これって加齢臭?!「頭皮が”におう”と言われました…!」#毒出し保健室

 これって加齢臭?!「頭皮が”におう”と言われました…!」#毒出し保健室
Photo by Garrett Jackson on Unsplash

アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!

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今回、「毒出し保健室」を訪れてくれたのは、”におい”にお悩みのY子さん(40)です。「実は自分では気にならなかったんです... けれど、娘(4)に、ママくさいと言われてからすごく気になるようになって。人と会うのも怖くなってしまいました」特に気になるのは、頭皮のにおいだそうです。生活習慣を中心にお伺いしながら、改善方法を一緒に考えました。

「頭皮が”におう”と言われました」

桑子: こんにちは!本日はどのようなお悩みでしょうか?

Y子さん: 最近、”ニオイ”が気になるんです。

桑子: ”ニオイ”ですね。ご自身で気になるようになりましたか?

Y子さん: 実は自分では全く気にならなかったんです…けれど、4歳の娘に「ママくさい」と言われてからすごく気になるようになって。人と会うのも怖くなってしまいました。今年で41歳にもなりますし、加齢臭なのでしょうか。

桑子: 30代後半から40代にかけて、ニオイが気になる女性は多くなってきますねが、具体的にどこの部位のにおいが気になると娘さんに言われてましたか?

Y子さん: その時は、頭皮ですね。その後、夫にも聞いてみたんですが、彼もそう感じていたようで。それで、自分の枕を嗅いでみたんです。そしたら、分かりました。古本のようなにおいがしたんです。今は、香りの強めのシャンプーやスタイリング剤を使っていますが、どうにか、におい自体を和らげたいと思っています。

桑子: 分かりました。まず、普段の食生活を教えて下さい。

Y子さん: 外食が多いんです。週の半分は外で食べています。野菜が不足しているという実感はあります。

桑子: 動物性たんぱく質や揚げ物などはよく食べますか?

Y子さん: そうですね。お肉はよく食べます。

桑子: お酒は飲みますか?

Y子さん: はい、結構飲みます。食べるよりも飲むことを優先していることもあります。

桑子: 便通はどうでしょうか?

Y子さん: 便通ですか?毎日出ていますが、波がありますね。あと、おならがよく出ます。食事の後、必ず。それが結構気になるかな。

桑子: 運動習慣はありますか?

Y子さん: いいえ、運動はしていないですね。やらなくちゃとは思っているんですが。

加齢臭の原因をアーユルヴェーダ的に見ると…?

ご相談ありがとうございます!体のニオイのお悩みは、なかなか人に相談できないトピックでもあると思います。お話していただきありがとうございます。

ニオイ物質を放出する原因には、その人の衛生状態や健康状態、精神状態などいくつもの原因が重なりあって発生することが多いですが、アーユルヴェーダでは身体の中に溜まったアーマと呼ばれる未消化物が原因と考えてられています。

アーマは、食べた物が順調に消化され不要なものが体の外に排泄物として出される溜まりません。これが、理想的な状態。一方で、不養生やストレス過多な生活を送っていると、消化力が低下。すると、体の中にアーマが溜まってしまうわけです。

このアーマが、体内でガスを作ったり、毒性物質になり、悪臭を発し、これが体臭として放出。これが、不快なニオイのからくりです。

もちろん、前述した通り、女性は30代後半から40代にかけてにおいに悩まれる方が増加傾向にあります。それは、女性ホルモン分泌に変化があるから。実は、女性ホルモンには皮脂の分泌や酸化を抑える作用があるんです。一方で、年齢を重ねると、女性ホルモンの分泌が減少します。その影響で、男性ホルモンの量が徐々に優位になり、皮脂量の増加や酸化が進んで加齢臭が生じることが多いと言われています。特に、頭皮、首や耳の後ろ、胸元や脇、背中などが、不快なニオイが発生しやすい場所と言われています。

一方で、中には年齢を重ねても、ニオイがそれほど気にならない人というのもいます。簡単に言ってしまうと、そういった人の特徴は、アーマが溜まりづらい人と言って良いのでなないかと思います。つまり、生活習慣を改善して、アーマを取り除いていくことから、におい対策をはじめていければ良いのではないでしょうか。

においの原因「アーマ」を溜めないためにできること

和食中心の食生活

脂質を取りすぎると、皮脂の分泌量が増え、ノネナール(加齢臭の原因物質として知られる不飽和アルデヒドの一種)が多く生成されるリスクが増加します。和食は、中華や洋食に比べて、脂質が少ない傾向にあるためおすすめです。

また、特に便通が思わしくない時、あるいはガスが溜まっている、においがするガスが多い時など、消化力が低下している時などは、揚げ物やアルコールなど消化に負担のかかるものは避けるのがベター。

運動

食べ物と合わせて、運動して適度に汗をかく習慣もつけていきましょう。軽いジョギングやヨガなどで、日常的に汗をかくと、汗腺という汗を分泌する部分を刺激することができます。すると、汗腺のろ過機能が高まり、におわない汗が分泌されるんです。(もちろん食べ物やストレスレベルによって異なりますが。)

一方で、汗のにおいが気になるという場合は、こまめに汗をふいてにおいを除去することをおすすめします。ただし、皮膚をこすりすぎないように要注意!

セルフケアでストレス解消

「疲れている」「イライラする」という時にも、においは発生しやすいもの。これも、またアーマが溜まっているサインです。

先にあげた、運動もストレス解消にピッタリですし、その他にも瞑想や入浴、マッサージなど、ご自身の好みにあったセルフケアで上手くストレス解消につなげるのも◎。

睡眠の質をアップ

睡眠の質をあげることで、疲労やストレスを溜めないことに繋がります。また、寝てる間に腸の蠕動運動が活発になるため、翌朝の排便活動にも良い影響が起こることが期待できます。睡眠の質を上げるために、起床後に太陽の光を浴びる、日中適度な運動、また就寝前のスクリーンタイムの制限などをして、午後10時前後までには就寝につくのが◎。

 

いかがでしたか?

女性にとってにおいの問題はとてもセンシティブなものですが、少し意識を変えることで、においだけではなく、加齢に伴う様々な不快症状の改善につながることもあるかもしれません。これから、暖かくなる時期に向けて、ぜひ、参考になれば嬉しいです。

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