【良い香りがするヒトになりたい】「アーユルヴェーダ」で体内から浄化して臭いケアしよう

 【良い香りがするヒトになりたい】「アーユルヴェーダ」で体内から浄化して臭いケアしよう
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汗の臭い、加齢臭、口臭…臭いに悩んでいる人は男女や年齢問わず、実は多いです。東洋医学のアーユルヴェーダでは、体臭や口臭は体内に毒素が溜まっているサインと見ます。ガムやスプレーで臭いを消すのではなく、内側からニオイのもとを断ち、内側から良い匂いになりましょう!

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なぜニオイで印象が左右されるの?

あなたは自分のニオイを気にしたことがありますか?私が学生の頃「好感度の高い芸能人」という特集がされていた雑誌を読んだことがあるのを覚えていますが、その中で「好感度の高い人の条件」は、男女ともに「清潔感があること」でした。特に、口臭や体臭がなく、良い匂いがすることは、ビジネスシーンでもプライベートでも相手に良い印象を与えます。なぜ、ニオイが人の印象を大きく左右するかというと、嗅覚は、五感の中で唯一、直接、海馬に伝達されるので、ニオイが感情・本能・記憶に非常に大きな影響を及ぼしているからです。相手から「臭い」と思われただけで、その印象が大きく相手に残ってしまいます。

しかし、ニオイがあることは、人からの印象の問題だけではありません。体から悪臭がするということは、すなわち体内でなにか不調や問題があり、排泄されるべきものが体内に留まっているサインだからです。そのため、健康をキープするためにも体内のニオイの元を断つことが重要です。アーユルヴェーダでは、体臭や口臭は、その人の体内で何かのバランスが崩れているサインだと考え、根本の問題を取り除くことで、悪臭を消すことができると考えます。

アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダとは、5000年以上の歴史を持つ、世界三大医学の一つです。伝統医学といっても、今日でも病気の治療・予防や健康増進、美容法として使われており、私が働いていたスリランカではアーユルヴェーダの医師からの治療を受けたいと、ヨーロッパを中心に世界各国から人が集まるほど人気がありました。

体臭の原因とは?

体臭と一口に言っても、ワキガ臭や、口臭、足のニオイなどその場所によって原因は様々です。市販の臭い消しの製品では、個別の場所に対応したものが発売されていますが、ここでは根本的に体内に発生する臭いの元、「アーマ」をなくすことについて考えたいと思います。

アーマとは、サンスクリット語で未消化物質のことです。私たちが食べ物を食べると、食べ物は消化され、栄養として吸収されるものと、栄養がないので排泄されるものと、2つに分けられます。消化が十分にされると、栄養は吸収され、排泄物質は体外へスムーズに排泄され、悪臭の原因となるアーマが作られないのですが、消化が不十分だと未消化の物質(アーマ)が体内で発生し、排泄されずに留まります。すると、未消化物質が体内でガスを作ったり毒性物質になり異臭を発します。これがアーマがあると体臭が臭くなる理由です。

アーマは目には見えませんが、例えば血にアーマが入ると血が汚れるので、東洋医学でいう「瘀血」の状態になります。知り合いの看護師から、以前聞いた話ですが、血が汚れている人の血は臭いがするそうです。「手術の時に、患者の血が汚れていると、実際に血が臭うので、その人の汗や体臭までもが臭うのは当たり前のことなんだと感じた」…そう語っていました。何れにせよ、体内で臭いの原因となる未消化物質の発生を抑えれば、体臭を抑えることができるということです。そのため、重要なのはいかに未消化の物質を作らないようにするか、ということです。

臭いの元となるアーマを作らない生活

1、舌苔の除去

まず、口臭の予防には舌苔を取り除く舌磨きが重要です。自分のベロを見た時に白っぽかったり黄色っぽかったりする汚れがついていれば、それが舌苔です。舌苔は体内のアーマが舌の表面に出てきたものです。体の毒素であり、そこで雑菌も繁殖するので口臭の原因となります。毎日、取り除くことで体内のアーマが減っていきますし、逆に放置しているとせっかく表面に出てきたアーマをまた飲み込んで体内に入れることになります。「タングスクレーパー」という舌を磨く専用の器具があるので、それを使って毎朝、朝一番に舌苔を優しく除去します。本来は舌苔の色や、舌のどの位置に出たかによって、より詳しく体内の状態を診断するのですが、まず毎日舌苔を取り除くことでアーマを取り除くことが重要です。

舌磨き
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2、消化の負担になる食べ物を控える

体臭の原因がアーマにある場合は、消化され切らないような「消化に負担のかかる食べ物」を控えることで、胃腸の状態が整い、臭いが減っていきます。揚げ物、肉類、生魚、バターやクリームなど油分の多いものは消化に負担をかけるので、多く食べるとアーマになります。例えば居酒屋メニューや、ジャンクフード、洋食などは消化に負担がかかります。

ジャンクフード
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また、作ってから時間の経ったものもアーマになるので、できるだけ新鮮な食材を使い、できたてのものを食べることも重要です。外食は添加物やレトルトを多く使っていることもあるので、自炊を増やし野菜中心に食べると良いです。また野菜は生よりは加熱した温野菜の方が消化に負担がかかりません。

3、便秘の解消

便秘が続くとおならが臭くなりますが、便は本来、排泄されるべきゴミなのでそれが体内にいつまでも残っていると腐って悪臭を放ちます。生ものを暖かい室内に置いておくと腐敗が早いのと同様に、体内も温かで腐敗が早いです。腸内環境を整え、お通じを改善することも体臭の予防に必要です。

便秘
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便秘の原因は大きく分けて4つあります。①野菜不足 ②水分・油分不足 ③運動不足 ④ストレス、です。野菜が足りないと、便のかさを作る食物繊維が不足するので便が出にくくなります。またスムーズな排泄には適切な水分と油分が必要です。便秘になった時に、乾燥したコロコロした便が出たことがないでしょうか?便に水分と油分が不足すると排泄されづらくなります。便を押し出すには腹筋の力や、体液のめぐりが良いことも必要なので運動不足も便秘の原因となります。また、最後にストレスですが、自律神経が乱れると排泄器官・消化器官ともにうまく動かなくなるのでストレスは便秘の大きな原因です!特にトイレに行きたい時に我慢するストレスは、便秘になる最大の原因といっても過言ではないので、トイレを我慢するのはやめましょう。

体臭のことはまだまだ色々なことが語れるのですが、今回はまずはここまで。
 また、あまりにひどい臭いの場合、何か病気が隠れていることもありますから、病院で検査をした方が良いです。そのほか「自臭症」といって、実際は臭いがないのに自分は悪臭を感じる、という、どちらかというと心因性の不調もあります。その場合も、ケアの方法は異なりますから専門家のサポートを受けましょう。

 

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アカリ・リッピ―

アカリ・リッピ―

アーユルヴェーダ著者・セラピスト。本場スリランカでアーユルヴェーダ医師のもと修行。帰国後、1万人の体質改善コンサルをしながら講座で実践的なアーユルヴェーダを指導。著書「アーユルヴェーダが教える、せかいいち心地よいこころとからだの磨き方」 (三笠書房)5刷。都内でサロン経営。大手企業の営業マンだった時の経験を活かし、「忙しい人でも無理なくできる」現代的なアーユルヴェーダを発信。



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