ジャーナリングを生活に取り入れて、心のデトックスを【精神科医が教える】簡単な始め方
本音を出すだけで、心は回復する。ジャーナリングは、つい頑張りすぎてしまう人のための、「書いて、出して、軽くなる」感情デトックスというセルフケアです。精神科医である 長沼 睦雄(ながぬま むつお)先生の著書『感情を手放してラクになる デトックス・ジャーナリング』(日本文芸社)より内容を一部抜粋して紹介します。
ジャーナリングを始めよう
実は、書くことは「入力(インプット)」の多い私たちにとって最も効果のある「出力(アウトプット)」の方法。心の中に寝そべる闇や影を外に出すために最も有効なのです。
頭の中でぐるぐると渦巻く形のない感情を、文字や線などの「目に見える形」にして、ありのまま紙の上に出すことを「ジャーナリング」といいます。誰にも見せないノートとペンを用意して、心に浮かぶことをただ書き出すだけのシンプルな方法ですが、これが一番安全で、驚くほど心が軽くなるデトックスになるのです。
ノートはあなたを絶対に否定しません。「悲しい」「寂しい」「つらい」……そんなネガティブな気持ちが溢れてきても、フタをせず、そのまま書き出してみてください。怒りや恐怖がわいてくるのは、あなたが何かを深く感じてきた証拠であり、「本当はこうありたかった」という、まっすぐな思いの裏返しでもあるのです。
批評家の若松英輔さんは、著作の中でこんな素敵なことを言っています。「本当の理解や、誰かとの深いつながりは、言葉を超えた孤独な時間や書くことで自分と対話する中で生まれる」と。一人になってノートに向かう時間は、寂しいものではありません。むしろ、孤独を引き受けて自分と向き合うことで、逆説的ですが、誰かのことを大切に思えるようにもなるのです。
ジャーナリングの目的は自分の気持ちを発見すること
普段ノートや手帳を書かない人や、文章を書くことに苦手意識を持っている人は、いざ書こうと思っても、なかなか書き進めることができないかもしれません。
しかし、ジャーナリングでは整った文章を書く必要はありません。なぜならジャーナリングの目的は、「私、こんなふうに思っていたんだ」と発見することだけだからです。
それでも、どうしても「言葉にならない」ときもあるでしょう。胸がモヤモヤするけれど、どんな言葉もしっくりこない。そんなときは、言葉の代わりに、色や形、線で表現してみましょう。イライラした気持ちを黒いボールペンで力強くぐるぐると書き殴ってみたり、涙が出そうな気持ちを青い波線で描いてみたり。ただの点や線を引くだけでもOK。その色や線、言葉にならない叫びの中に、自分自身の本当の気持ち、本音が隠れているのです。
POINT
言葉や線や色に、今の自分をそのまま乗せてみて。ノートという安心・安全な場所で、自分の本音を発見しよう。
この本の著者…長沼 睦雄(ながぬま むつお)
十勝むつみのクリニック院長・精神科医。
昭和31年生まれ。北海道大学医学部卒業後、脳外科研修を経て神経内科を専攻し、北海道大学大学院にて神経生化学の基礎研究を修了。その後、障害児医療分野に転向し、道立札幌療育センターにて14年間児童精神科医として勤務。平成20年より道立緑ヶ丘病院精神科に転勤し児童と成人の診療を行う。平成28年に帯広にて十勝むつみのクリニックを開院(10年目)。急性期の症状を対症療法的に治療する西洋医学に疑問を感じ、HSP・アダルトチルドレン・神経発達症・発達性トラウマ障害・慢性疲労症候群などの慢性機能性疾患に対し、「脳と心と体と食と魂」を結んだ根本治療を目指す統合医療に取り組んでいる。『敏感すぎて生きづらい人の 明日からラクになれる本』『繊細で敏感でも、自分らしくラクに生きていける本』(共に永岡書店)、『子どもの敏感さに困ったら読む本』『10代のための疲れた心がラクになる本』(共に誠文堂新光社)、『その、しんどさは季節ブルー』(日本文芸社)など著書多数。
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