【ダークチョコの成分が老化の進行を遅らせる可能性!?】最新研究が示唆

【ダークチョコの成分が老化の進行を遅らせる可能性!?】最新研究が示唆
HIDEMI
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2025-12-22

ダークチョコレートに含まれる成分が、老化の進行を遅らせる可能性があることが新たな研究で示された。

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新たな研究において、カカオ由来の植物性化合物であるテオブロミンに老化を抑える可能性があることが示された。

テオブロミンと生物学的年齢の関係

ロンドン大学キングスカレッジの研究者らはテオブロミンの血中濃度に注目し、生物学的年齢との関係を分析した。生物学的年齢は、実際に生きてきた年数ではなく、体の健康状態や機能に基づく年齢を示す。分析では、英国の双子を対象とした大規模研究TwinsUKの509人と、ドイツで行われている大規模疫学研究KORAの1160人のデータを用いた。

生物学的年齢の評価には2つの方法が用いられた。1つはDNAに起こる化学的な変化を調べ、老化の進み具合を推定する方法、もう1つは染色体の末端にある保護構造であるテロメアの長さを測定する方法である。テロメアが短いほど、老化の進行や加齢に伴う病気と結びつくことが知られている。

結果、血中のテオブロミン濃度が高い人ほど、実年齢よりも生物学的年齢が低い傾向が見られた。カカオやコーヒーに含まれる他の分子についても調査が行われたが、今回の効果はテオブロミンに特有である可能性が示唆された。

ダークチョコレート
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食事由来の化合物と老化のメカニズム

食事に含まれる植物性化合物の中にはアルカロイドと呼ばれるものがあり、これが遺伝子の働きのオン・オフを切り替える仕組みに影響を与えることで、体の老化や健康に関わることがあるテオブロミンはアルカロイドの一種で、犬にとっては毒性があることで知られるが、人では心臓病のリスク低下などの健康効果との関連が示されてきた。一方で、その他の影響については十分な研究が行われていない。

研究チームは今後の研究課題の1つとして、この効果がテオブロミン単独によるものなのか、それともポリフェノールなど健康に有益とされる化合物とテオブロミンが相互に作用しているのかを明らかにすることを挙げている。

ダークチョコレート
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ダークチョコレートの摂取に関する注意

研究者らはダークチョコレートの摂取量を増やせば必ずしも健康に良いわけではなく、摂取量を増やすよう勧めているわけではないと強調している。チョコレートには砂糖や脂肪、その他の化合物も含まれるため、この関連をより詳細に理解するにはさらなる研究の必要だという。

しかし、今回みられたテオブロミンと生物学的年齢の関連性のように、食事由来の化合物が遺伝子の働きに与える影響や、その関連が生じる仕組みを詳しく調べるアプローチは、老化の理解にとどまらず、一般的な病気や希少疾患に関する重要な発見につながる可能性があると述べている。

ダークチョコレート
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専門家によるダークチョコレートの選び方

アンチエイジング効果を最大限に得たい場合は、カカオ含有率70%以上のダークチョコレートを選ぶことを、米国登録栄養士キャンダス・パンパー氏は勧める。「カカオ含有率が低いチョコレートは、砂糖や添加物で希釈されていることが多く、健康的な老化の妨げになります」と説明する。
ニューヨーク市の認定栄養士スコット・キートリー氏は、ダークチョコレートを健康的な食生活の中で楽しむ“おいしいサプリ”のように扱うことを提案し、普段食べているお菓子の代わりに取り入れることを勧めている。

出典

https://www.kcl.ac.uk/news/key-chemical-in-dark-chocolate-may-slow-down-ageing

https://www.independent.co.uk/news/health/dark-chocolate-health-benefits-theobromine-ageing-b2883902.html

https://www.everydayhealth.com/healthy-living/caffeine-like-compound-in-dark-chocolate-tied-to-slower-aging/

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