【花粉症状や鼻づまりによる不調を緩和】鼻洗浄(鼻うがい)にチャレンジしてみない?効果とやり方
(5)鼻洗浄のコツと注意点
鼻洗浄のコツ
◆道具
鼻に水を流し込む際の道具はじょうろ型、チューブ型、哺乳瓶やドレッシングの容器のようなボトル形のものなど様々。
道具は、アーユルヴェーダ関連のお店(じょうろ型)が多く、ネブライザー療法はチューブ型などの特徴がありますが、初心者には薬局でも手軽に購入することができる、哺乳瓶のような形をした道具がお勧めです。コップから片方の鼻を抑えてもう片方の鼻からすする方法もありますが、難しく無理に吸うと水圧で粘膜を傷付けてしまうので、あまりおすすめしません。
◆洗浄液
薬局では容器と洗浄液がセットになっているものが1,000円近くで販売されています。
始めは濃度調整された洗浄液でチャレンジしてみましょう。人の体液と同じ濃度なので、鼻に入れても痛みはまったくありません。
最近では水に溶かすだけの粉末もヨガサイトやオーガニック系のサイトでも販売されていますので是非探してみてください。
慣れてきたら塩水をご自身で作って洗浄してみましょう。
鼻洗浄のやり方
用意するもの
・容器
・水…500ml
・塩…4.5g
やり方
(1)9%の塩水を作ります。※洗浄液を使用する場合は(2)へ
綺麗なボウルに水1L(1,000g)に対して塩9g、水500ml(500g)に対して塩4.5gを入れよく混ぜ合わせます。
水は人肌(36℃)くらい、塩は天日塩(自然塩)を使います。
水道水の場合は必ず沸騰して殺菌したものを、またはミネラルウォーターか精製水を使用してください。
※塩の融解度は20℃の水で358.5gまで溶けるので、熱いお湯に溶かす必要はありません。
(2)容器に塩水(洗浄液)を入れる。
(3)右の鼻に容器の口を指し、洗浄液を鼻に流し入れる。
ボトル型の場合は顔は正面のままボトルをやさしく押して、ネティポットの場合は頭を左に方向け水を流し込みます。
この時に口を少し開けて「あー」と声を出すように喉を開放するとうまく逆に左の鼻から水が出ます。洗浄液が口に行く場合がありますが問題ありません。鼻に刺激がいかないように優しく流し入れましょう。
(4)左の鼻に容器の口を指し、洗浄液を鼻に流し入れる。
一度空になった容器に洗浄液を入れ、(3)と逆の鼻に流し込み洗浄します。
(3)と(4)を洗浄液がなくなるまで繰り返します。
※鼻洗浄をする場所は、洗面所やお風呂場がおすすめです。
鼻洗浄をする時のポイントと注意点
◆温度
鼻の中は粘膜なので、とても敏感です。
ネット検索すると「40℃くらいのお湯」と良く出てきますが、40℃では少し温度が高すぎます。
洗浄液に手を入れてみて「お風呂くらいかな」と思いそのまま使用すると、塩分濃度が正しくても、デリケートな粘膜には温度が高すぎて痛いと感じることがよくあります。
「温かい」と感じる温度よりも「ぬるい」「常温」くらいまで温度を下げてから洗浄することをお勧めします。
◆鼻洗浄のタイミング
花粉症の時期は外出から帰ったタイミング、毎日のルーティーンとしての場合はお風呂から出たタイミングがおすすめです。ただし、寝る直前は避けましょう。鼻に炎症があったり常に鼻が詰まっている人が鼻洗浄をすると、すっきりしているのに洗浄液が鼻の奥に残っている場合があります。
頭を傾けて戻した瞬間に中に残った洗浄液が出ることがありますが、残ったまま寝てしまうと、朝まで鼻の奥に洗浄液が残り中耳炎などの原因となります。心配な方は、洗浄後に頭を下に(前屈)したり寝転んでから起き上がるなどをして鼻の奥の洗浄液を鼻の外に出してあげましょう。
この場合は思い切り鼻を噛んでも洗浄液は出ない場合が多いです。無理に出そうとせず、頭を色々な方向に傾けて様子をみてみましょう。
◆水の種類
沸騰させた水道水を冷ました水や市販のミネラルウォーターか減菌精製水など、滅菌された水を使用しましょう。水道水の水を沸騰せずに人肌に温めて使ったり、37℃に設定した水道水を使うのは危険です。アメリカで滅菌せずに鼻洗浄をし「原発性アメーバ性髄膜脳炎」で死亡者も確認されています。容器も清潔な容器を使用しましょう。鼻の中は粘膜なので、とてもデリケートです。急性中耳炎/浸出性中耳炎/声帯麻痺/誤嚥を起こしやすい人/膿性鼻汁の多い人などは、症状を悪化させる場合もありますのでご注意ください。
まとめ
花粉症や風邪を引いたときに鼻が詰まると、頭がぼ~っとするように、鼻の周りには感覚を感知する機能がたくさんあります。鼻づまりによる脳の酸素不足に陥ったり、顔周辺が凝り固まってしまい頭痛を招いたり、不調になりがち。それらを軽減させ、とてもスッキリした状態になる鼻洗浄。
医学的にもまだ解明されていないことの多いメラトニンというホルモンを分泌する「松果体」とも関係があるとも言われています。未経験の方は一度試してみてはいかがでしょうか。
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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