【カップルで練習すれば効果が倍増!?】カップルの絆を深める「ペアヨガポーズ」

 【カップルで練習すれば効果が倍増!?】カップルの絆を深める「ペアヨガポーズ」

練習はいつも一人で追求しないといけないものではない。パートナーをマットに連れてくれば、ルーティーンに新たな楽しみが生まれるだろう。

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ヨガの練習が好きなら、それを共有したくなるものだ。特に、大切な人たちと。ならば実際にしてみてはどうだろう?ヨガは身体と心に効果があることが証明されている。カップルでヨガのポーズを練習すれば、その効果は倍増する。

2017年の研究によると、誰か他の人と一緒に運動を行った人は、精神的、身体的、感情的な幸福感が向上し、ストレスが26%減少したと報告されている。(1人で行った人は、2倍の時間運動しても、大きな効果は得られなかった。)また別の研究では、一緒にアクティビティを行うカップルは、関係においてより高い満足度を感じることが示されている。また、ヨガなど定期的なルーティーンを作ることで、親密さを育むことができる。ロヨラ大学のセクシュアル・ウェルネス・クリニックでは、カップルが「信頼関係を築き、リラックスし、楽しく過ごす」ためのプログラムにヨガを取り入れている。

一緒に練習する人がいれば、より責任をもって着実に練習することができる。また、大人数のグループでヨガをすることにまだ抵抗がある時期でも、カップルでヨガのポーズを練習していれば、そこに1人で行かないですむ、ということにもなる。

カップルヨガポーズの練習の4つのヒント

カップルで行うヨガのポーズというと、複雑なヨガのアクロバットを想像するかもしれない。だが楽しく充実したパートナー練習をするためには、アクロヨガの達人になる必要はない。カップルヨガのポーズの練習は、練習を共にし、身体的にも精神的にもお互いをサポートする方法なのだ。もし、パートナーを練習に誘うことにしたなら、以下をヒントに、お互いが平和で楽しい時間を過ごせるように意識しよう。

ティーチングスタイルかタンデムスタイルかを決める

どちらかが経験豊富な場合、これはティーチングをする機会なのか、それとも二人で練習する時間にするのかを決めよう。あなたがパートナーへのインストラクションや修正、アジャストに時間を費やす場合は、あなた自身の練習は疎かになってしまうかもしれない。このバランスがお互いにメリットがあると二人が同意している限りは、それは問題ない。しかし、練習をカップルの絆を深める時間にしたいのであれば、先生モードを脱し、経験を共有する時としよう。

押したり引っ張ったりしない

アジャストメントに精通しているヨガインストラクターでない限り、練習中にパートナーの体を手で動かすことには細心の注意を払おう。体を押したり引っ張ったりしてポーズにはめ込もうとすると、かえって痛めることがある。もちろん、怪我をしそうなポーズをとっている場合は、誘導をしたり、2人で違うバリエーションをすることを提案してみよう。

エゴを手放す

トレーニングによっては、ちょっとした競争がモチベーションになることもある。しかし、ヨガには競い合わないという条項が備わっている。練習のゴールのひとつは、アスミタを手放すことだ。アスミタはエゴイズムと訳され、5つの煩悩もしくは苦悩の1つだ。ヨガの練習はこれを無にしていくように作られている。たとえ大切な人であっても、競争心が湧くのはよくあることだが、それは相手と自分を比較することに意識が向いていることを示しているのかもしれない。相手と競争するのではなく、一緒にヨガのポーズを練習することに集中しよう。

楽しむ

ヨガを愛する気持ちは激しいものだとしても、だからといって楽しめないものというわけではない。特に大切な人と練習するときは。カップルヨガのポーズを練習する貴重な時間は、マットの上で何か目標を達成することよりも、2人でいるのだ、ということに集中しよう。

カップルヨガに最適なポーズ

カップルバラーサナ
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カップルのためのバラーサナ(チャイルドポーズ)とマッツヤーサナ(魚のポーズ)

  1. パートナー1はテーブルトップから始める。吐く息で、腰を後ろに引きチャイルドポーズに入る。膝は揃えても離してもよい。両腕を頭の前に伸ばす。
  2. パートナー2はダンダーサナ(杖のポーズ)でパートナーに背を向けて座り、お尻をパートナーの足元につける。吸う息で背中を反らせ、パートナー1にもたれるようにする。
  3. パートナー2はパートナー1の背に肩を預け、両腕は体側にして、伝統的なスタイルで魚のポーズをとってもよい。もしくは、さらにストレッチをかけたい場合は、両腕を頭の向こうに伸ばし、パートナーの伸ばした腕に沿わせるようにする。足でマットを押し、お尻を持ち上げ背中をさらに反らし、背骨をパートナーの背骨に沿わせる。
  4. 3-5呼吸ホールドする。
  5. ポーズから出るときは、パートナー2が吸う息でお尻を下ろし、腹筋に力を入れ、上体を持ち上げてダンダーサナに戻る。パートナー1はテーブルトップに戻る。ポジションを入れ替えて行う。
カップルボートポーズ
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カップルのためのパリプールナナーヴァーサナ(ボートポーズ)

  1. 向かい合って座り、膝を胸に引き寄せ、足の裏をマットにつける。このとき、2人の足の間隔は90cmくらいにする。
  2. 両手をお尻の少し後ろに置く。背骨を伸ばし、背中が丸くならないように注意しながら、少し後ろに傾く。仙骨と座骨の間にあるバランスポイントを探す。
  3. 吐く息で足をマットから浮かせ、すねをマットと平行にする。足の裏をパートナーの足の裏に押し付ける。
  4. 肩を後ろに引き、両腕をパートナーに向かって伸ばしマットと平行にする。胸を開いて保つ。手を前に伸ばし、パートナーと手をつなぐ。
  5. 足の裏を合わせ、ゆっくりと天井に向かって脚を伸ばす。2人の体がWの字になるようにする。
  6. 下腹に力を入れ、お互いに後ろに倒れていく中で背筋を伸ばしておく。
  7. 呼吸を整え10〜20秒ホールドし、座位に戻る。
カップルダウンドッグ
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カップルのためのアドームカシュヴァーナーサナ(ダウンドッグ)とヴィーラバドラーサナ III(戦士のポーズIII)のバリエーション

  1. 1人が前に立ち、2人ともタダーサナ(山のポーズ)でスタートする。

  2. パートナー1は前屈し、両手をマットの上に置く。両手を歩かせ足から離し、ダウンドッグに入る。

  3. パートナー2は左膝を上げ、右脚でバランスをとる。左脚をゆっくりと後ろに伸ばし、胴体を前に倒す。(パートナーを蹴らないように注意!)足の甲をパートナーのお尻に預けるようにする。

  4. パートナー2は、足から頭頂まで一直線になるように、伝統的な戦士のポーズIIIに入る。両腕はアンジャリムドラでも、横に真っ直ぐ伸ばしても、足の方向、もしくは前に伸ばしてもよい。または、足の数センチ前のマットの上に下ろしてもよい。

  5. 30秒〜1分ほどホールドする。その後、パートナー1がテーブルトップまたはチャイルドポーズに下がっていきながら、パートナー2は上げた脚を下ろしてタダーサナに戻る。

  6. もう片脚も同じ長さだけ行う。その後、パートナーの位置を入れ替えて行う。

カップルブリッジポーズ
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カップルのためのセツバンダーサナとウインドリリービングポーズ

  1. パートナー1は仰向けになり、両脚を上にまっすぐ上げる。足首、膝、股関節の位置を直線上に並べる。

  2. パートナー2は足がパートナーのお尻の近くに来るように仰向けになる。膝を曲げ、足と足が平行、また太ももと太ももも平行にし、腰幅に位置させる。

  3. パートナー1は足を下ろしていき、パートナー2の膝の上に優しく置く。

  4. パートナー2は足裏でしっかり押し、息を吸いながらお尻を持ち上げる。膝と膝が離れていかないようにする。(パートナー1が両足を平行に保つことで手伝うことができる。)両手を背中の下で組むか、手の平を下にしてマットに置く。

  5. パートナー1はパートナー2が腰を持ち上げたら、息を吐きながら膝を顔の方に寄せるようにする。首は長く保ち、腰がリリースされるのを感じよう。

  6. 30秒~1分ほどホールドする。パートナー2は吐く息でお尻をマットに下ろす。パートナー1は足をパートナー2のお尻の外側に下ろす。

  7. 2人とも背中をニュートラルな状態で数呼吸休める。入れ替えて行う。

カップルダンサーポーズ
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カップルのためのナタラージャーサナ(踊り神のポーズ)

  1. 2人ともタダーサナ(山のポーズ)で向かい合って立つ。身長に応じて、90〜120cm離れる。

  2. それぞれに右腕をまっすぐ伸ばしパートナーの右肩に置く。

  3. 左膝を曲げ、左の踵を後ろに持っていく。左手を後ろに伸ばし左足首を掴む。

  4. 互いを支えにして、右の太ももを後ろから押し上に引き上げ、足の甲を自分から離すように押す。

  5. お互いの方へ胸を傾ける。

  6. 5〜10呼吸ホールドし、タダーサナに戻る。

  7. 逆側も行う。

教えてくれたのは…タマラ・Y・ジェフェリーズ

ライター、エディター、リサーチャー兼ヨガの指導者というキャリアを経て現在はヨガジャーナルのシニアエディターを務める。

ヨガジャーナル アメリカ版 / 「The Best Couples Yoga Poses

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by Tamara Y. Jeffries
photos by Gustavo Fring
translation by HIDEMI

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ヨガジャーナルアメリカ版

ヨガジャーナルアメリカ版

全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。



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