疲れやすい…の原因「自律神経」は【呼吸】で整う!理学療法士が教える「ON・OFFの呼吸」

 疲れやすい…の原因「自律神経」は【呼吸】で整う!理学療法士が教える「ON・OFFの呼吸」
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堀川ゆき
堀川ゆき
2024-01-24

理学療法士の堀川ゆきさんが、生命を維持する機能を司る自律神経の働きについて、さらにその自律神経を整える「ON・OFFの呼吸」とは何か解説してくれました。

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自律神経とは

自律神経とは、心臓など内臓の働きや血液の流れなど、生命を維持する機能を司る神経です。自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」とに分けられます。

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イラストACより

交感神経が優位になると、血管が収縮し心拍数と血圧が上昇します。心身共に興奮状態となり、アクセルを踏み込んだ状態です。一方で、副交感神経が優位になると、血管がゆるみ心拍数や血圧が低下します。興奮にブレーキがかかり、リラックスした状態になります。

この交感神経と副交感神経が、1日24時間の中で本来働くべきシーンで働いていることが、「自律神経が整った状態」です。しかし、それぞれがバランス良く正常に機能していないと、自律神経が乱れた状態になります。

自律神経を整えるには「背骨」と「呼吸」

自律神経の乱れの原因は諸説ありますが、理学療法士としてアプローチできることには大きく2つあると私は思っています。

まず一つは「背骨」です。自律神経の乱れは、背骨をはじめとした骨格の歪みと密接に関係があるのではと考えています。なぜなら、自律神経は実は背骨の中を通っているからです。自律神経調整のための背骨のエクササイズは以前ご紹介したので割愛します。

そして、もう一つ大切なのは「呼吸」です。今回はこの呼吸に注目します。自律神経は自分の意思でコントロールできませんが、唯一の例外が呼吸です。呼吸は自律神経によって調整されていますが、自分の意思でも調整ができる特別な機能です。一般的に、胸式呼吸は交感神経を優位に、腹式呼吸は副交感神経を優位にします。そして、深くゆっくり呼吸することで副交感神経が高まり、逆に、速く浅い呼吸は交感神経を高めます。ですから、緊張状態にある人は、ゆっくり深い呼吸で副交感神経を高めてリラックスを、逆に不活動状態にある人は、速く浅い呼吸で交感神経を高めることで活動的になれると考えられます。

★やってみよう「ON・OFFの呼吸」

「ON・OFFの呼吸」をやってみましょう。両方行ってもいいですが、特に緊張状態からリラックスしたい時にはOFFの呼吸を、不活動状態から抜け出したい時にはONの呼吸の方がオススメです。

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photo by Yuki Horikawa

OFFの呼吸・・・緊張状態からリラックスするための、副交感神経を活発にする呼吸法。

5秒で鼻から吸って、口を少しすぼませて10秒で「フーーー」っとゆっくり全部吐き切ります。これを10呼吸繰り返します。吸う時間よりも吐く時間を長く、吸う時間の2倍に設定することがポイントです。ろうそくの火を消すように口をすぼませて吐くことで、気管支の内側に圧力がかかり、空気を効率よく吐き切ることができます。

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photo by Yuki Horikawa

ONの呼吸・・・不活動状態から抜け出すための、交感神経を活発にする呼吸法。

一度鼻からたっぷり吸ったら、リズミカルに口から10回「フッ、フッ、フッ・・・」と息を吐きます。吐くたびにその都度お腹を凹ませて腹圧を入れます。10回目で「フーーー」と全部吐き切ったら一度深呼吸します。これを5セット行います。

まとめ

自律神経を整えるための呼吸法として今回は「ON・OFFの呼吸」を紹介しました。呼吸ともう一つ大切なのは背骨です。自律神経を整えるための背骨のエクササイズは、以前紹介した「理学療法士が教える、自律神経が整う背骨ストレッチ」の記事を参考にしてくださいね。

最後に、自律神経を整えるために大切にすることは次の3つです。

1、正しい生活習慣(早寝早起き、バランスの良い食生活、禁煙、飲酒を控えるなど)
2、適度な運動(ウォーキング、ストレッチ、ヨガ、ピラティス、深呼吸など)
3、メンタルケア(ストレスと上手に付き合っていく)

自律神経は自分の意思でコントロールすることは不可能ですが、バランスが乱れないようにこうして間接的に整えていくことは可能です。その方法の一つとして、今回の「ON・OFFの呼吸」をぜひ取り入れてみてくださいね。

参考:
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AUTHOR

堀川ゆき

堀川ゆき

理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。



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