物忘れが増えた…「デジタル健忘症」になってない?更年期からの自分の脳とうまく付き合う方法

物忘れが増えた…「デジタル健忘症」になってない?更年期からの自分の脳とうまく付き合う方法
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永田京子
永田京子
2026-08-25

「なんだか最近、物忘れが増えたような…」更年期を迎えるころ、そんな変化に戸惑う人は少なくないでしょう。「もしかして老化かな?」と不安になるかもしれませんが、実は脳が今の時代に合わせて賢くシフトチェンジしているサインかもしれません。年齢と時代に合わせ、スマートフォンも活用しながら、自分らしく健やかな脳との付き合う方法についてお伝えします。

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更年期に入って人の名前や予定がすぐ出てこなくなった…

先日、このような相談がありました。

「最近、人の名前や予定がすぐ出てきません。更年期のせい? スマホの使い過ぎ? 自分の頭がどんどん悪くなっている気がして怖いです。」(50代女性)

「わかる、わかる!」みなさん大きくうなずいているのではないでしょうか。私も同じように感じることがよくあります。「名前がなかなか出てこない」「昨日の夜ごはんが思い出せない」「顔はわかるのに名前が出てこない」といったことが増えてくると、「更年期かな」「老化のせいかな」と不安になってくるものです。本当の原因は何なのでしょうか。まずは脳の仕組みについて見ていきましょう。

「覚えなくていい」は、昔からある脳の賢い戦略

社会心理学者のダニエル・ウェグナ―が1980年代に提唱した「トランザクティブ・メモリー」という概念があります。

「トランザクティブ(transactive)」とは、取引の、相互作用の、といった意味を持ちます。わかりやすく言うと、自分が全部覚えるのではなく、だれがどんな情報を知っているかを把握しておくことが大切、もっというと、「どこに情報があるかを知っていれば、自分はその情報自体を覚えなくてもいい」という脳の戦略のことです。

これは昔から人間がよく使ってきた方法です。例えば、専業主婦の女性が多かった時代には「料理のレシピはお母さんが知っているから覚えなくていい」と夫や子どもたちは思っていたでしょう。携帯電話がない時代には「電話番号は手帳に書いてあるから覚えなくていい、でも手帳がどこにあるかは覚えておく」といったようなことです。

今の時代、それがスマートフォンに置き換わっています。「Googleで調べればわかる」となったとき、脳は「自分は覚えなくてもいい」と判断するようになっています。この状態は「Google効果」あるいは「デジタル性健忘」と呼ばれています。つまり、スマホのせいで記憶力が落ちたのではなく、脳が「記憶を外部に任せた」という選択をしているということです。ただ単に記憶力が悪くなったというわけではないのです。

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