鉄不足を防ぐ! 朝、牛乳と組み合わせると鉄分を補える食材とは?|管理栄養士が解説
朝食に牛乳を飲むという方は多いのではないでしょうか。牛乳はカルシウムやたんぱく質を手軽に摂取でき、そのまま飲んでもシリアルにかけてもおいしい、朝の定番ドリンクです。 しかし、牛乳だけでは鉄分がほとんど摂れないことをご存知でしょうか。牛乳はカルシウムの宝庫である一方、鉄分の含有量は非常に少ない食品です。特に女性は月経による鉄の損失があるため、朝食でも意識的に鉄分を補う工夫が必要になります。 この記事では、朝の牛乳と一緒に食べることで鉄分をしっかり補える意外な食材について、管理栄養士の視点から科学的根拠を交えてご紹介します。
牛乳は手軽だけれど...
牛乳はカルシウムやたんぱく質、ビタミンB2などを豊富に含む優れた食品です。しかし、鉄分に関しては200mlあたりわずか0.04mg程度と、ほとんど含まれていません。成人女性(月経あり)の1日あたりの鉄分推奨量は10.5mgであり、牛乳だけでは必要量の0.4%程度しかカバーできません。朝食を牛乳とパンだけで済ませてしまうと、鉄分が豊富な食材を摂取する機会を逃してしまいます。鉄分不足が続くと、疲れやすさや集中力の低下、さらには貧血を招く恐れがあるため、牛乳と一緒に鉄分が豊富な食材を摂ることが大切です。
鉄分補給のカギは「手軽につまめる食材」
忙しい朝に調理の手間をかけずに鉄分を補給するには、そのまま食べられる食材を選ぶことがポイントです。牛乳を飲みながら手軽につまめて、鉄分を豊富に含む食材であれば、いつもの朝食に無理なくプラスできます。意外なところに、鉄分補給の強い味方が隠れています。
おすすめは「カシューナッツ」! ひとつかみで鉄分をプラス
牛乳と組み合わせる食材として特におすすめしたいのが「カシューナッツ」です。カシューナッツは100gあたり約4.8mgの鉄分を含み、これはナッツ類の中でもトップクラスの含有量です。ひとつかみ(約25g)で約1.2mgの鉄分を摂取でき、1日の推奨量の約11%をカバーできます。スーパーやコンビニで手軽に購入でき、袋から出してそのまま食べられる手軽さも魅力です。牛乳を飲みながらつまむだけで、いつもの朝食が鉄分補給タイムに変わります。
カシューナッツが鉄分補給に優れている理由
カシューナッツはナッツ類の中でも特に鉄分含有量が高く、アーモンド(100gあたり約3.7mg)やくるみ(100gあたり約2.6mg)を上回ります。また、鉄分だけでなく、亜鉛や銅といったミネラルも豊富に含まれています。銅は鉄の吸収や利用を助ける働きがあるため、カシューナッツは鉄分を効率的に摂取できる食材といえます。さらに、良質なたんぱく質やオレイン酸などの不飽和脂肪酸も含まれており、総合的な栄養価が非常に高いのが特徴です。
牛乳とカシューナッツは相性抜群
牛乳のまろやかな味わいとカシューナッツのほんのりとした甘みは、非常に相性の良い組み合わせです。カシューナッツはナッツ類の中でも柔らかく、クリーミーな食感が特徴で、牛乳と一緒に口に含むと絶妙なハーモニーを楽しめます。牛乳に不足している鉄分をカシューナッツが補い、カシューナッツだけでは摂りにくいカルシウムを牛乳が補うという、栄養面でも理想的な組み合わせです。
どのくらい食べればいい?
カシューナッツは1日あたりひとつかみ(約25g、10〜15粒程度)を目安に摂取するのがおすすめです。朝食では牛乳1杯と一緒にカシューナッツをつまむ習慣をつけると良いでしょう。毎日継続して食べることが鉄分補給のポイントであり、無理のない量から始めることが大切です。小分けパックを活用すると、食べ過ぎを防ぎながら手軽に続けられます。
知っておきたい注意点
カシューナッツは脂質が多く、100gあたり約576kcalとカロリーが高めの食材です。食べ過ぎるとカロリーオーバーになる可能性があるため、1日25g程度を目安にしましょう。また、ナッツアレルギーがある方は摂取を避けてください。塩分が添加されたものよりも、無塩タイプや素焼きタイプを選ぶと健康的です。開封後は湿気を避けて保存し、新鮮なうちに食べきるようにしましょう。
おいしく続けられるアレンジ例
- シリアル+牛乳+カシューナッツ: いつものシリアルにカシューナッツを加えて牛乳をかけます。カリッとした食感がアクセントになり、鉄分だけでなく食べ応えもアップします。
- ヨーグルト+牛乳+カシューナッツ: ヨーグルトにカシューナッツをトッピングし、牛乳を添えていただきます。乳製品を組み合わせることでカルシウムもしっかり摂れる朝食になります。
- バナナ+牛乳+カシューナッツ: バナナを食べながら、牛乳とカシューナッツを一緒にいただきます。バナナのカリウムとカシューナッツの鉄分で、ミネラルバランスの良い朝食になります。
- トースト+牛乳+カシューナッツ: トーストを食べながら、牛乳とカシューナッツを添えます。パンだけでは不足しがちな鉄分とたんぱく質を手軽に補える組み合わせです。
まとめ
朝の牛乳と一緒にカシューナッツをひとつかみ食べるだけで、不足しがちな鉄分を手軽に補うことができます。カシューナッツはナッツ類の中でも鉄分含有量がトップクラスで、ひとつかみ(約25g)で約1.2mgの鉄分を摂取できます。そのまま食べられる手軽さも、忙しい朝にぴったりです。牛乳とカシューナッツの組み合わせを毎日の習慣にして、鉄分不足の予防に役立ててみてはいかがでしょうか。
参考文献
- ・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
- ・厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」
- ・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
- ・農林水産省「ナッツ類の栄養成分」
管理栄養士。保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。バイロンベイでのヨガリトリート中にベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、「野菜をおいしく手軽に食べる方法」を研究中。現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携わっている。
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