食物繊維の差は6倍!健康志向なら玄米?消化の良さなら白米?玄米と白米の違いと選び方を徹底解説
日本の食卓に欠かせないお米。健康志向が高まり、玄米が注目を浴びていますが、白米派も根強いですね。今回は白米と玄米のそれぞれの特徴や上手な取り入れ方を管理栄養士が解説します。
白米と玄米の違い
玄米は、稲の実から、もみ殻だけを取り除いたもので、ぬかや胚芽はそのまま残ったものです。白米は玄米を精米して、胚乳部分だけを残したものです。
栄養価の違い
| 栄養素 | 白米(精白米) | 玄米 |
| エネルギー | 約358Kcal | 約350Kcal |
| たんぱく質 | 6.1g | 6.8g |
| 脂質 | 0.9g | 2.7g |
| 炭水化物 | 77.6g | 74.3g |
| 食物繊維 | 0.5g | 3.0g |
| ビタミンB1 | 0.08㎎ | 0.41㎎ |
| ビタミンE | 0.2㎎ | 1.2㎎ |
| カリウム | 88㎎ | 230㎎ |
| マグネシウム | 23㎎ | 110㎎ |
| 鉄 | 0.2㎎ | 2.1㎎ |
栄養価を比べると、カロリーには大きな差はありません。
玄米の栄養価の特徴は、
・脂質が多い(胚芽やぬか由来の良質な脂質が多い)
・食物繊維が白米の約6倍
・ビタミンB1が白米の約5倍
・ビタミンEが白米の6倍
・カリウムが白米の約2.5倍
・マグネシウムが白米の約5倍
・鉄が白米の約10倍
となります。腸内環境を整え、血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維や、抗酸化作用のあるビタミンE、血圧コントロールに関わるカリウム、骨や筋肉の形成にかかわるマグネシウム、貧血予防に効果的な鉄が白米に比べてとても多く含まれていますね。
白米の栄養価の特徴は、
・炭水化物がやや多く、消化吸収が良い
というところです。
栄養価では圧倒的に玄米が優秀ですね!
食べやすさ・美味しさ比較
玄米
・噛みごたえがあり、香ばしい風味。
・消化に時間がかかるため、胃腸が弱い人には負担になることも。
・炊き方の工夫(圧力鍋、浸水時間)で食べやすくなる。
白米
・やわらかく食べやすい。小さい子供や高齢者にも向く。
・クセがなく、おかずを引き立てる味わい。
・甘味が強く感じられる
食べやすさや美味しさにはそれぞれメリット、デメリットがありますね。体調やライフスタイルに合わせて選ぶことが大事ですね。
白米・玄米どちらが向いている?
玄米が向いている方
食物繊維やビタミン、ミネラルを日常的にしっかり摂りたい方。血糖値が気になる方におすすめです。
白米が向いている方
白米は消化力が弱い子どもや高齢者、胃腸に負担をかけたくない方は白米がいいでしょう。精米時にぬかと胚芽をある程度残した「分つき米」は、3分づき、5分づき、7分づきと段階的に精米したものですので、お好みの状態で選ぶことができます。それぞれの特徴の美味しいとこどりで、白米と玄米を混ぜる方法や、雑穀米を取り入れることもおすすめです!
まとめ
白米、玄米にはどちらもメリットやデメリットがありました。カレーやチャーハンの際は玄米にするなど、使い分けると取り入れやすいですよ!ぜひご家庭でも食べ比べてみてください。
【参考】
食品データベース(穀類/こめ/[水稲めし]/精白米/うるち米)
ライター/浅野いずみ
行政管理栄養士として保育園や老人ホーム等の施設衛生・栄養管理の指導に従事。その後フリーランスとして特定保健指導やダイエットプランナーとして個人の栄養や健康をサポートしている。食材の持つ力や組み合わせ、効果的な調理法についてのテーマを中心に、食べることが楽しくなるような執筆を心掛けている。
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