加齢による衰えを予防！股関節を整える「座って・立つ」エクササイズ

土台から作り上げる「座って、立つ」エクササイズ

「座って、立つ」エクササイズは、特に足のアライメントを正しく整える（両足の人差し指が正面を向いている）のにも役立つ素晴らしい実践です。多くの人は、足を外側に向けて（ガニ股）歩くのが習慣になっていて、その方がより歩きやすいと感じているかもしれませんが、この足の配置は体の不安定さを招く重大な要因となり、転倒しやすくなります。（信じられない場合は、試しに友達にゆっくり押してもらって、ガニ股で立った時と人差し指を正面に向けて立った時の違いを感じてみてください！）

「座って、立つ」エクササイズを実践しよう

このポーズを非常に好む理由の一つは、個々のスタート地点に合わせて簡単に変更できる点です。まずは椅子から始めて、安定した重ねたブランケットに移り、最終的には薄いクッションか床の上にと段階的に難易度を上げていくことができます。

1.椅子（または重ねたブランケット、何もなし）の前に、股関節幅に足を開いて立ちます。

★足の人差し指が必ず正面を向いていることを確認します。（ガニ股に慣れている場合、少し内股になっているように感じるかもしれませんが、時間が経つにつれて身体も心も適応し自然に感じるようになります。）
★腰が膝、かかとの真上に来るようにアライメントを意識します。

2.鼻からリラックスした状態で呼吸をします。つま先、膝、腰のアライメントを維持したまま、息を吐きながら膝を曲げて座ります。その際、背筋を伸ばしたまま股関節を軸に少しだけ上半身を前傾させ、腕を前に軽く振るように下げてバランスをとります。

3.お尻が椅子（もしくはブランケットや床）に着くまで膝を曲げます。身体の自然な動きに合わせて、腕と胴体が前方に移動して、下向きの動きに対抗するのでドスンと座ることはありません。体重を預けて完全に座りましょう。

4.足と膝をまっすぐ正面に向けた状態で、息を吸いながら立ち上がります。座る時と同じように両腕を軽く伸ばしてバランスを取り、脚と骨盤底筋で力を使います。

5.一貫性のあるスムーズな動きを心がけ、足をエクササイズ中はしっかりと床に押し付けるようにします。15回〜20回を１セットとして、アーサナの練習の一部に取り入れて定期的に行いましょう。

よくある間違い

膝が外または内を向いている

多くの人が、座る際に腰幅以上に膝を広げたり、膝をくっつけて支えようとしがちです。しかし、これは膝に負担をかけ股関節のバランスを乱します。膝をまっすぐ正面に向けた状態を維持することで、股関節と脚のバランスが整い、骨盤底筋をしっかり使って背骨を支えることができます。

足がガニ股になっている

「座って、立つ」エクササイズの目的は、下半身の筋肉を再び鍛え、足、膝、股関節のアライメントを正しい位置に配置することです。足が正しいアライメントにあると、自動的に膝と股関節もバランスが整い、背骨を支えるために最適な位置に配置されます。

毎日の練習に取り入れてみよう

あなたの動作はすべて、必ず身体の他の部位にも影響を与えています。正しい足のアライメントが、正しい膝と股関節のアライメントにつながり、それが骨盤の位置を支えさらに背骨を安定させ、人生をより機敏に有能に立ち回ることができるようになります。座り方を学び直すだけで、こんなに素晴らしいことが起こり得るなんて、誰も気づかなかったのではないでしょうか？

この「座って、立つ」エクササイズを、日頃のアーサナの練習に取り入れてみてください。すぐに股関節周りの強化や柔軟性の違い、一生変わらない変化を実感できるようになるでしょう。

ライター／マイラ・リューイン
アーユルヴェーダとヨガを30年以上学び実践する。何千人ものクライアントが本来の自然なバランスのとれた健康を取り戻し、依存症や摂食障害、自律神経失調症をはじめとする数々の問題を克服するのを支えてきた。ニュージーランドを拠点とするHale Pule アーユルヴェーダ & ヨガの創設者・代表として、この２つの変容の科学を学び癒しを得るための幅広い機会を提供する。その内容は、アーユルヴェーダ・ヘルス・コンサルテーションからヨガ・アーユルヴェーダ指導者養成コースにいたるまで多岐にわたる。栄養学とアーユルヴェーダの2方面からコンディションづくりをサポートする食事と、ヨガのクラスが愉しめる今最も注目のコンセプトショップ「THE B」にて、アーユルヴェーダメニューを監修。インスタアカウント：@halepule japan

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