アート×瞑想「石積み」の魅力は|ロックバランシング体験レポート
達人から「ロックバランシング=石積み瞑想」について聞いてみた
今回私にロックバランシングを教えてくださったのは、福岡を拠点にロックバランシンを広める活動をされている溜 大志(タマリ フトシ)さん。
ロックバランシング初心者の私にとてもわかりやすく丁寧に色々なコツなどを教えてくださいました。溜さんのお気に入りの美しいロックバランシング作品の写真とともにロックバランシングを始めたきっかけ、ロックバランシングから得た気付きや奥深さ、魅力などについて聞いてみましたのでご紹介します。
――ロックバランシングを始めたきっかけは?
溜さん:ロックバランシングを始めたのは5~6年前テレビの番組でたまたま見たのがきっかけです。番組に出演して河原で石を立てていたのが日本でロックバランシングの普及活動をされている「石花会」石花ちとくさんという方でした。私はロックバランシングを知る以前から坐禅を続けていた事もあり通じる何かを感じたのかもしれません。
――溜さんが考えるロックバランシングとは?
溜さん:ただ単に石を立てるという行為は、全てを手放した瞬間に大自然と対峙しています。その結果として石が立つのです。指先から伝わってくる微かな石からの情報は、重力で中心へと引っ張る地球からのメッセージでもあります。ロッバランシングはある程度まではテクニックなのですが、その先は頭で考えてどうにかなるものではありません。
――ロックバランシングで得られた気づきは?
溜さん:ロックバランシングはいつも上手くいくとは限らず、出来ない日もあります。上手くいかない日は、自分の都合や自分の考えだけが先行しているように感じます。
物事が思うようにいかない、疲れを感じる時などは、以下の方法で瞑想を行います。
1.一旦手を休め、骨盤を立てて座る
2.骨盤の上に背骨が置かれている状態を、伸ばすのでも曲げるのでもなく意識する
3.心地よい位置に頭を置く
4.自分の骨がこの地球上に絶妙なバランスで立ってるイメージを持ち、息をゆっくり吐きながら脱力を繰り返す
ロックバランシングの最中は、自分自身が動いてはいけません。息を止めてもいけません。身体全体はリラックスして呼吸筋だけが上下にゆっくり動いている状態がベストです。
――ロックバランシングの魅力を一言で言うとなんですか?
溜さん:「心の状態を視覚化出来ること」です 。
人生とロックバランシングは似ている
ロックバランシングは自分のその時の焦り、イライラ、落ち着きなどなどいろんな心が視覚化され、様々な気づきをくれるのですね。
私が大好きなオノ・ヨーコさんの著書で、何度も読み返してるうちに表紙もボロボロになったお気に入りの本『どんぐり』には、彼女の描いた素敵な点画とともに「人生・バランス・集中」についてこういう一節が書いてあります。
“人生は集中力とバランスだ。
集中していてもバランスを失うと、転ぶ。
バランスをとっていても集中力を失うと、死ぬ。
どこに重点を置いているかを考えるーバランスか集中力か。”『生命の作品Ⅵ』より
オノ・ヨーコさんの言葉はロックバランシングにも通じるものがあります。ロックバランシングは集中力とバランス、両方が必要であり、人生はそれに似ています。
自然の中でロックバランシングを体験してみて
ロックバランシングを通して覗いてみたマインドフルネスの世界、いかがでしたでしょうか?
「ロックバランシングの魅力は、心の状態を視覚化出来ること 」という溜さんの言葉からも、ロックバランスの奥深いマインドフルな世界、哲学が見えた気がします。
休日、近い海や山に行く機会があればぜひ石ころを拾って積み上げるロックバランスにチャレンジして石を通したマインドフルネスを体験してみませんか?
今回ロックバランスを教えていただいた溜大志さんの他の作品を見たい方、WSなど依頼されたい方は溜さんのインスタグラムをCheckしてみてくださいね:ishihanamokkei
ライター/パク・ヒキさん
福岡YOGABREEZEディレクター。NY発ジヴァムクティヨガのアドバンスティーチャー、瞑想指導者、E-RYT500。2008年師匠のジヴァムクティヨガの創始者、シャロン・ギャノンとデイビッドライフ氏に出会いヨガとは「する」ものではなく、マットの上と外の両方で自分と内面と外面、自分自身と周りとが「調和する生き方を経験する」事だという事を学ぶ。現在はYOGABREEZEを拠点に、国内外のヨガカンファレンスやイベントでヨガ講師として活躍している。 Instagram: @heekipark
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