ガチガチ背中がふにゃふにゃに!理学療法士推奨「座ったままできる背中ストレッチ」
「背中が張ってガチガチ」「背中が固まっている感じ」という人が最近増えています。その原因と、デスクワークの仕事の合間に行いやすいストレッチを、理学療法士の堀川ゆきさんが教えてくれました。
ガチガチ背中の原因
背中が張ってガチガチで常に背中が固まっているといった症状を訴える人が、ヨガやピラティスクラスでも、病院で患者さんと話していても最近増えているように感じます。原因は様々ですが、主に長時間のデスクワークやスマホ操作、家事など前かがみ姿勢が続くこと、また日常から腹筋で身体を支えられておらず、背筋優位になってしまっていて、背筋のオーバーユース(過緊張状態)を起こしていることなどがあげられます。そして正しい姿勢を維持できていないことも考えられますが、良い姿勢であれ悪い姿勢であれ、何より良くないのは同じ姿勢を長時間続けることは、身体にとって非常に良くないことです。
ターゲットとなる筋は
ガチガチな背中のまま日常を過ごしたり、急にハードな運動をすると、背中などの筋肉の損傷のリスクがあるほか、身体の他の部位が背中の硬さを補う必要があるため、例えば肩関節や腰などの関節に負担をかける可能性があります。また、ヨガではポーズが深まらず効果を得られなかったり、運動ではパフォーマンスが発揮できなかったりケガの原因になることも考えられます。
そんなガチガチ背中を解消するために、ストレッチすべき筋肉は主にこの5つの筋肉です。
脊柱起立筋群
広背筋
僧帽筋
菱形筋群
小胸筋
ガチガチ背中解消ストレッチ
今回はガチガチ背中を解消するためのストレッチの中でも、イスに座ったままデスクワーク中に行いやすいものを3つだけ選びました。
首・背中丸めストレッチ
(脊柱起立筋群)
両手を後頭部で組んで息を吸い、吐きながら頷くようにまず頭だけ下げて首の後ろを10秒伸ばします。次の吐く息で背中全体を丸めて10秒伸ばします。これを3回繰り返します。
イスぶら下がりストレッチ
(広背筋、菱形筋群、僧帽筋)
イスの座面の両端を握り、お尻を座面から前にずらして床方向に下げ、両腕をつっかえ棒のようにしてぶら下がってキープします。20秒キープを3回繰り返します。
デスク肩甲骨ストレッチ
(菱形筋群、僧帽筋、小胸筋)
両手のひらを肩幅よりも広めに机の上について、肘を外に直角に立てて、上体を捻るように息を吐きながら右肩を5秒間ゆっくり机に近づけます。次に左肩も5秒間行います。左右交互に5回繰り返します。イスに座ったままでも立ってでも行えます。
まとめ
この3つのストレッチを行ってみると、首の後ろや肩甲骨周囲、背中全体がスッキリするのが実感できると思います。デスクワーク中など同じ姿勢をずっと続けてしまっている時、背中の張りや疲れ、固まっている感じがした時にこまめに試して、ガチガチ背中とサヨナラしましょう。
AUTHOR
堀川ゆき
理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。
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