止まらない「ぐるぐる思考」を断ち切る:脳のモードを切り替える4つのアプローチ
「どうしてあんなことを言ってしまったのか」「明日、失敗したらどうしよう」ひとりの時間になると終わりのない後悔や不安が頭を巡り始める。今回は、ぐるぐる思考に対する4つのアプローチを解説します。
ぐるぐる思考とは?
「どうしてあんなことを言ってしまったのか」「明日、失敗したらどうしよう」このようにぐるぐる思考にハマってしまう経験は誰にでもあるものですが、心理学ではこれを「反芻(はんすう)思考」と呼び、メンタルヘルスを悪化させる要因の一つとされています。反芻思考とは、牛が一度飲み込んだ食べ物を口に戻して噛み直すように、ネガティブな思考を繰り返し反復する状態を指します。脳がこのループに陥ると、客観的な判断力が低下し、抑うつや不安感が増幅することが多くの研究で示されています。脳の特性を理解し、意識的に「モード」を切り替えるスキルを習得し、ぐるぐる思考の対策をしていきましょう。
1. 思考を外に出す「脱フュージョン」
反芻しているとき、私たちは思考があたかも絶対的な現実であるかのように錯覚します。これを物理的に切り離すのが「脱フュージョン」という技法です。
ジャーナリング(書く瞑想)
感情や思考を紙に殴り書きし、脳のワーキングメモリーを開放します。感情を言語化することは、ストレス反応を抑え、心理的なレジリエンスを高める効果が示唆されています。
「〜と考えている」法
「私は無能だ」という思考が浮かんだら、語尾に「〜と私は考えている」と付け加えます。これにより、思考を「事実」から「思い浮かんだ考えの一つ」へと客観視させます。
2. 脳のリソースを別のことに向ける
脳が一度に処理できる情報量には限界があります。あえて負荷の高い作業に取り組むことで、悩むための余白をなくす戦略です。
100-7タスク
100から7を順に引いていく計算(93, 86, 79…)に集中します。暗算はワーキングメモリを大量に消費するため、ネガティブな思考を維持するためのリソースをカットしましょう。
5-4-3-2-1法
視覚(5つ)、聴覚(4つ)、触覚(3つ)、嗅覚(2つ)、味覚(1つ)の順に周囲の刺激を確認します。五感からの情報は、脳の注意を内面的な思考から外的な世界へと向け直させます。
3. 物理的な刺激で「リセット」する
思考のコントロールが難しい場合、体からアプローチして切り替えします。
呼吸法
「4秒吸う→4秒止める→4秒吐く→4秒止める」を繰り返します。呼吸に意識を向けることで切り替えがしやすくなる他、呼吸が整うことで副交感神経が優位になりリラックスしやすくなります。
アンカー動作で切り替える
腕につけたヘアゴムを弾く、強い香りを嗅ぐ、冷たい水で手を洗うといった刺激を与えます。これらは「注意のアンカー(錨)」となり、ぐるぐる思考を物理的に遮断するスイッチとして機能します。
4. 思考の「ルール」を変える
思考の「ルール」を決めることで、ぐるぐる思考に支配されれていたところからコントロール感を取り戻します。
10分限定タイム
タイマーをかけ、その間だけ全力で悩み、鳴ったら強制終了します。悩みを禁止するのではなく時間を制限しましょう。
悩みを仕分けする
今考えて、答えるが出るものか、答えが出ないものかに仕分けをしましょう。答えが出るものについては考え、答えが出ないものについては今は考えるのをやめましょう。
ぐるぐる思考は誰でも陥りやすいものです。大切なことは、ぐるぐる思考への対処法を「武器」としていくつか持っておくことです。状況に応じて使い分け、脳を切り替える習慣をつけることで、徐々にそのループから抜け出すスピードは速くなっていきます。
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