便秘の原因は食べ物じゃない?今日から見直したい食事の3つのポイント|管理栄養士が解説
「便秘の原因になる食べ物はあるの?」と気になったことはありませんか?便秘の原因として食事が関わることもありますが、実際には特定の食品だけでなく、食べ方や食事全体のバランスが影響しているケースも多いと考えられています。今回は、便秘が気になるときに見直したい食べ方のポイントを、管理栄養士がわかりやすく解説します。
便秘の原因になる食べ物はある?
そもそも便秘とは「本来排泄すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎糞状便・硬便、排便回数の減少や、糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責、残便感、直腸肛門の閉塞感、排便困難感を認める状態」と定義されています。単に「便が出ない」だけでなく、排便時の不快感や残便感なども含む幅広い状態を指します。
便秘の原因はさまざまありますが、中でもよく挙げられるのが「食事」です。食事というと、「便秘の原因になる食べ物があるの?」と気になる方もいるかもしれません。では実際のところ、便秘になりやすい食べ物は存在するのでしょうか?
特定の食べ物ではなく「食べ方」や「バランス」が影響しやすい
結論として、特定の食品が便秘の直接の原因になるとは限りません。便の状態は、水分量や食物繊維の種類、腸の動きなどの複数の要素の影響を受けて決まるとされています。
便秘が気になるときは、「これを食べたから便秘になった」というよりも、日々の食べ方や食習慣の積み重ねが影響しているケースが多いと考えられます。食物繊維の偏りや水分不足、加工食品中心の食事などがその一例です。
つまり、特定の食品を避けるというよりも、食事全体のバランスや食べ方を整えることが、便秘の改善につながりやすいと言えるでしょう。
便秘が気になるときに見直したい食事の3つのポイント
食事全体のバランスや食べ方を見直すといっても、何から始めればよいか迷う方も多いかもしれません。まずは、日々の食事の中で取り入れやすい3つのポイントを意識してみましょう。
さまざまな食材から食物繊維を摂る
食物繊維は、便秘の改善に役立つことが知られています。食物繊維には、水に溶ける水溶性と、水に溶けにくい不溶性の2種類があります。
- 水溶性食物繊維を多く含む食材…海藻類、果物など
- 不溶性食物繊維を多く含む食材…ライ麦パン、玄米、モロヘイヤ、ごぼう、ブロッコリーなど
一般的に、不溶性食物繊維は便のかさを増やす働きがあるとされ、水分が不足した状態で摂りすぎると、便が硬くなり出にくくなることがあります。
そのため、食物繊維は不溶性・水溶性のどちらか一方に偏るのではなく、さまざまな食品を組み合わせて、両方をバランスよくとることが大切です。たとえば、玄米やごぼうを多く食べる日には、海藻や果物も献立に取り入れると、バランスがとりやすくなります。
水分はこまめに補う
水分不足は、便を硬くする原因のひとつです。体内の水分が不足すると、便から水分が吸収されやすくなり、排便しにくくなることがあります。
水分は一度にたくさんとるよりも、1日の中でこまめに補うことがポイントです。特に、食物繊維を多く含む食品をとる場合は、それに見合った水分補給を意識するとよいでしょう。
偏った食事を見直す
菓子パンやお菓子、インスタント食品などの加工食品には、食物繊維があまり含まれていません。こうした食品が食事の中心になると、便の量が減り、排便しにくくなることがあります。
また、脂質を極端に控えた食事は、腸のぜん動運動に影響を与える可能性があり、結果として排便しにくくなることもあります。脂質は腸を刺激し、排便を促す役割もあるため、完全に避けるのではなく、適度に取り入れることが大切です。
【参考文献】
・日本消化管学会「便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」
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