股関節が硬い、なんだか痛い、ボキボキ鳴る……なら、これやって!地味だけどよく効く「股関節の内側ねじり」

股関節が硬い、なんだか痛い、ボキボキ鳴る……なら、これやって!地味だけどよく効く「股関節の内側ねじり」
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伊藤香奈
伊藤香奈
2025-11-15

開脚をしたい!股関節をもっと柔らかくしたい!と股関節を開くことばかりしていませんか?それでは関節の安定性は失われ、痛めやすくなる可能性も。股関節の痛みやポキポキ鳴るといった不調がある方は、股関節を開かないエクササイズが効果的?!

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股関節は開けばよいというわけではない?!

股関節といえば「もっと開脚したい」「あぐらで膝を床につけたい」と、開く動きばかりに目が向きがちですよね。
でも実は、関節の動きは振り子のように、開く動きと閉じる動きの両方がバランスよく保たれていることが大切です。どちらの方向にも自由に動けるようになることで、股関節はより安定し、自然に可動性が高まっていくのです。股関節が開かない、とお悩みの方は開くエクササイズばかり行わず、逆の動きの可動性を上げることで「開く」の動きが改善するかもしれません。

股関節
股関節の位置。外に開くだけでなく自由に動かすことができる
イラストAC

開脚やあぐらなどの動きは、股関節を外転(外に開く)動きと外旋(外に回旋させる動き)が組み合わさっています。その逆と考えると、股関節を内側に閉じる内転という動きと、内側に回旋する内旋という動きを取り入れたエクササイズを行うと、股関節の外への動きと内への動きのバランスが整い、関節の安定性や可動性が向上する効果が期待できます。

股関節を内旋する効果とは?!

股関節を内転・内旋させる動きがスムーズに動けるようになり可動域が拡がることで、実は様々なメリットも期待できます。

1. 姿勢・骨盤の安定が向上
股関節の内旋がしっかりできると、骨盤がまっすぐ安定しやすくなります。反り腰や骨盤の左右差が整いやすく、姿勢全体がバランス良くなります。

2. 歩き方や走り方が自然に美しくなる
内旋の可動域が狭いと、脚が外向きになって「ガニ股歩き」になりやすいです。可動域を広げることで、スムーズで美しい歩行・ランニングフォームが身につきやすくなります。

3. 股関節周辺の筋バランスが整う
股関節の動きが硬いと、お尻(特にお尻の側面にある中臀筋・小臀筋)や内もも(内転筋群)に偏った負担がかかります。開くだけでなく閉じる方向への可動域が広がると、筋肉の使われ方が均等になり、筋肉バランスの改善やこりの軽減に役立ちます。

4. スポーツやダンスのパフォーマンス向上
サッカー、バレエ、ヨガ、サーフィンなど、どんなスポーツであっても、特に下半身を大きく使うスポーツでは股関節の柔軟性がとても重要です。内転・内旋の動きが広がることで、脚の可動範囲が広がり、動作が滑らかになります。関節がしなやかに使えるようになり、どんな動きにもしなやかに対応できる関節の柔軟性と強さが身につきます。

5. 腰や膝への負担軽減
股関節が大きくスムーズに動くと、他の関節(特に膝や腰)への代償動作が減ります。結果として、腰痛・膝痛の予防にもつながります。

股関節の内旋エクササイズ

股関節の安定性・可動性をアップし、バランスを整えるエクササイズを行っていきましょう。

1)床に座り膝を立て、両手は体の後ろについて上体を支える

2)立てた膝を大きく開く(膝の間は股関節幅)

3)左膝を内側に倒し、背中を丸めるー反らせるを繰り返す

股関節内股エクササイズ
photo by 伊藤香奈

ヨガのキャット&カウの形がわかる方は、背中を柔らかくキャット&カウの要領で動かしてみましょう。
背中を丸める時に膝を倒した側の股関節を自分の方に引き込むように動かし、その位置をキープしたまま胸を起こすようにしていきます。呼吸に合わせて5~10回、行ってみましょう。
片脚が終わった後に両脚の可動域をチェックしてみると、動かした方の股関節がスムーズに動くのを体感できるでしょう。

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股関節内股エクササイズ