「体にいいイメージだけど…」〈玄米〉を食べてはいけない人がいるって本当?特徴は?管理栄養士が解説

 「体にいいイメージだけど…」〈玄米〉を食べてはいけない人がいるって本当?特徴は?管理栄養士が解説
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茶色い見た目やプチプチとした食感が特徴的な玄米。健康志向が高まっている現在、食事に取り入れている方も少しずつ増えてきています。体によいイメージがある玄米ですが、実は玄米を食べないほうがよい人がいるということをご存じでしょうか?そこで今回は、玄米を食べてはいけない人の特徴をご紹介します。

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そもそも玄米とはどういうお米?白米との違い

玄米とは、稲の実(=もみ)からもみ殻を取り除いただけのものを指します。私たちが普段食べている白米は、その玄米からさらにぬかや胚芽の部分を取り除いたもので、白い見た目ともっちりとした食感が特徴的ですよね。

一方で、玄米はもみ殻を取り除いただけのものなので、見た目が茶色く白米よりやや固めの食感で、人によってはぬかのにおいが気になる場合もあります。ぬかや胚芽の部分にはビタミンやミネラル、食物繊維など、白米と比べて多くの栄養素が残っているため、一般的に玄米の方が栄養価が高いといわれています。

玄米を食べてはいけない人の特徴

胃腸の機能が低下している人

玄米はセルロースという食物繊維が全体を覆っており、硬さがあるので消化に時間がかかる食材です。よく噛まずに飲み込むようにして食べていたり、炊き加減が硬い場合は胃腸に負担がかかり胃もたれや腹痛につながる可能性があるので、胃腸の機能が低下している時は玄米を食べるのを控えましょう。食べる時は一口あたり30回以上、ゆっくりとよく噛むことがおすすめです。

胃腸が未発達なこども

玄米は栄養価が高いため、こどもに食べさせたいと思う方もいらっしゃるでしょう。ですが、胃腸の機能が未発達なお子様は食べさせる年齢に気をつける必要があります。小さい頃は意識的に噛むことが難しいですし、よく噛まずに食べると消化不良が引き起こされ、腹痛や下痢、便秘などを引き起こす可能性があります。

貧血傾向のある人

玄米に含まれるフィチン酸は、鉄や亜鉛など一部のミネラルの吸収を阻害することが分かっています。食べすぎなければ影響は少ないと言われていますが、貧血が気になる場合は白米と混ぜて炊いたり、食べる頻度を下げるなどの工夫が必要です。

玄米を毎日食べることのメリットとデメリット

玄米を毎日食べると、白米を食べるよりもビタミンやミネラル、食物繊維が摂取でき、よく噛むことで満腹感が得られ食べすぎを予防することが期待できます。さらに、日本人は食物繊維が不足している傾向があるため、毎日玄米を食べると食物繊維を効率よく摂取することもできます。

ですが、サプリメントや他の食品との組み合わせしだいでは食物繊維過剰になってしまう可能性も考えられます。腸内環境を整えてくれる食物繊維ですが、便秘を解消するのは食物繊維だけではなく水分をとることや体を動かすことも大切です。食物繊維だけにとらわれるのではなく、ほかの生活習慣が乱れていないかもチェックしてみましょう。

まとめ

今回は、玄米を食べてはいけない人の特徴をご紹介しました。玄米は、白米ではとることができない栄養素が含まれる健康によい食材ではありますが、もちろん体に合わない方もいらっしゃいます。はじめて食べる場合は少しずつ体調と相談しながら食べるようにしてくださいね。

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