生理中はダイエットしても意味がない?【医師に聞く】「生理とダイエット」のウソ・ホント
生理不順だけどダイエットしてもいい?
ダイエットの前に、まずは自分の生理と向き合うことをおすすめします。そこに何らかの原因がある場合、ダイエットをする前に治療すべきものが見つかる可能性もありますし、ホルモンバランスを整えることは、ダイエットに関わらず生活の質を上げることに繋がりますから。
過度なダイエットのしすぎで生理が来ないという「体重減少性無月経」という症状もあります。これは極端な食事制限や運動によって体重が減少し、女性ホルモンが低下。その結果、生理が止まってしまうというもの。体型にこだわりすぎるあまり、過度なダイエットをしてしまう方も少なくありませんが、不妊など将来的に違う悩みを増やしてしまうことにもなりかねませんので、注意していただきたい部分です。
また、生理痛やPMSの症状がある人は、まずは婦人科に相談してください。日本人はギリギリまで我慢してしまう傾向がありますが、今はピルや漢方で症状を和らげることもできますから。いらいらやおちこみなどの精神症状が強い場合、PMDD(月経前不快気分障害)と診断されることもあり、その場合軽い抗うつ薬の処方で改善する可能性もあります。将来的に子宮内膜症などの器質的疾患に進展するのを防ぐという意味でも、気軽に相談していただけたらと思います。
妊活中もダイエットできる?
適正な体重を目標にするダイエットなら問題ありません。ですが、妊娠を希望している時期に、極端な体重減少に繋がる過度なダイエットを行うのは避けたほうがいいと思います。「体重減少性無月経」になってしまうと、生理が来ない=排卵が無いということ。そうなると、人生設計も狂ってきてしまいますから。
一方でぽっちゃりしていることが原因で排卵障害を起こすこともありますので、適正な体重を保つこと。そのためにダイエットが必要なのであれば、自分の生理周期にあわせて無理のない方法で行うことが大切です。
教えてくれたのは…犬飼加奈先生
春木レディースクリニック産婦人科専門医。藤田保健衛生大学(現:藤田医科大学)医学部卒業。医療法人豊田会刈谷豊田総合病院 産婦人科や社会医療法人阪南福祉医療センター阪南中央病院(産婦人科)などを経て、同院に。診療における対話を重視し、治療に伴う患者の心と体の負担を最大限減らせるよう常に心掛けている。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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