管理栄養士が考える、朝のウォーキング時の水分と軽い補食の整え方

管理栄養士が考える、朝のウォーキング時の水分と軽い補食の整え方
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松田 真紀
松田 真紀
2026-07-13

ウォーキングを習慣にする方が増えている今、 「歩いているのに疲れやすい」 「歩いたあとに甘いものがほしくなる」 そんな声を耳にすることがあります。 もちろん、疲れやすさの理由はひとつではありません。 睡眠不足や暑さ、朝食の内容、前日の疲れ、歩くペース。 いろいろなことが重なって、身体はその日の調子をつくっています。 その中でも、意外と見落とされやすいのが、補給のタイミングです。 今回は、管理栄養士・アスリートフードマイスターの視点から、朝のウォーキングを気持ちよく続けるための、水分や軽い補食の考え方についてお話しします。

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「健康のために歩いています」
最近、本当によく聞く言葉です。

朝の散歩。
通勤ウォーク。
一駅分歩く習慣。

歩くことは、特別な道具がなくても始められて、毎日の暮らしに取り入れやすい健康習慣のひとつです。

その一方で、管理栄養士として最近よく感じるのが、

「歩いたあと、ぐったりしてしまう」
「なぜか甘いものがやめられない」
「午後までだるさが残る」

という声の多さです。

歩くこと自体はとてもよい習慣なのに、
そのあとに消耗しすぎてしまうと、続けるのが少ししんどくなってしまいますよね。

そんなときに見直してみたいのが、
何を食べるかだけでなく、いつ、どう入れるかということです。

特に朝は忙しくて、
朝食を食べる時間がなかったり、
とりあえず甘い飲み物だけで済ませたり、
空腹のまま家を出たり、
そんな日もあると思います。

でも、ほんの少し整えるだけで、歩いたあとの感じ方が変わることがあります。

「歩く直前の糖質」で、かえってしんどく感じる人も

運動前に糖質をとることそのものは、決して悪いことではありません。
ただ、人によっては、歩く直前や30〜60分前に甘い飲み物や糖質中心のものを入れると、かえってだるさや空腹感を感じやすくなることがあります。

これは、スポーツ栄養の分野で「反応性低血糖」や「一時的な血糖の下がり方」として説明されることがある現象です。
もちろん、これはすべての人に起こるわけではなく、かなり個人差があります。

ただ、
「歩き始めてしばらくすると、急に力が抜ける感じがする」
「歩いたあと、やけに甘いものがほしくなる」
そんな方は、歩く前に入れているものを一度見直してみてもよいかもしれません。

“何を食べるか”も大切ですが、“どのタイミングで入れるか”によって、身体の感じ方が変わることはあります。

朝、時間がない日は「無理に食べ込まない」でも大丈夫なことがある

理想をいえば、少し余裕をもって朝食をとってから歩けると安心です。
でも、毎朝きちんと、というのはなかなか難しいものです。

そんな日は、無理に甘いものを流し込んでから出るより、まずは静かに歩き始めるほうが合う方もいます。

特に、短めのウォーキングや、ゆるやかなペースの散歩であれば、必ずしも運動前にしっかり補給しなければいけない、というわけではありません。

一方で、前の晩からあまり食べていない日、朝から空腹感が強い日、途中でふらっとしやすい日などは、ほんの少し補食を入れたほうが楽なこともあります。

ここで大切なのは、「これが正解」と決めつけることではなく、その日の自分の身体に合うやり方を見つけていくことです。

補食を入れるなら、“少しだけ”

ウォーキング前後の補食は、たくさん食べる必要はありません。
むしろ、朝は胃腸もまだ完全には目覚めていないことが多いので、重たく入れすぎると歩きにくく感じることもあります。

おすすめなのは、少量で、食べやすくて、自分に合うものです。

たとえば、

小さなおむすび

いなり寿司を半分〜1個

干し芋を少し

バナナを半分ほど

トーストを少し

甘酒を少量

このあたりは、朝でも取り入れやすい方が多いと思います。

「これが一番いい」というより、食べたあとに重くならないことそのあと気持ちよく歩けることを基準にしてみてください。

身体に合う補食は、本当に人それぞれです。少しずつ試しながら、自分にとっての“ちょうどいい”を見つけていくのがいちばんです。

主食の選び方も、“身体にやさしいかどうか”で選ぶ

発芽玄米は比較的ゆるやかにエネルギー化しやすく、酢飯は暑い日でも酸味で食べやすく、疲労回復効果も。

さらに、梅、しそ、味噌、漬物、などを合わせると、有機酸や発酵食品も自然に摂れます。

昔ながらの組み合わせは、実は理にかなっているのです。

水分は「一気飲み」より、“少しずつ”

朝の軽い補食や朝食には、白いごはん、玄米、発芽玄米、パン、いも類など、いろいろな選択肢があります。

一般的には、玄米や発芽玄米は白米より食物繊維などを含むため、食後の反応が比較的ゆるやかなこともあります。
ただ、これは量や食べ方、組み合わせによっても変わるので、「これなら絶対安心」と言い切るというより、自分にとって食べやすく、続けやすいかで選ぶのが自然です。

私は、昔ながらの和の組み合わせは、やはりよくできているなと感じることがあります。

たとえば、
梅、しそ、味噌、酢飯、漬物。
こうしたものは、味がやさしく、食欲がない朝でも口にしやすいですし、暑い時期にも取り入れやすいものです。

身体にとって“効くもの”を探すというより、無理なく食べられて、気持ちよく動けるものを選んでいく。その感覚が、朝のウォーキングにはとても大切だと思います。

汗をかく日は、梅干しや味噌汁など、いつもの食事の中で少し塩分を意識できると安心です。
市販のスポーツドリンクが助けになる場面もありますが、1時間前後のやさしいウォーキングなら、水や麦茶で十分なことも多いものです。
飲みものは、甘いものに偏りすぎず、まずは水やお茶を基本にしておくと整えやすいと思います。

疲れ切る前に、少し戻す

疲れ切ってしまう前に、少し整える。
それだけでも、歩いたあとの消耗感がやわらぎ、次の日も無理なく続けやすくなります。

ウォーキングは、1回がんばることよりも、心地よく続けられることが大切です。
自分に合う補食や水分のとり方が見つかると、日々の習慣として取り入れやすくなっていきます。
そんな感覚で、無理なく続けられるウォーキングを育ててみてください。

参考・関連知見:

American College of Sports Medicine

International Society of Sports Nutrition

Sports Nutrition

Reactive Hypoglycemia

Glycemic Index

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