夜、炭酸水を飲まない方がいい人の特徴|管理栄養士が解説
無糖の炭酸水はエネルギーや糖質をほとんど含まないことから、夜のお酒やジュースの代わりとして取り入れる人も少なくありません。健康な成人であれば、基本的に夜に飲んでも問題ないとされています。しかし、飲むタイミングや体質によっては、かえってデメリットが生じる場合もあることをご存知でしょうか。この記事では、疾病や服薬のない健康な成人を対象に、夜の炭酸水を控えたほうがよいケースやおすすめの飲み方について、管理栄養士が解説します。
そもそも、炭酸水への置き換えで期待できるメリットとは?
無糖の炭酸水は水と二酸化炭素を主成分とするため、エネルギーや糖質だけでなく、たんぱく質や脂質もほとんど含まれません。そのため、ビールやジュースなどの代わりに選ぶと摂取エネルギーや糖質を抑えられます。
例えば、ビール(淡色)350ml缶1本は約137kcal、コーラ500mlペットボトル1本は約230kcalが含まれます(1)。ビール1本分の約137kcalを運動量に換算すると、体重50kgの人ではウォーキング(分速75〜85m)約47分で消費できる程度のエネルギー量です。
一方、無糖の炭酸水ではほとんどエネルギーを摂取せずに置き換えられるため、余分なエネルギー摂取を抑える工夫につながります。
食事の満足感を高める働きも期待できる
炭酸水に含まれる炭酸ガスには、胃を適度に膨らませることで、食後の満足感を高める働きが期待されています。そのため、一定量(300ml以上など)を飲んだ場合、夕食の食べ過ぎを抑える工夫の1つとして役立つ可能性があるでしょう。
ただし、炭酸水だけでダイエット効果が得られるわけではありません。あくまでも食事や生活習慣を整えたうえでの補助的な活用がポイントです。
寝る直前の炭酸水は避けたほうがよい場合も
寝る直前に炭酸水を飲む習慣がある人は、飲むタイミングを見直すのがおすすめです。炭酸水の炭酸ガスによって胃が膨らむため、人によってはゲップや胃の張りを感じることがあります。
特に横になると、ゲップが出そうで出ないような不快感や喉のつかえ感につながり、入眠の妨げになるおそれがあります。炭酸水は、寝る2〜3時間ほど前までを目安に飲むとよいでしょう。
胃腸が弱い人や歯への影響が気になる人は慎重に
胃腸が弱い人や歯への影響が気になる人は、夜に限らず炭酸水の飲む量やタイミングを意識することが大切です。まず、胃腸が弱い人では、炭酸の刺激によって胃の不快感や胃もたれにつながることがあります。
また、炭酸水は弱酸性の飲み物です。歯への影響は小さいとはされていますが、飲み方によっては負担につながる可能性があります。特に、長時間かけて少しずつ飲み続けると、口の中が酸性の状態になる時間が長くなり、歯のエナメル質に影響を及ぼすおそれがあります。「食事と一緒に飲む」など時間やタイミングを決めて、だらだら飲み続けないよう意識するとよいでしょう。
夜に飲む炭酸水は「無糖・カフェインなし」を選ぼう
夜に炭酸水を飲む場合は、コーラやサイダーなどフレーバー付きのものではなく、無糖のものを選ぶのがおすすめです。フレーバー付き炭酸飲料は、通常のコーラやビールに比べるとエネルギーを抑えやすいものの、中には糖質やエネルギーを含む商品もあります。
また、一部のフレーバー付き炭酸飲料にはカフェインが含まれます。カフェインには覚醒作用が報告されており、個人差はありますが就寝前に摂取すると睡眠の質に影響する可能性があります。選ぶ際は栄養成分表示を確認し、無糖・カフェインなしのタイプか確認するとよいでしょう。
まとめ
健康な成人であれば、夜に無糖の炭酸水を飲むこと自体に大きな問題はありません。ただし、寝る直前に飲む人や胃腸が弱い人、歯への影響が気になる人は、飲むタイミングや飲み方を工夫するのがおすすめです。
なお、健康維持には炭酸水だけに頼るのではなく、バランスのよい食事や適度な運動、十分な睡眠など、生活習慣全体を整えることが大切です。食事バランスガイドなどを参考に、一つの食品や成分に偏らない食生活を心がけましょう。
※本記事は一般的な健康情報を提供するものであり、すべての方に当てはまるものではありません。持病のある方や治療中・服薬中の方、ご高齢の方、妊娠中・授乳中の方は、自己判断で食生活を変更せず、必ず主治医の指導・判断を優先してください。
【出典】
(1)文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに算出
(2)厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」をもとに算出
【参考文献】
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
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