嘘みたい!台所の「ゴム手袋」を使えば肩こりが治る!?ゴム手袋を使ったマッサージを理学療法士が直伝
しぶとい肩こり、自分でマッサージするのもなかなか大変ですよね。それが「ゴム手袋」を使うだけで、驚くほど簡単にマッサージできるのを知っていますか?理学療法士の堀川ゆきさんが教えてくれました。
肩こりは男女問わず多くの人が抱えている国民病の一つです。マッサージに通ったり、自宅でマッサージ器具を使ったりいろんな対策がありますが、自分でもっと毎日手軽にマッサージができるといいですよね。でも、素手で服の上や地肌に触れて、自分の手で自分の肩をマッサージって、その手が滑ってしまいうまくできないことも。また、手に力がなかなか入りにくかったり、マッサージしている手がすぐ疲れたり、ネイルが長いため難しかったり、結局断念した人も多いはず。
そこで重宝するアイテムが、台所にある「ゴム手袋」なのです。ゴム手袋を用いるのは、コンディショニング・ラボの理学療法士の土屋元明先生のアイデアなのですが、これはやってみると劇的にセルフマッサージがやりやすくなるので驚きです。ゴム手袋のおかげで、わずかな力で肌と手とを密着させてピンポイントで刺激を与えることができます。私も普段患者さんにマッサージや筋膜リリースを行う際に、ゴム手袋が手放せなくなりました。職場の病院ではこちらの医療用グローブを使っています。
今回は肩こりのメインの原因筋といわれている「僧帽筋」の上部線維をマッサージする方法Aと方法Bの2つを紹介します。
手の人差し指から小指の4指と親指とでつまむか、4指と手根でつまむか、どちらでも良いのでやりやすいつまみ方で行います。
A:肩をつまんで肩回し
ゴム手袋を付けた片手で肩をつまみます。つまんだまま、肩をゆっくり5回まわしたら、今度は反対に5回まわします。①②③とつまむ箇所を3ヶ所ずらして行います。
B:首をつまんでうなずき
ゴム手袋を付けた片手で首の後ろをつまみます。つまんだまま、ゆっくり頷いて顔を起こす動きを10回繰り返します。①②③とつまむ箇所を3ヶ所ずらして行います。
つまんで痛くて、離すと痛くない場合は、僧帽筋の筋膜の硬さが原因の肩こりです。また、筋肉には筋線維の流れている方向が決まっており、筋線維の走行を無視してマッサージすると、かえって筋肉を傷めて痛みを起こすことがあります。いわゆる揉み返しです。ですので自分でマッサージ場合はもむよりも、さする、つまむが一番安全なので、自己流で決してもまないようにしてください。
この2つのマッサージで、僧帽筋の循環が非常に良くなります。首や肩がじんわり温かくなる感覚があり、マッサージ前とマッサージ後の筋肉の硬さの違いも一目瞭然だと思います。ゴム手袋があればとても簡単にマッサージができるので、早速試してくださいね。
AUTHOR
堀川ゆき
理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。
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