朝、食パンに「ジャム」を塗らない方がいい人の特徴|管理栄養士が解説
朝食の定番である食パン。習慣や好みによってサンドイッチやトーストなど「定番の食パン」がありますよね。そのなかで、ジャムを塗る機会はどのくらいあるでしょうか。ジャムは種類が豊富でおいしく、手軽に使えることから、「定番」という方も多いと思います。ジャム自体が悪い食品というわけではありませんが、食べ方や組み合わせによっては、午前中のイライラやだるさなどの不調につながる場合があります。その理由について解説します。
血糖値が急上昇・急降下する
血糖値を上げる主な要因は食事からの糖質の摂取です。たんぱく質や脂質も血糖変動に関係しますが、糖質に比べると影響は低くなっています。
食事を構成するエネルギー産生栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)の理想の比率は、健常な方の場合、炭水化物50~65%、たんぱく質13~20%、脂質20~30%とされています。
そのため、理想的な食事をすると基本的に血糖値は上がります。その後数時間かけて食事前の血糖まで下がります。これは正常な変化です。
ここで問題になるのが、食事の後に血糖値が急上昇して、急降下する「血糖値スパイク」という状態です。この血糖値スパイクによって、食後の強い眠気やだるさなどが起こる場合があります。血糖値スパイクが起こる理由は、以下のことが考えられます。
・食事内容が糖質に偏りやすい(たんぱく質や食物繊維の不足)
・前の食事からの空腹時間が長い
・早食い
これらは朝食で起こりやすく、一般に夕食から朝食までは時間の間隔が空き、朝は食事の時間が十分にとれず早食いになりやすい方も多いです。
そして食事内容は、例えばトースト・ジャム・ジュースだけの場合、糖質に偏り、血糖値スパイクが起こりやすい組み合わせです。ジャムは糖質を多く含むため、ジャムを塗ったトーストがメインになる食事では、血糖値が急上昇しやすくなります。
日常的にジャムを食べていて、午前中にイライラやだるさ、強い眠気など感じる場合は、ジャムの量を控えめにし、ハムやチーズ、卵、ツナなど、たんぱく質を含む食品を組み合わせてみましょう。
糖質代謝に必要なビタミンB₁の不足
食品中の糖質は食べた後、消化管で消化・分解され、ブドウ糖として小腸から吸収されます。吸収されたブドウ糖は肝臓を経由して全身の細胞へ運ばれ、代謝されることでエネルギーとして利用されます。
この糖質の代謝に欠かせない栄養素がビタミンB₁。ビタミンB₁が不足すると、糖質の代謝がスムーズに行われず、エネルギーを効率よく作りにくくなります。そのため、人によっては午前中のだるさや疲れやすさ、集中しにくさなどを感じる場合もあります。
ビタミンB₁は糖質を多く含む食事によって必要量が増えるため、特に朝食でパンやジャム、果物など食事内容が糖質に偏りやすい場合には、意識して取りたい栄養素です。
ビタミンB₁は、豚肉、うなぎ、大豆製品(豆腐・納豆・豆乳)、玄米、全粒粉パン、枝豆などに多く含まれます。大豆製品や豚汁、ハム、枝豆、全粒粉パンなどは、比較的取り入れやすくおすすめです。ぜひ主食の置き換えやプラス1品をしてみましょう。
まとめ
食パンにジャムを塗る場合、量はティースプーンに1~2杯程度にし、食事内容は糖質に偏らないよう、たんぱく質や食物繊維、ビタミンB₁を含む食品を加えてみましょう。
いつもより5分でいいので、ゆっくり食べることも意識してみてください。少しの工夫を取り入れて、午前中を元気に過ごせる朝食を目指しましょう。
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査」
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