股関節が詰まっていると歩幅が小さくなる?脚が軽くなり歩き方が改善する「股関節ほぐし」
最近、歩幅が小さくなった気がする、脚を前に出すのが重く感じる…そんな違和感を覚えていませんか?40代になると、筋肉の柔軟性が低下し、股関節周辺の動きが硬くなりやすくなります。その原因は、股関節の「詰まり」にあるかもしれません。股関節がスムーズに動かなくなると、歩行動作に大きな影響が出ます。今回は、股関節の詰まりを解消して、脚を軽くするほぐし方をご紹介します。
股関節が詰まると歩幅が小さくなる理由
股関節は大腿骨の丸い骨頭が骨盤のくぼみにはまり込む球関節という構造をしています。この関節は本来、前後左右あらゆる方向に大きく動くことができますが、40代以降は加齢による筋肉の柔軟性低下に加え、長時間の座り姿勢や運動不足によって周辺の筋肉が硬くなりやすくなります。すると関節の隙間が狭くなり「詰まった」状態になります。
特に股関節の前側にある腸腰筋や、お尻の筋肉が硬くなると、脚を振り出す動作が制限されます。股関節の可動域が狭くなることで、歩くときに脚を大きく前に出せなくなり、自然と歩幅が小さくなってしまうのです。
股関節をほぐすことで期待できる効果
股関節周辺の筋肉をほぐすと、関節の隙間に余裕が生まれ、本来の可動域が取り戻せます。その結果、脚を前後に大きく動かせるようになり、歩幅が広がります。歩幅が広がると歩行効率が上がるため、同じ距離を歩いても疲れにくくなります。
また、股関節がスムーズに動くことで、脚全体の血流が改善され、むくみや重だるさも軽減されます。さらに、股関節の動きが良くなると骨盤の安定性も高まり、腰への負担が減るため、腰痛予防にもつながります。姿勢も整い、若々しい歩き方ができるようになります。
脚が軽くなる股関節ほぐしのやり方
1.仰向けになり、両膝を立てます。右足首を左膝の上に乗せて、数字の「4」の形を作ります。両手で左太ももの裏を抱え、ゆっくりと胸に引き寄せます。このとき、右のお尻から股関節の外側が伸びているのを感じましょう。

2.その姿勢のまま、右膝を軽く手で押して、股関節の外側をさらに開きます。痛みが出ない範囲で、心地よい伸びを感じる位置で止めます。呼吸を止めずに、自然に息を吸ったり吐いたりしながら、筋肉がゆるむのを待ちます。

3.その状態で30秒キープします。30秒経ったら、ゆっくりと足を下ろして元の姿勢に戻ります。反対側も同様に行います。左右各30秒ずつ行うことで、股関節の詰まりが解消されていきます。
効果を出すポイント
肩や首に力を入れず、リラックスした状態で行うことが大切です。上半身に力が入ると、股関節周辺の筋肉も緊張してしまい、十分にほぐれません。また、痛みを感じるほど強く押すのは逆効果です。「痛気持ちいい」より手前の、心地よい伸びを感じる程度にとどめましょう。毎日続けることで、股関節の柔軟性が徐々に向上していきます。
股関節の詰まりは、気づかないうちに歩行能力を低下させています。このほぐしを習慣化することで、軽やかに歩ける体を取り戻しましょう。ぜひ今日から始めてみてください。
記事監修/小野田貴代
ヨガインストラクター。学生時代にヨガに出会い、ヨガインストラクター養成講師を経て現在はオンラインを中心に活動。誰もが取り組みやすい、日常に活かすヨガを幅広く伝えている。CM等のメディア監修や健康コラム執筆、 FMラジオパーソナリティとしても活動。初心者から自分のペースで楽しめる「たかヨガ」もYouTubeで配信中。Instagram:@takayo_onoda
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