ふくらはぎ裏の“ボコボコ血管”の正体。放置すると何が起きる?医師が解説
お風呂上がりや、立ち仕事のあと。ふと鏡を見たら、ふくらはぎの裏に血管がボコボコ浮き出ている。「見た目がちょっと気になるけど、痛くないし…まあいいか」、そうやって放置している人、実はかなり多いです。でもその血管、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)かもしれません。命に直結する病気ではないことが多いものの、放っておくと地味につらいトラブルが増えていく。今回は、その正体と“放置した先”の話を医師が解説します。
なぜ血管がボコボコ浮き出る?下肢静脈瘤の仕組み
下肢静脈瘤は、足の静脈の弁が壊れることで起きる病気です。
本来、足の血液は重力に逆らって心臓に戻らなければなりません。そのために静脈には「逆流防止弁」がついています。ところが、長年の負担でこの弁がゆるむと、血液が逆流。
足に血液がたまり、静脈が膨らんで、あの“ボコボコ血管”になります。
特に起こりやすいのは、以下のような条件が重なる人。
- 立ち仕事が多い
- デスクワークで動かない
- 妊娠・出産を経験している
- 加齢
最初は見た目だけの問題に見えても、中では血流の渋滞が起きている状態です。
「見た目だけ」じゃない。放置すると起きやすいトラブル
下肢静脈瘤のやっかいなところは、ゆっくり進むこと。ある日突然ドンと悪化するわけではないので、油断しがちです。
放置すると、出てくる変化
・夕方になると足がだるい、重い
・むくみが取れにくい
・夜中にこむら返りが起きる
・皮膚がかゆくなる、黒ずむ
・湿疹やただれが治りにくい
さらに進行すると、皮膚潰瘍といって、ちょっとした傷がなかなか治らない状態になることも。
「ただの血管の浮き出し」と侮っていると、日常生活の快適さがじわじわ削られていきます。
気づいたら何をすればいい?受診とセルフケアの現実的な話
まず知っておいてほしいのは、下肢静脈瘤は“治せる病気”だということ。
受診するなら
・血管外科
・外科
・循環器内科
このあたりが窓口になります。超音波検査で、血液の逆流をチェックするだけなので、痛みはほぼありません。
治療方法は
・弾性ストッキング
・レーザー治療
・血管を固める治療
昔よりずっと体に優しくなっています。
日常でできることも
・長時間立ちっぱなし・座りっぱなしを避ける
・足を上げる時間を作る
・ふくらはぎを動かす(歩く、つま先立ち)
ただし、セルフケアだけで元に戻すのは難しいのも事実。
「気になるな」と思った時点で一度診てもらうのが、結局いちばん楽です。
まとめ
ふくらはぎ裏の“ボコボコ血管”は、下肢静脈瘤という立派な病気です。
命に関わることは少ないものの、放置するとだるさ、むくみ、皮膚トラブルなど、生活の質を確実に下げてきます。
「見た目だけの問題」と思わず、早めに正体を知って、対処する。それだけで、足はかなり楽になります。
足は、毎日あなたを支えている場所。違和感には、ちゃんと耳を傾けてあげてください。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
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