【医師監修】ニオイの気になる季節…体臭は食べ物で予防できる?【汗のニオイと食べ物の関係】


日中、半袖で汗ばむ季節になりました。ヨガや運動でも汗を多くかき、室内での仕事や寝ている最中にも知らぬ間に汗をかいていることも増えたのではないでしょうか。汗のニオイ、気になりますよね。今回は汗のニオイのメカニズムと食べ物や腸の関係についてを、マクロビオティック歴15年で腸セラピストの ≪素果子|sugashi≫ 店主、半田葉子さんがご紹介。また、夏におすすめの洋服素材やデオドラントや日焼け止めなど身体に直接塗る時に気をつけたい「経皮毒/経皮吸収」についてもご説明します。
汗の種類は2種類
サラサラとした無臭に近い汗をかく時とペトペト身体にまとわりつくニオイのする汗をかいた経験はありませんか。汗は皮膚にある汗腺という器官から出ていますが、実はその汗腺からはエクリン腺とアポクリン腺から二種類の汗が出ています。

エクリン腺
全身のほとんどに分布しており、頭皮、顔、首、脇、腕、手のひら…とあらゆるところから汗を出す汗腺で、主に皮膚表面に出るほぼ無色無臭の汗です。暑い時や運動をした時に体温調整のためにかく汗です。辛いものを食べた時にかく汗(味覚性発汗)もエクリン腺です。
アポクリン腺
身体の限られた部分にあり、特に脇の下に多く分布しています。エクリン腺が皮膚表面にあるのに対し、アポクリン腺は毛根の開口部にあります。色は乳白色で、脂質やタンパク質などニオイの元となる成分が含まれています。もとはフェロモンの役割をしていたとも言われ、緊張した時や驚いた時に出る汗(精神性発汗)もエクリン腺(一部アポクリン腺)で、脇や手のひらなど局部的に出る汗です。
ニオイの元はどこから
エクリン腺から出る汗にはニオイの原因となる物質はほとんど含まれておらず、ほぼ水分と塩分でできています。それに対し、アポクリン腺から出る汗は、皮膚の表面で垢や皮脂などが混ざり合い、細菌が分解することでニオイ物質を発生させます。「嫌な汗をかく」と言いますが、精神的なストレスにより発生した汗はニオイ物質が多くなる傾向があります。
汗腺のろ過機能
エクリン腺から出る汗にはもともとミネラル(マグネシウム、カリウム、亜鉛、鉄など)が含まれています。体内にある汗のもとが皮膚に出るまでに、通常はこのミネラルは体内でろ過され、皮膚から汗として出る時はほとんどが水分といった状態になります。しかしろ過が充分にできていないと、ミネラルは汗として体外に出てしまいます。水以外のミネラル成分が垢や皮脂などと混ざり合い、アポクリン腺から出る汗と同じように細菌が分解することでアンモニアを含むニオイ物質を発生させてしまっています。
汗腺のろ過機能を高めよう
汗腺のろ過機能は、汗をかけばかくほど高くなる特性があります。この時期、普段よりもニオイが気になる方は汗腺のろ過機能をしばらく使っていなかったから。ニオイの軽減のためにも汗をかいて汗腺のろ過機能を高めてみましょう。
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