【心が苦しいときに試したい5つの方法】不安を解消するためのヨガ哲学の教え

 【心が苦しいときに試したい5つの方法】不安を解消するためのヨガ哲学の教え

長い間、私は不安が自分の特徴だと思っていた。しかし、パタンジャリの『ヨーガ・スートラ』によって、自分は不安そのものではないということをようやく認識することができたのである。

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朝6時半の目覚ましが部屋の向こうで鳴った。実は、まだ6時半にはなっていなかった。私はいつものように12分前の6時18分に目覚まし時計をセットしていた。確認に自分のiPhoneに目を向けた。万一、寝ている間に時間感覚が狂った場合に備えてだ。

ベッドから出る前に、自分のアパートからヨガスタジオまでの所要時間をGoogle Mapで調べた。週4回指導している私のクラスに向かう全く同じルートにも関わらず。また、その日は土曜の朝であり、指導し始めてからの6年間一度たりとも渋滞が起こったこともないにも関わらず。念のためだ。

6時半にiPhoneのアラームが鳴ったとき、私は急いでクラスの準備をしていたものの、その音には驚かなかった。それからしばらくの間、静かに座って紅茶(コーヒーは余計に不安になるので飲めない)を飲み、時計を何度も見てはiPhoneと照合しながらパソコンで作業をしていた。

クラスの30分前には、すべての窓と鍵を二重三重にチェックしてから家を出た。バッグの中身も念のために確認したにも関わらず、車に着いたときにはまだ忘れ物があるような気がしていた。(実際にはそんなことはなかったけれど。)

数分後の赤信号で、私は車の中でパニックになった。スタジオから15分のところに住んでいるにも関わらず、この赤信号1つで遅刻してしまう可能性があるように思えたのだ。

午前7時30分、レッスンの15分前にスタジオに到着した。「駐車場がなかったらどうしよう。どうか駐車場がありますように」と、爪を噛みながら大声で心配した。駐車場はいつも空いていた。実際、ほとんどの土曜日、私はまったく同じ場所に駐車していたが、大声で祈っても損はないでしょ?

私は心臓をバクバクさせながら急いで歩き−というか半分走って−のんびりとした生徒たちの前を横切って大急ぎで階段を登り、スタジオへと到着した。私は深呼吸をした。なんとか間に合った。

私は、朝から不安に襲われていたことを隠すために笑顔を浮かべた。授業で使う音楽を再生するために携帯電話を接続しようとすると、必死になって財布の中を探し始めた。「あーっ、携帯電話はどこ?」私は心の中で叫んだ。私の心は落ち込み、まるで崖から落ちたかのような気分になった。そして、私はズボンを触った。ふーっ。携帯電話はズボンの後ろポケットに入っていたのである。

あなたもこれを読んで不安になった?不安を抱えている人間の1日、いや、朝の生活にようこそ。

不安が自分を特徴づける理由

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Photo: Lobro78

私は幼い頃から不安を感じており、全般性不安障害(GAD)と診断された。この診断は複数の医師によって繰り返しチェックが行われた。GADは、特定の原因のない過剰な不安や心配と定義されている。それを上手く説明するとすれば、「何か重要なことを忘れたのではないか、誰かに迷惑をかけているのではないか」と常に感じながら生きているようなものである。

ここ最近、多くの人にとって不安は当たり前のようになっているものの、それがどの程度深刻なものなのかを見分けるのは、いくつかの理由から難しい。まず、不安は目に見えない。査読された研究やエビデンスに基づいたツールや治療法は数多く存在するものの、身体的な異常と同じように誰かの不安をイメージすることは不可能である。不安は完全に主観的なものなのだ。

次に、メンタルヘルスは、その人のアイデンティティに深く関わってくる。

そして最後に、あなたが直面している "敵"は、あなた自身の心である。限界を感じたり、自信を失ったり、あるいは単に先行き不安になったりすることは、経験するだけでも耐え難いことだが、それらは自分の中に起因するものなのだ。

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By SARAH EZRIN
Translated by Hanae Yamaguchi

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ヨガジャーナルアメリカ版

ヨガジャーナルアメリカ版

全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。



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