 視線を少し前へ
- 背筋を軽く伸ばす
- 肩の力を抜く
- 腕を自然に振る
- 少し大股を意識する
これだけでもかなり違います。
さらに、歩きながら深めに呼吸すると、横隔膜も動きやすくなります。
「スマホ歩き」はかなりもったいない
最近特に増えたのが、スマホを見ながらのウォーキングです。
ただ、これはかなり猫背になりやすい。
しかも、首や肩への負担も強く、呼吸も浅くなりやすいです。
せっかく歩いていても、姿勢が崩れると運動効率は落ちてしまいます。
医師として感じること
外来でよく思うのは、「運動量」だけでなく、「体の使い方」がかなり大事だということです。
同じ30分歩くにしても、猫背で苦しそうに歩くのか、姿勢良く呼吸しながら歩くのかでは、体への影響がかなり違います。
「歩く」は全身のバランス運動
歩行は、単に足を動かすだけではありません。
姿勢、呼吸、筋肉、自律神経。全部が連動しています。
だからこそ、「とにかく歩数を増やす」より、「気持ちよく歩ける姿勢」を意識するほうが、結果的に健康にもダイエットにもつながりやすいんです。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く






