前屈を深めたいなら骨盤から!だから「前屈を劇的に変える股関節ほぐしと前屈テクニック」のススメ

前屈を深めたいなら骨盤から!だから「前屈を劇的に変える股関節ほぐしと前屈テクニック」のススメ
photoAC
伊藤香奈
伊藤香奈
2025-11-16

前屈が心地よくできない、背中が丸まってしまい前屈の姿勢が苦しい、と感じている方。筋肉の硬さもあるかもしれませんが、腰椎骨盤リズムという体の構造を知って前屈のやり方を知ると、前屈がより心地よく変わるかもしれません。

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前屈は骨盤から?!

どれだけストレッチしても前屈が深まらないという方や、股関節が硬いくて前屈がツライと感じている方。
実は筋肉の硬さ以上に骨盤が柔軟に動いていないことが原因かもしれません。股関節の動きと骨盤の動きはセット。どちらかが動きが悪くなったり硬くなると、もう片方の動きにも影響が出てくるのです。
その理由は、「腰椎骨盤リズム」という体の構造

骨盤と股関節をつなぐ筋肉
骨盤と股関節は筋肉でつながってい協同して動く
イラストAC

股関節の動きは骨盤の動きに支えられています。体を前に倒すとき、実は股関節を引き込むことや背中を伸ばそうとする意識よりも、腰→骨盤→股関節の順で連動して動かすことを意識すると、動かしやすくなる可能性があります。

無理な前屈は腰痛にもつながる?!

前屈がしづらい理由は、もちろん体の背面、特に太ももの裏側の筋肉の硬さも大いに関係してきます。その理由も実は、ハムストリングスという太ももの裏側の筋肉の硬さ以上に、ハムストリングスが骨盤の下部にある坐骨に付着しており、骨盤の動きを制限するからなんです。

ハムストリングスの筋肉のイラスト
イラストAC

骨盤が行うべき仕事ができないと、腰がその代償を担うため、前屈を行えば行うほど腰痛や背中の痛みにつながります。
さらに骨盤の動きづらさを腰がカバーすることが体の癖になってしまうと、日常のどんな動きでも腰が真っ先に動くため腰の負担がさらに増えるという悪循環に。ヨガやストレッチをしているのに体の不調が消えない、腰痛がなかなか改善しない、となってしまうのです。

前屈を変える2ステップ

前屈をより心地よくし、前屈で腰痛を悪化させないためには、2つのステップで丁寧に骨盤の動きを生み出すことが重要。
まずは①ハムストリングスと骨盤の付け根をほぐし骨盤を動かしやすい状況を作る→②腰椎骨盤リズムを意識して前屈にはいる。この流れで前屈を変えていきましょう。

1) ハムストリングスと骨盤の付着部をほぐす

右側の太ももと坐骨(お尻の下の骨)の両方を筋膜リリースのローラー(ストレッチポールや巻いたバスタオルでも代用可能)の上に乗せ、左膝を立てて両手を後ろについて、左お尻を床から浮かせます。両手と左足で体を支えながら、右お尻を左右に揺らします。

ハムストリングスのストレッチ
photo by 伊藤香奈

さらにバランスがとれている方は、右脚の外くるぶしを左脚の膝辺りに乗せて、脚で数字の4を作るような形にして揺らしてみましょう。ちょうどお尻の下にある坐骨(ざこつ)辺りがほぐされていたらGOOD!
片脚30秒から1分、両脚とも行いましょう。

お尻ほぐし
photo by 伊藤香奈

2)腰椎骨盤リズムを意識して前屈

前屈を行う時のコツは、頭から前屈しようとしないこと。

NG前屈
骨盤が動いてない状態だと上半身だけで前屈してしまう
イラストAC

正面から斜め上を見るようにして背筋を伸ばし、まずは骨盤を前に倒していきます。お腹と太ももを近づけるように意識し、逆におでこと膝を近づけるのはNG。どうしても頭から前屈してしまうという方は、膝を曲げて行いましょう。

前屈正しいやり方
背筋を伸ばして太ももとお腹を近づける方法で行うと腰を痛めづらい
イラストAC

しっかりと骨盤を前に倒せると、腰は反ったり丸まったりせず比較的真っすぐな形をキープしやすくなります。深く倒れようとせず、腰に負担のない位置でポーズをホールドし、5~10呼吸、前屈を味わいましょう。

前屈は、頭が脚に近づくことが目標ではありません。体の構造を知り、体に負担のない形で心地よく呼吸を行えることが体にとって嬉しいストレッチになります。

ほぐし方のコツを動画でチェックしてみましょう!

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ハムストリングスの筋肉のイラスト
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