【ベストセラー作家に学ぶ「引き寄せ」の法則】“自分らしさの波動”を高める5つの朝習慣

 【ベストセラー作家に学ぶ「引き寄せ」の法則】“自分らしさの波動”を高める5つの朝習慣
Brien Hollowell

ヨガジャーナルアメリカ版の人気記事を厳選紹介!ベストセラー作家でウェルネス指導者のレイラ・デリアによる、波動を上げて最高の自分に出会う方法を紹介しよう。

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レイラ・デリアには、禅マスターのような雰囲気があった。彼女は私の向かい側に座ってヴィーガンのバインミー・タコスを食べながら〝魂の闇夜(Dark Night of the Soul)〞の概念について説明してくれていた。それはいわば岐路のようなもので、大きな変化を後押しするような出来事や時期のことだと彼女は言う。つまり夜明け前の闇だ。彼女は46年の間、母親の突然死や自らの自殺未遂など多くの闇夜を経験してきたが、今回彼女が話してくれたのは、2001年に腸感染症で結腸が破裂して緊急入院したときのことだ。今こうしてデンバーで屋外のピクニックテーブルを挟んで私と話しているのも、元はといえばそれがきっかけだった。今振り返っても辛い出来事だったけれど、あの闇夜があったから今の自分がある、と彼女は断言する。今やスピリチュアルティーチャー、ウェルネス指導者、自己啓発本『Vibrate Higher Daily』の著者である彼女は、日々感謝をしマインドフルネスを実践しながら、調和と安らぎのなかで生きている。

デリアにとって〝波動を高める〞という言葉は、単なるマントラではない。終日行う瞑想であり、彼女の在り方そのものだ。彼女の言う〝高い波動〞とは心、体、魂に滋養をもたらすものを意味する。そのため、口にする食べ物から思考や反応に至るすべてにおいて、幸福感を基準に慎重に選ぶ。また振動の法則も信じている。存在するすべてのものはエネルギーで構成され、特定の周波数で振動しながら、同様の波長を発している出来事、経験、人々を自然に引き寄せるという概念だ。
デリアは引き寄せの法則を学び、ジョセフ・マーフィーの『眠りながら成功する』を読んだおかげで、人生を前向きに変える思考と意志を持てるようになったと話す。彼女はそれを実用的形而上学と呼んでいる。実際にそれを活用するには、まずは自覚することから始めてほしいと彼女は言う。目覚めた瞬間から自動操縦のように湧いてくる思い込みに気づくのだ。〝私は起きなくちゃいけない。急がないといけない。渋滞で人々に腹を立てないと気が済まない。並んでいるときは反抗的な態度でいなくては〞などと自動反応していないだろうか?「波動を高めるには、新たな考え方を取り入れる必要があります。自分には違う反応を選ぶ権利がある、とね」と彼女は言う。

「自分らしさの波動」を高めよう
photo by  Brien Hollowell

思考の科学

少し型破りに聞こえるかもしれないが、私たちの思考や意志は生理機能や心理状態だけでなく、健康や行動、他の生物、非生物にまで直接的な影響を及ぼすことが科学的な調査でわかっている。また、人の心は植物の成長や、治癒のスピードにまで作用するという研究結果も多く確認されている。純粋知性科学研究所の主任科学者であり、カリフォルニア統合学研究所の統合心理学およびトランスパーソナル心理学の特任准教授を務めるディーン・ラディン博士は、人の意識が物理的世界に及ぼす影響を解明することにキャリアを捧げてきた。「人の意図や意志が世界を変えると思いますか? 答えはイエスです」と彼は言う。とはいえ、新車がいきなり空から降ってくるわけではない。「何もないところから金メッキのベンツを生み出すことはできません。でも私たちは金の原子を手にしていても、気づいていないことが多いのです」。仏教僧がよく育つようにと念じた水で育てたシロイヌナズナと、普通の水で育てた対照群を比べたところ、前者のほうが茎が太く、葉緑素の量が多かったという(2020年6月に『Explore: The Journal of Science and Healing』で共同執筆した研究より)。私たちの思考には、これまで信じられていたよりもはるかに大きな影響力があることが証明されたわけだ。「人間は人生を全うするだけの肉体的な存在で非力である、という時代遅れの考えにしがみつく必要はありません」と、デリアは言う。

さらにラディン博士は、過去25年間にわたって幾度となく繰り返されてきた「集中力促進実験」と呼ばれるタイプの研究を例に挙げている。被験者たちが離れた場所から、別の被験者の集中を高めたり、乱すことができるかを見る実験だ。被験者1は部屋に座ってタスクに集中し、集中力が乱れたときに自己報告する。別の部屋にいる被験者2は、被験者1に対して、集中させる念と集中を乱す念を送るように指示される。その結果、集中を乱す念が送られたときには被験者1の心はさまよい、集中させる念が送られたときには集中力が高まった。「これはジェダイのマインドトリックを現実にした実験です。トリックではありません!」とラディン博士は言う。「私たちは離れた場所から人の注意力を高めたり、乱すことが可能なのです」

デリアは、自分の意志や潜在的な思い込みに気をつけることで、さらに高い目標や可能性や喜びを得られたと話す。思考を変えた途端にまったく新しい分野の可能性や癒しが広がり、より高い波動に共鳴できるようになったという。だがそのプロセスは決して容易ではなかった。単に新しい習慣というだけでなく、新たなライフスタイルとして定着させるには、デリアが〝寛大な旅〞と呼ぶように、うまくできなくてもいいからマインドフルに生きることを毎日実践することが必要となる。

過去20年にわたり、大きな変化の前には、彼女が〝荒廃の期間〞と呼ぶ苦闘と孤独にさいなまれる時が何度となく訪れた。「多くの人がそこで格闘します」と彼女は言う。「でも私はいつも〝孤独は神聖〞なものだと話しています。そこからあらゆる魔法や変容が生み出されるからです」。不安と孤独と混乱の時期を受け入れ、闘うのではなく向き合うことができれば、それらはより明るい明日への架け橋になる。彼女が〝魂の闇夜〞を、再生への抜け道と考えるようになったのはそのためだ。「気づいてください。新しい場所に向かうためのプロセスだと理解していないから、闇夜にとどまってしまうのです」

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by Lindsay Tucker
photos by Brien Hollowell model by Lalah Delia
interior design by Bina Moser, DAJ Design architecture by Andy Johnson, DAJ Design(www.dajdesign.com)
hair&make-up by Beth Walker styling by Laura Wolfe
translation by Sachiko Matsunami

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