「ついつい先延ばししてしまう人」には3つのタイプがある!心理士が教える、先延ばし癖の改善方法

「ついつい先延ばししてしまう人」には3つのタイプがある!心理士が教える、先延ばし癖の改善方法
AdobeStock

「やらなきゃいけないのは分かってるのに、どうしても腰が重い」「今日も後回しにしてしまった」。そんな“先延ばし”に心当たりのある人は多いはずです。実は、こうした先延ばしには原因別に3つのパターンがあります。この記事では、心理士の視点から“なぜ人は先延ばししてしまうのか?”をひも解きつつ、タイプごとの改善策を紹介します。自分はどのタイプか考えながら読んでみてくださいね。

広告

先延ばし癖の3つのタイプ

「やろう」と気合を入れても、気づけば別のことに手を伸ばしてしまう。その背景には、それぞれ異なる心理や動機が隠れています。ここでは3タイプを順に見ていきましょう。

失敗すると決めつけるタイプ(エディー型)

最初に紹介するのは、取りかかる前から「どうせうまくいかない」と心のブレーキがかかってしまう”エディー型”。このタイプは、長期間にわたってストレスにさらされていたためにその状況から逃れようと努力しなくなってしまう”学習性無力感”が強いといえます。例えば、最初は意欲的に取り組んでいた仕事であっても失敗が続くなどのストレスがかかり続けると、「努力しても無駄だ」と考えるようになってしまう、などの例が挙げられます。エディー型の人は、完璧主義傾向も強いため、「失敗するくらいならやりたくない」と考えることも多いです。

課題にワクワクしないタイプ(バレリー型)

続いては、課題そのものに興味を持てず「やる意味がわからない」「退屈だ」と感じてしまう”バレリー型”。課題に対する関心が低かったり、簡単すぎて探究心が失われたりしてモチベーションが低くなっている状態と言えます。例えば、おもしろいと思えない教科の宿題だけは後回しにしてしまう、という状況が分かりやすい例です。

目の前の誘惑に弱いタイプ(トム型)

最後は、「やらなきゃ」と分かっているのに目の前の誘惑につい吸い寄せられてしまう“トム型”。多くの場合、仕事や宿題などはコツコツと継続していくことが求められます。しかしトム型の人は、目の前に短期的に獲得できる利益や快楽があると、長期的な利益の重要性をおざなりにしてしまいます。例えば、宿題をやらなきゃいけないとわかっているけれどスマホゲームがやめられない、というケースが典型的です。

AdobeStock
AdobeStock

【タイプ別】先延ばし癖を改善する心理的アプローチ

続いては、先延ばしタイプそれぞれに合った対処法を紹介していきます。

【エディー型】マインドフルネスを実践

失敗を恐れるあまり先延ばししてしまう「エディー型」の人には、マインドフルネスがおすすめです。マインドフルネスとは「今この瞬間に目の前で起きていること」に意識が向いている状態のこと。失敗を恐れているとき、心は過去の後悔や未来への不安へ意識が向いてしまいがちです。そこで今自分がおこなっている呼吸などに注意を向けることで、失敗へのとらわれを減らし、仕事や課題への意欲を高めることが期待できます。

【バレリー型】”やる理由”をもう一度確認する

課題を退屈に感じてしまう「バレリー型」の人は、まず課題への目的意識を見直してみましょう。自分が興味のあることを書き出してみて、課題とどんなつながりがあるかを考えてみると関心が湧いてきやすくなります。また、レベル上げなどのゲーム的要素を課題に取り入れてみるのもおすすめです。ただの作業に見えていたことも、意味が見えたり遊び心を加えたりするだけで一気にとっつきやすくなります。

【トム型】行動分析で“つい流される構造”を崩す

目の前の誘惑に弱い「トム型」の人は、行動分析をするのがおすすめ。行動分析とは、自分の行動を「行動のきっかけ」「行動内容」「行動の結果」の3つの要素に分類して分析すること。自分が誘惑に負けてしまったときの行動を以下のステップで分析していきます。

1 先延ばし行動の時間と回数を記録

例:
1日に5回以上SNSをチェックしてしまう

2 先延ばし行動のきっかけや行動の内容、行動したことによってもたらされた結果を書く

例:
きっかけ→目の前にスマホがあり、SNSからの通知が目に入る
行動→SNSをだらだらとみる
行動の結果→面白い。楽。

3 上記の3項目に対してそれぞれアプローチする

例:

直前のきっかけをなくす→スマホをカバンにしまって見えなくする
行動の置き換え→気分転換に外の空気を吸う
行動したあとのメリットを遮る→「スマホを見ていると目が悪くなるよ!」と家族に声掛けしてもらう

AdobeStock
AdobeStock

まとめ

先延ばし癖には、その原因に応じて3つのタイプが存在。自分に合った方法でアプローチすれば、先延ばし癖から抜け出しやすくなっていきます。また、AI×心理学のメンタルケアアプリ「Awarefy(アウェアファイ)」を活用するのもおすすめ。「先延ばし癖をなんとかしたい…」という方はぜひチェックしてみてください。

広告

RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

AdobeStock
AdobeStock