激動の30年でセックスの悩みはどう変化したか|カウンセラーに聞く#大人こそ知りたい性のこと
人に相談したいけれど、関係が近いほど言えなくなるのが「セックスの悩み」。特に30〜40代になると、セックスについての経験値や価値観の違いが出てしまい、悩んでいることさえ周りに悟られないようにしているもの。そこで日本のセックスカウンセリングの草分けである臨床心理士の金子和子先生に、今の30〜40代の性の悩みについてお話をうかがいました。
悩みと向き合えない現代人
セックスカウンセリングというと、敷居が高いイメージがあります。実際にはどんな相談が多いのでしょうか?30年以上セックスカウンセラーとして多くのカップルのセックス問題に対峙してきた金子和子先生に聞いてみると「相談内容の前に、相談者自体が年々減っています」と回答が。昔に比べかなりオープンになったとばかり思っていたので、この回答は正直意外ですが……。
「今は、ネットで簡単に調べる人が多いから、それで解決した気になってしまう。実際にそれで済んでいれば、問題はないのですが……。最近は、相談の前に、悩む能力が低下していると感じます。悩みに真剣に向き合って解決しようとする意識が、少なくなっているのではないでしょうか」(金子先生)
晩婚化で引き起こる手遅れ問題
悩む能力の低下とともに、近年の晩婚化で、相談に来るタイミングがかなり遅くなっているとも、金子先生は言います。「結婚後『挿入がうまくできない』『性交痛がつらくセックスできない』という問題を数年放置していると、すぐに妊娠出産のリミットを迎えることになってしまいます。これだけはズラすことができないので、手遅れになる前に、できるだけ早く相談に来て欲しいのです」(金子先生)
結婚後に、セックスができないことで悩む? 性の不一致を起こさないために婚前交渉を行うのは、もう特別なことではありません。セックスができない状態で、結婚をする人なんているのでしょうか?
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