インドの定番料理、滋養豊富な豆のシチュー「ダル」について学ぼう!

 インドの定番料理、滋養豊富な豆のシチュー「ダル」について学ぼう!
Raymond Hom
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材料の順番を守り、手早く作ることが成功の秘訣

ダルを作る時に大事なポイントは、十分に時間をかけることだ。「欧米では、豆はアルデンテぐらいのかたさに、と教わるけれど、南アジアではレシピで特に指示がなければ、お粥ぐらい柔らかい方が好まれるの」とシングラは言う。インドで生まれ、3歳でアメリカに移り住んだ後もインドをよく訪れているシングラは、ちょうどいいと思うより少し長めに、豆のサラダやオートミールぐらいの柔らかさまで豆を調理するよう勧めている。また、ほこりをかぶった袋の豆よりも新鮮な豆の方が短い時間でクリーム状になる。シングラは食料庫で保存している豆が4年たったら片付けるようにしている。ここで、シンプルな豆粥を風味豊かな絶品にしてくれるタルカに注目しよう。ただし、調理時には注意が必要だ。スパイスを長く温めすぎると、おいしいブレンドも焦げて台無しになる。また短すぎても、風味が出ない。キッチンで悲劇を起こさないためにも、レシピの材料の順番を守り、手早く作ること。タルカ作りにかかる時間はほんの2、3分だ。「絶対にフライパンから離れないで」とシングラは言う。

油やギーが熱くなったら、コリアンダーシード、クミンシードなどのホールスパイスを加えて炒める。中火で30秒から40秒、またはスパイスが赤茶色になって香りが立ってきたら、玉ねぎ、ショウガ、にんにくなどを加え、最後に焦げやすいパウダー状のスパイスを加える。欧米人の中には、ダルだけではパスタと同じように飽きてしまう人もいるだろう。だが味のついていないヌードルと同様に、ダルのバリエーションはほとんど無限にある。またパスタのような炭水化物と違って、ダルはもっと複合的で栄養価の高い側面を持っている。すべての面において、ヨギにとっては最適な食べ物なのだ。毎晩ダルを食べているシングラの家族は、「また豆?」とよく嘆くという。「でも豆にタルカを混ぜたとたんに魔法が起きて、こう言わざるを得なくなるの。『なぜ食べたくないなんて言ったんだろう?こんなにおいしいものはないのに』ってね。驚くような風味のコンビネーションに病みつきになるわ」とシングラは言う。

今回紹介するシングラのシンプルな4つのレシピをもとに、ぜひ自分だけの絶品ダルを作ってみよう。

レシピ1:南インドのストリートフード
「チャナ豆(ひよこ豆)のサンダル」のレシピ

レシピ2:インド北部のパンジャブでよく作られる家庭料理
「ムング(緑豆)ダル」のレシピ

レシピ3:インド料理レストランの定番の人気メニュー
スロークッカー鍋で作るバターの風味が効いた「ダルマカニ」
のレシピ

レシピ4:インド西部のグジャラート地方の家庭でよく作られる
挽き割りのピジョン豆(キマメ)を使った「グジャラート・ダル」のレシピ

ライター
ヴァレリー・レイス。ダルは盛んではないが、ヨガは盛んな地域、マ サチューセッツ州ノーサンプトン在住のライター。

レシピ考案
アヌピ・シングラ。料理本の著者で、食品と家庭用品の会社Indian as Apple Pieの共同創立者。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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Story by Valerie Reiss
Recipes by Anupy Singla
Photo by Raymond Hom
Translation by Sachiko Matsunami
yoga Journal日本版Vol.49掲載



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