【立位の開脚前屈が快適になるヒント】グラグラしない・苦しくない「下半身のつくり方」

快適なポーズは土台の安定から生まれる

「本来、ヨガのポーズは安定して快適な姿勢であるもの。息苦しさやツラさなどがある場合は、どこかが間違っているはずです」
そう話す乳井先生。快適であるための要素は色々ありますが、まず大事なのは土台づくりで、これを誤るとポーズが不安定になってしまうといいます。
「ポイントはスタンス、意識、位置、重心。これらを正しく導くことで、快適で、かつポーズによる身体的・精神的な効果も得られるようになりますよ」
ここでは、ポーズの基本になる土台のつくり方を紹介します。
「土台が安定してきたら、アライメントや呼吸などにも意識を向けてみてください」と乳井先生。早速挑戦してみましょう！

開脚のための土台をつくる

開脚のポーズを心地よく行うコツは、脚を開いたときに無理なく安定する脚幅を見つけること。お尻の外側の筋肉を意識して、しっかり使いながら開くようにしましょう。

プラサリタパードッターナーサナ（立位の開脚前屈）

足裏全体に体重がのる足幅をキープ。手でサポートしてもOK。

【お手本】

◆土台のつくり方

スタンス：両脚の幅は目安として、肩幅の２倍程度をキープ。

位置：足の人差し指とかかとを結んだ線を左右平行にする。

意識：足の指を開く。拇指球を下ろして接地面を増やす。

重心：両足均等に体重をのせる。親指、小指、かかとを床へ。

◆快適なポーズは…

土台ができたら、お腹に力を入れ、脚の付け根から深く前屈して手を床につく。背中は丸めず、真っすぐに。無理に上体を下ろそうとせず、胸は開いたままキープする。

Point！太腿の前側を働かせると、ハムストリングスがゆるみ、脚が開きやすく、前屈も深まる。

やりがち…
足裏のバランスが崩れると骨盤が起きないので、十分に開脚ができない。

呼吸が深まったら、ポジティブな対象に“集中”
苦手なポーズは「できない」「苦しい」というネガティブな思考になりがち。そんなときは心地いい状態を思い浮かべ、それになりきることが大事です。

教えてくれたのは…乳井真介先生 
ヨガ指導歴20年。インドとアメリカを渡り歩きながらさまざまなスタイルのヨガを習得後、リラヨガ・インスティテュートを設立。1000名を超えるヨガ指導者を育成。著書に『ヨーガの魔法』（バードリンク）がある。ヨガ哲学と機能解剖学を融合させた独自のヨガ指導に定評がある。

モデル…池田莉子さん
幼少から新体操を始め、全国大会に出場するなど活躍するが、疲労骨折で引退。その後ヨガと出会い、ヨガインストラクターの資格を取得。現在、雑誌や広告・CMなどでモデル業をこなしながらヨガ講師としても活動中。