朝を制する者は1日を制す?アーユルヴェーダのディナチャリアを朝習慣に取り入れて起こった5つのこと
朝はどんな過ごし方をしていますか?仕事や学校へ行くのに間に合う程度の”ギリギリまでベットの中で過ごしている”なんて方もいるかもしれません。今回ご紹介するのは、アーユルヴェーダの『ディナチャリア』について。ディナチャリアとは、理想的な日々の「生活スタイル」のこと。セルフケアとイメージするとわかりやすいかもしれません。今回は筆者が朝習慣にディナチャリアを生活に取り入れてから起こったことについてお話していきます。
『ディナチャリア』とは?
理想的な1日の過ごし方『ディナチャリア』
『ディナチャリア』とは”理想的な1日の過ごし方”を意味しています。
生活をより豊かに快適に過ごすことをゴールとしているアーユルヴェーダの教えの中で大切にしている考え方の一つです。生活をその流れに合わせることで、自然に合わせた暮らしができるようになり、生活力が向上するかもしれないほどの素敵な考え方なのです。
朝の理想的な過ごし方:
- 6時前に起床(日の出前に起床)
- 常温の水で洗顔・歯磨きと舌磨き・鼻うがい
- 白湯を飲む
- 朝食は消化に負担のかからないものを適量摂る
- お風呂に入り全身をオイルマッサージ
- ヨガ・散歩など適度な運動
上記は、アーユルヴェーダの中で言われている朝の時間帯の理想的な過ごし方と言われる『ディナチャリア』の一例です。
朝は、アーユルヴェーダでは『カパ』という水のエネルギーが優勢な時間帯。具体的には、朝6時から10時はカパの時間帯になります。
アーユルヴェーダでは、6時前(カパのエネルギーが優勢な時間帯よりも前)である日の出前に起床することで、1日を快適に活発に送っていくことができると言われています。
起床後は、常温の水で洗顔、歯磨きと舌磨き(タンスクレーパー)、鼻うがいをして、その後、白湯などを飲むことで、自然な排泄を促すと言われています。朝食は適量摂り消化に負担をかけないように意識することが大切とされています。
その他にもエネルギーバランスを調えるために、お風呂に入り、髪や体をオイルでマッサージすることがおすすめされています。
また、水のエネルギーということからもイメージしやすいかもしませんがカパは、下向きで重くなりがちなエネルギーです。重くなりがちなエネルギーを解消するために、散歩やヨガなど簡単な運動を行うことも良いと言われています。
ディナチャリアを朝習慣に取り入れて起こった5つのこと
生活が規則正しく整う
筆者は現在5時に起床しています。朝が早いことで、自然と就寝時間も早くなり10時前には毎日眠りに入っています。最初の内は、目覚まし時計を使っておきていましたが、現在は目覚し時計がなる5分前にほぼ快適に目覚めることができています。体内時計が整ってきた感覚があり、朝ごはん・昼ごはん・夜ごはんも毎日同じ時間にお腹が空くというルーティンが整えってきました。
消化力の状態が”見える”
朝のディナチャリアの中でもおすすめなのが舌磨き。アーユルヴェーダでは未消化物が舌苔として溜まると言われていて、これを朝取り除いてあげることで、毒素を排出すると言われています。
消化の状態が良ければ、舌苔の量が少なかったり、粘つきや色が薄かったりします。一方で、前の日の食事が消化に負担にかかるようなものであれば、「舌苔をいくらとっても終わらない!」という状態になることも…
”体が消化できているか・できていないか”というのは、自身の健康のバロメーターを測る上でもとても役立ちます。消化できていなければ体の中に毒素が溜まっているということになりますから、何となくの不調や病気につながってしまうかもしれません。
便通が良い
ディナチャリアの中でも、特に便通に効くと感じているのは”白湯を飲む”こと。わたしは、ヨガの練習1時間弱に加えて片鼻呼吸法と瞑想の練習をしています。白湯を飲んで呼吸法で自律神経の副交感神経を整えることによって、腸が動き、便意を感じることがほとんどです。
朝は何かと忙しい時間なので全てのディナチャリアをするのは難しいかもしれませんが、この白湯+呼吸法はかなりおすすめ!特に便秘に悩んでいる方はぜひトライしてみてはいかがでしょうか。
1日が効率的で生産的
朝しっかり自分ための時間としてセルフケアをすることで、1日がかなり効率的になり、また生産性もあがると感じています。寝起きが悪い日ももちろんありますが、ゆっくり体を動かしたり呼吸をしたりして温めていくので、かなり頭がスッキリ。ギリギリに起きてそのまま頭がぼーっとしたまま家事やら仕事に取り組むこともありません。
「5時に起きるのはハードルが高い」を諦める方もいますが、ほんの15分でも早く起きることで1日のスタートがかなり爽やかになるのではないでしょうか。
ゆるいディナチャリアは続けやすい
人ぞれぞれライフスタイルが異なり、”朝はやく起きる人”もいれば、逆に”朝までお仕事をしている”という方もいます。つまり、万人にとって実践できる教えではないと言えるでしょう。けれど、今あるご自身のライフスタイルをわざわざ180度変える人必要がないのがアーユルヴェーダだと筆者は考えています。
今回ご紹介したディナチャリアは、朝習慣として取り入れることを主にご紹介していますが、昼間には昼間の、また夜には夜のディナチャリアがあります。「こうしなければならない。」思って取り組むのは、自分の首を締めることになる可能性も…
ゆるい気持ちで行うディナチャリアは、逆に続けやすいと感じるかもしません!「これならできるかも!」ということから、まずはじめてみて下さい。
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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