「不調」を、安心して話せる場所がある。マツキヨココカラと大塚製薬が届ける女性のためのセルフケア

「不調」を、安心して話せる場所がある。マツキヨココカラと大塚製薬が届ける女性のためのセルフケア
画像提供:大塚製薬/マツキヨココカラ&カンパニー

産婦人科医・医学博士の高尾美穂先生と、大塚製薬、マツキヨココカラ&カンパニーが語る、ドラッグストアを"最初の相談窓口"に変える企業協業の取り組みをレポート。

広告

マツキヨココカラ&カンパニー主催のイベント「女性の健康と働きやすさを支える新たな取り組み」。高尾美穂先生(産婦人科医・医学博士/イーク表参道副院長)の基調講演に続くトークセッションでは、大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業部の西山和枝氏と、MCCマネジメント人材開発部長の初鹿妙子氏(薬剤師)が登壇。「働く女性の健康×人的資本経営×企業横断協働モデル」をテーマに議論が交わされた。

トークセッション

数字が示す現実「80%以上が生産性への影響を実感」

日本医療政策機構のデータによると月経随伴症状・更年期症状等が仕事の生産性に「全く影響がない」と答えた女性はわずか20%。残りの80%以上が何らかの影響を感じているという結果だ。さらに、大塚製薬が実施している「働く女性の健康意識調査」によると、役職が上がるほど周囲に相談しづらくなる傾向も明らかになっている。企業は女性に長く働き続けてほしい、管理職にもなってほしいと願う一方で、当の本人たちは責任が増すほど声を上げにくくなるという矛盾が浮き彫りになった。

西山氏は「社員の健康管理はコストではなく投資。プレゼンティーイズム(出勤しているが生産性が低下した状態)の解消が重要」と強調。一方で女性ホルモンの働きについて知識がない人が約70%に上るデータも紹介し、「知らなければ気づけない、気づけなければ対処もできない」と、2014年から続く啓発活動の意義を語った。大塚製薬では女性の健康セミナーの開催、YouTubeでの動画配信、「更年期ラボ」サイトでの受診施設一覧の提供など、知って・気づいて・行動するまでの導線づくりに力を入れている。

クロストーク

ドラッグストアを「インフラ」に。フェムケアスペシャリストの誕生

トークセッションで注目を集めたのが、マツキヨココカラ&カンパニーによる「フェムケアスペシャリスト」の育成だ。日本フェムテック協会の協力のもと、フェムテックエキスパート2級認定試験の合格に加え、相談応対のワークショップを修了したスタッフを社内認定する制度で、すでに全国に配置されている。

初鹿氏は「ドラッグストアは医療機関の代わりではなく、"最初に相談できる身近な場所"でありたい」とその狙いを説明。高尾先生も「国民皆保険の維持が難しくなる中、自分の健康は自分で守る意識がこれから本当に大事になる。病院に来る前にできることがいくつもあるはずで、専門知識を持つ薬剤師がいるドラッグストアは、もっと本気で役に立てるはず」と後押しした。

興味深いのは、フェムケアスペシャリストの育成がお客様対応だけでなく社内にも波及している点だ。「育成後、店舗の従業員がスペシャリストに『私、こういうことで悩んでいて』と相談するケースが出てきている」と初鹿氏は明かした。正しい知識を持つ人が身近にいることで、まず社内から行動変容が始まっているのだ。

また同社はオリジナルブランド「matsukiyo FEMRISA(フェムリサ)」を展開。悩みを取り除くだけでなく肌状態を引き上げるポジティブな商品設計が特徴で、「自社製品として出たことで初めて使い、『もっと早く使えばよかった』という声が届いている」と初鹿氏。セルフケアの一歩を後押しする仕掛けの重要性がうかがえる。

社内制度の面でも変革が進む。大塚製薬では「セルフケア休暇」を新設し「生理休暇」や「更年期症状」等、理由を言わずに取得可能に。男性のLOH症候群(男性更年期)にも対応し、性別を問わず利用しやすい制度へと生まれ変わった。

高尾先生が働く女性に伝えたいこと

高尾美穂医師

セッションの締めくくりに、高尾先生は二つのメッセージを送った。

一つは、経営者層への提言だ。「自分が経験しない不調に対しても重要視できるかどうか。それが女性の健康課題への歩みがゆっくりだった理由の一つ」と指摘しつつ、「大きな予算を組まなくても、困っている人同士が話をしてみることから始められる」と、最初の一歩を促した。

もう一つは、働く女性自身へのメッセージだ。「本来30分で終わる仕事が不調で2時間かかった時、その1時間半は人生の中でもったいない。改善する方法がある時代だから、『お薬怖い』『ホルモン治療怖い』ではなく、まず試してみてほしい」。そして「85歳の母に更年期のことを聞いたら『聞いたことがない』と答えた。そんな時代が長く続いたけれど、今は生理も更年期も話せる時代。それはめちゃめちゃありがたい変化」と語った。

メーカーの専門知見とドラッグストアの生活者接点を掛け合わせ、職場・店頭・医療をつなぐ——。この企業横断の協働モデルが、女性の健康課題を「個人の我慢」から「社会で支える仕組み」へと変えていく一歩となりそうだ。

広告

RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

トークセッション
クロストーク
高尾美穂医師