【更年期の頭痛がつらい人へ】食事で意識したいポイント4つ|管理栄養士が解説
更年期は、女性ホルモンの分泌が大きく揺らぐ時期です。ホルモンの変動は、体に様々な影響を与え、不調の原因になります。その一つが頭痛で、これまで頭痛とは無縁だった方でも、急に症状が現れることがあるのも更年期の頭痛の特徴です。そんなつらい頭痛を和らげるのに、食事が大きく影響するのをご存知でしょうか? 本記事では、更年期の頭痛、ホルモン変化と食事の関係、そして今日からできる食事の工夫についてわかりやすく解説します。
更年期の頭痛はなぜ起こる?
更年期には、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少します。
エストロゲンは、月経や妊娠に関わるだけでなく、自律神経や血管、脳内の神経伝達物質にも影響を与えるホルモンです。特に、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の生成から作用の調整にも関わるため、エストロゲンが急激に減少すると、脳内のセロトニンバランスが乱れ、血管の拡張が起こりやすくなることも頭痛の一因と考えられます。
また、セロトニンには痛みを和らげる作用もあるため、それがうまく機能しないことで頭痛がより辛くなる場合もあります。更年期は睡眠不足やストレス、自律神経の乱れも重なりやすく、頭痛が慢性化することもあるため注意が必要です。
ホルモンの変化と食事の関係
栄養状態は、ホルモンや神経の働きと深く関係しています。食事を抜いたり、偏った食事が続くと、栄養不足や血糖値の乱れを起こしやすくなります。すると、ホルモンの材料不足や脳のエネルギー不足から、頭痛だけでなく疲労感やイライラにつながることもあります。
このような状態を避けるためにも、食事はとても重要です。 特に意識したいのが、たんぱく質、マグネシウム、鉄、ビタミンB群です。これらをしっかり摂ることで、ホルモンの生成や自律神経の調整がスムーズになります。
頭痛を和らげる食事のポイント
更年期の頭痛を和らげるため、食事で意識したいポイントをまとめました。食事を整えることで、体調が改善することは多くあります。ぜひ、試してみてくださいね。
たんぱく質をしっかり摂る
たんぱく質は、ホルモンや神経伝達物質の材料になります。不足すると、体の修復や自律神経の調整がうまくいかなくなることもあります。毎食、肉・魚・卵・大豆製品などを取り入れることが大切です。
ビタミンB群を摂る
ビタミンB群は、脳や神経、皮膚などを健康に保つのに必要なビタミンです。エネルギー代謝のサポートにも関わるため、更年期を元気に過ごしたい女性にも欠かすことのできない栄養素です。いろいろな食品に含まれるため、一つの食品だけを食べるのではなく、バランスよく食べることがポイントです。
【ビタミンB群が豊富な食品】
肉類: 豚肉(特にヒレやもも)、レバー(豚・牛・鶏)、鶏ささみ など
魚介類: うなぎ、かつお、まぐろ、さば、いわし、たらこ、あさり、しじみ など
穀類:玄米、全粒粉パン など
その他:卵、牛乳・乳製品、大豆製品、ナッツ類(ピスタチオ、カシューナッツ)、葉菜類 など
ミネラル不足に注意する
マグネシウムは、血管や神経の興奮を調整するミネラルで、片頭痛との関連も注目されています。ナッツ類、海藻、豆類、玄米などに多く含まれています。
さらに、鉄不足にも注意が必要です。鉄は酸素を運ぶ働きを担っており、不足すると脳が酸欠状態になりやすく、頭痛や疲労感につながることがあります。食事では、赤身肉や魚、大豆製品などの鉄が多い食品に加え、ビタミンCを含む野菜や果物を組み合わせると吸収率が高まり効果的です。
バランスの良い食事
「バランスの良い食事を摂る」ということが大切です。バランスを心がけることで、栄養不足や偏りを防ぐことにもつながります。また、血糖値が安定し、イライラや疲労感などの「なんとなく不調」といった状態になるのを避けることができます。
まとめ
更年期の頭痛は、完全に食事だけで改善するものではありません。しかし、栄養を整えることは、ホルモン変化に揺らぎやすい体を支える“土台づくり”になります。「最近つらいな」と感じたときこそ、まずは毎日の食事を見直してみましょう。毎日の積み重ねが、体調を整える第一歩になるかもしれません。
【参考】
・更年期ラボ|更年期に起こる症状と原因
・日本頭痛学会 編|『慢性頭痛の診療ガイドライン2021』
・日本産科婦人科学会|『更年期障害に関する診療ガイドライン』
・厚生労働省| e-ヘルスネット|「更年期障害」「頭痛」
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