「昨日は食べすぎちゃった…」管理栄養士がおすすめ!体を優しくいたわるリセット食とは?
友人との外食やイベントでつい食が進んでしまい「昨日は食べすぎちゃった…」と罪悪感を感じてしまうことはありませんか?しかし、翌日のリセット方法を知っていればより安心して楽しい時間を過ごすことができます。リセットといっても、極端な食事制限やハードな運動は不要です。体を優しくいたわりながら簡単に取り入れられる、食べすぎた翌日のリセット食について管理栄養士が解説します。
食べすぎた翌日の体の状態とは?
ついつい楽しい場では、脂質や糖質、アルコールなどをいつもより多く摂取してしまい、翌日に1kg程度増えてしまった経験は誰しもあると思います。しかし、食べたものがすぐに脂肪として蓄積されているわけではなく、体は以下のような一時的な状態であるのです。
胃腸が疲れている
大量の食べ物を処理するために、胃や腸がフル稼働しています。消化が追いつかず、胃もたれ・膨満感・便通の乱れが出やすくなります。油っぽいものや糖分が多いものを食べた翌日は、消化酵素や胃酸が過剰になり、胃の不快感や胸やけにつながることもあります。
血糖値の乱高下
甘いものや炭水化物を一度にたくさん食べると、血糖値が急上昇します。その後インスリンが大量に分泌され、今度は急降下して、翌日はだるさ、眠気、集中力低下を感じやすくなります。
水分・塩分の乱れ
外食や加工食品で塩分を多く摂りすぎると、体は水分をため込みやすくなります。翌日のむくみ・顔や手足の腫れぼったさはこのためです。その影響で体重も一時的に増えやすくなります。
食べすぎた翌日のリセット食のポイント
食べすぎたからといって、翌日に極端な食事制限をする必要はありません。体に負担がかかっている状態なので、「体をいたわる」ことが基本になります。1日かけてゆっくり体を元の状態に戻していくのがおすすめです。基本的には水分をしっかりと取り、塩分控えめのバランスの良い食事を3食とることです。特に以下のケースではそれぞれに合った工夫をプラスしましょう。
脂っこいものを食べ過ぎた場合
消化に時間がかかり胃腸の負担が増えている状態です。胃腸疲れを解消するためにも消化の良い調理方法を取り入れましょう。煮る、蒸すなどの料理方法は脂質を抑え、食材を柔らかくして胃腸の負担を減らすことができます。
例:
脂質の少ない白身魚を使ったお鍋
具だくさんの茶碗蒸し
甘いものを食べ過ぎた場合
翌朝は血糖値が乱れ、低血糖気味になりやすいので、朝食をしっかりと摂ることが大切です。おすすめは、血糖値の上昇をゆるやかにする食物繊維やたんぱく質を含むメニューです。
例:
納豆ご飯+わかめのお味噌汁
全粒粉パンとサラダチキンのサンドイッチ+野菜スープ
アルコールを飲み過ぎた場合
アルコールには利尿作用があるため、翌日は脱水気味になります。体内への吸収効率が良い経口補水液やお味噌汁で水分補給をしましょう。また、アルコール代謝ではビタミンB1が多く消費されます。ビタミンB1は豚肉、玄米、雑穀米などに多く含まれます。
例:
豚しゃぶと蒸し野菜のサラダ
雑穀米と鮭のお茶漬け
バナナきな粉ヨーグルト
おすすめのリセット食

なるべく多くの栄養素を、胃腸に負担の少ない形でとることがリセット食のポイントです。
「もずく入りの雑炊」は食物繊維やたんぱく質、代謝を助けるビタミン類も含まれており、食べ過ぎた翌日のリセット食にぴったりです。
注意点
前日に食べ過ぎた翌日も食事を極端に減らすことはおすすめしません。過度な制限は血糖値の乱高下を招き、体脂肪をため込みやすい状態にもなります。また、体に必要な栄養素まで不足してしまい、回復が遅れる原因になることもあります。
まとめ

食欲の秋でついつい食べ過ぎた翌日も、焦らずに適切な「リセット食」を意識すれば大丈夫です。体をいたわりながら食事を楽しみ、健やかな体を保ちましょう。
参考文献:
基礎栄養学 第5版 羊土社
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