【すぐに疲れる…の原因は「背骨」にあった!】理学療法士が教える、自律神経が整う背骨ストレッチ

 【すぐに疲れる…の原因は「背骨」にあった!】理学療法士が教える、自律神経が整う背骨ストレッチ
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堀川ゆき
堀川ゆき
2022-09-02

理学療法士の堀川ゆきさんが、生命を維持する機能を司る「自律神経の働き」について、また自律神経の乱れ度がわかるセルフチェック、自律神経を整える簡単エクササイズについて解説します。

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自律神経とは

自律神経とは、心臓など内臓の働きや血液の流れなど、生命を維持する機能を司る神経です。自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」とに分けられます。
交感神経が優位になると、血管が収縮し心拍数と血圧が上昇します。心身共に興奮状態となり、アクセルを踏み込んだ状態です。一方で、副交感神経が優位になると、血管がゆるみ心拍数や血圧が低下します。興奮にブレーキがかかり、リラックスした状態になります。

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この交感神経と副交感神経が、1日24時間の中で本来働くべきシーンで働いていることが、「自律神経が整った状態」です。しかし、それぞれがバランス良く正常に機能していないと、「自律神経が乱れた状態」になります。

自律神経の乱れセルフチェック

こちらは、順天堂大学医学部教授で自律神経研究の第一人者である、小林弘幸先生の自律神経のセルフチェックです。この16項目で当てはまるものはありますか?一つでも当てはまれば、自律神経が乱れている可能性があります。多ければ多いほど自律神経の乱れが大きい可能性が高いです。

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引用:小林弘幸「眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話」より改変

・すぐ疲れる
・やる気が出ない
︎・風邪をひく回数が多い
︎・むくみが気になる
︎・頭痛がある
︎・いつも不安
︎・気が散漫になりやすい
︎・理由もなくイライラしやすい
︎・手足が冷たい
︎・肩が凝っている
︎・緊張しやすく、ストレスを受けやすい
︎・腰痛がある
︎・いくら寝ても疲れが取れない
︎・思考力、決断力が低下した気がする
・お腹の調子が悪く、便秘か下痢の症状がある
︎・肌は乾燥気味、髪はパサパサしている

自律神経の乱れは「背骨」にあり?

自律神経の乱れは、背骨をはじめとした骨格の歪みと密接に関係があると私は考えています。「背骨がなぜ自律神経と関係があるの?」と感じるかもしれません。では、自律神経の通り道はどこか知っていますか?自律神経は、実は背骨の中を通っているのです。自律神経は、脳からはじまり脊髄そして各臓器や器官に分布していく神経です。そのため骨格が歪んでいたり姿勢が悪いと、自律神経の伝達ルートが妨げられてしまうのは想像できると思います。その結果、自律神経の働きが悪くなってしまう原因になると考えることができます。
 背骨をはじめとした骨格の歪みとは、

・猫背
・胸の張り過ぎ
・ストレートネック
・肩の高さの左右差
・側弯
・反り腰
・平背
・骨盤の高さの左右差
・骨盤の過度の前傾後傾

などがあります。骨格が歪むと、私たちの身体にはあらゆる不都合が生じます。骨格が歪んで姿勢が悪くなっている影響で、身体の別の部位にストレスがかかり、それが筋肉や内臓や神経にまで悪影響を与えるのです。そしてもう一つのポイントは、骨格の歪みを整えたり姿勢を正すだけではなく、背骨のしなやかな柔軟性を取り戻すことが大切です。

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AUTHOR

堀川ゆき

堀川ゆき

理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。



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