血圧が上がる原因かも…実はやりがちだけど入浴後に飲んではいけないNG飲み物は?管理栄養士が解説
汗を流すためや一日の終わりのリフレッシュに入るお風呂。お風呂からあがった後にのどの渇きをいやすために水分を摂る方は多いと思いますが、選び方によっては水分補給にならず、さらには血圧を上げてしまう場合もあります。この記事では、高血圧の方が気をつけたい入浴後の飲み物の選び方をご紹介します。
入浴によって血圧はどう変化する?
入浴によって血圧はどのように変化するのでしょうか?まずはそのメカニズムを解説します。
秋から冬にかけて気温が低くなってくると、脱衣所や浴室は寒くなります。暖房がきいている温かい部屋から移動し、脱衣所で服を脱いで寒さを感じると血管が縮んで血圧が上昇します。そこから熱い湯船に入ることで一気に血管が広がり、血流がよくなることで血圧が急に低下してしまいます。
これは「ヒートショック」とも呼ばれ、血圧の変化によってお風呂場でめまいや立ちくらみが起こることで思わぬ事故につながることもあります。お風呂に入ることは体や気分をリラックスさせてくれますが、体の中では血圧が乱高下しているということを知っておきましょう。
高血圧の方は要注意!入浴後に飲んではいけないNG飲み物3つをご紹介!
お酢入りの飲料
NGな飲み物のひとつめはすっきりした飲み口で飲みやすいお酢入りの飲料です。一見体によさそうですが、お酢入りの飲料は飲みやすくするため砂糖が多く入っていることがあり血糖値を上げてしまいます。血糖値が上がると、体の中では糖の濃度を薄めようとして血液の量が増え、結果的に血圧が上がることにつながります。
甘いジュース
フルーツ牛乳、コーヒー牛乳、果物が多めの野菜ジュースもお酢入りのドリンク同様、砂糖が含まれていたり果物由来の糖質によって血糖値が上がってしまうので注意が必要です。さらにこれらは冷たい状態で飲むことが多く、せっかくお風呂で温まった体を冷やしてしまいます。どうしても飲みたい場合は、お風呂上がりに水などで水分補給をしたあと少し落ち着いてから飲みましょう。
アルコール
キリッとしたのど越しを求めて、お風呂上がりにビールなどのお酒を飲む方も多いでしょう。ですが、お酒に含まれるアルコールは、体から水分を抜く「脱水作用」があります。お風呂上がりでただでさえ水分が抜けている体からさらに水分を抜いてしまうと、血圧が高くなってしまうのでアルコールは飲まないようにしましょう。
入浴後の水分補給のポイント
入浴後の水分補給は大切ですが、水分であればなんでもいいわけではありません。ここでは入浴後の水分補給のポイントをご紹介します。
常温か温かい飲み物をゆっくり飲む
お風呂上がりには温まった体を冷やさないために、冷たい飲み物ではなく常温か温かい飲み物をゆっくり飲みます。体を冷やさないので胃腸への負担が少なく、効率的に水分補給できますよ。常温の水や白湯が飲みやすくおすすめです。
甘くないものを選ぶ
上でもご紹介した通り、甘い飲み物は血糖値をあげてしまい水分補給にならないので甘くない飲み物を選びましょう。
まとめ
この記事では、入浴後に飲むと血圧が上がってしまう飲み物をご紹介しました。高血圧が気になっている方はお風呂上がりの水分選びも気をつけるようにするとよいかもしれませんね。体に負担の少ない水分を選んで乾いた体を潤してください。
参考サイト
AUTHOR
野口久美子
管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。
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