意外と知らない「妊娠」の仕組み…どれくらいのカップルが不妊なの?【不妊治療の現実】
避妊しないと妊娠しちゃう……そんなイメージはありませんか?実は若くて健康なカップルが最も妊娠しやすいタイミングに性交渉を行ったとしても、1回で妊娠する確率は約30%と言われています。まだ解明されていないことも多い妊娠のしくみ。あなたは、どれだけ理解していますか?
妊娠の仕組みについて、あらためて見ていきましょう。
女性のからだ
【卵子】
お母さんのお腹にいるときがピークで、毎月減り続けます。
体やお肌と同じで、卵子も年齢とともに老化し、とくに35歳を過ぎると妊娠・出産の異常が起きやすくなります。卵子が育つのも排卵するのも、脳が指令を出すホルモンの働きによって起こります。
【子宮】
子宮の内側を覆う子宮内膜は受精卵を迎えるため、排卵後に出る黄体ホルモンの影響でふかふかなベッドのような状態になってスタンバイします。受精卵が着床すると妊娠となり、着床しない場合は子宮内膜がはがれて月経となります。
月経サイクルは 月経 ➡ 卵胞期 ➡ 排卵 ➡ 黄体期 を繰り返していますが、排卵を境に体温の変化があります。毎朝目覚めの体温を計ってアプリに入れ、からだのコンディションを把握しておきましょう。
男性のからだ
【精子】
毎日精巣でつくられますが、数が少ない、元気がないなどは検査をしてみないと分かりません。精子も35歳頃からだんだん機能が低下します。
妊娠までのステップ
① 卵子の成長
生理がきて卵巣の中にある卵子の元(原始卵胞)がいくつか育っていきます。
② 排卵
育ってきた卵子のうち、主席の卵子が卵巣から飛び出します
③ 卵子の卵管への取り込み
卵子は卵巣から延びる卵管采にキャッチされ、卵巣と子宮をつなぐ卵管の中に入り、精子が待つ場所へと向かいます。
④ 受精
射精された精子は膣に入り、子宮を通って卵管へと進みます。
1回で数億個の精子が放出されますが、数々の難関を突破できるのはごくわずか。精子が女性のからだで生きられるのは48~72時間程度。卵子が受精できる排卵後の24時間以内にたどり着いた1つの精子と卵子が出会って受精卵になり、細胞分裂を繰り返しながら子宮へと移動します。
⑤ 着床
子宮に入った受精卵は子宮内膜に潜り込んで根を張ります。
ママの血管から栄養や酸素を受け取るようになると着床が成立します。
⑥ 妊娠
着床して10日くらいから妊娠反応が出て出産までの260日、赤ちゃんはおなかの中で育ちます。
妊娠は、無数の奇跡と偶然の集大成
いかがでしたか?
ひとの命が誕生するまでのステップは、無数の奇跡と偶然の集大成で、ほんとうに神秘的なのです。望んだときに赤ちゃんが授かれるよう、自分のからだを大切にしながら準備していきましょう。
ライター/わたなべまさよ
妊活ヨガセラピスト[不妊ピアカウンセラー・ヨガ講師]不妊体験者を支援するNPO法人Fineスタッフ。長期の不妊治療で体と心のバランスを崩したときに毎日実践したヨガで回復。その後妊活をサポートする側にシフトし、自治体、病院などで妊活講座の講師やヨガとカウンセリングを併用した妊活ヨガセラピーを行っている。 Twitter:@peeryoga
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