葉っぱが生えたにんじん、食べてOK?管理栄養士が教える〈食べてはいけないにんじん〉の見分け方

 葉っぱが生えたにんじん、食べてOK?管理栄養士が教える〈食べてはいけないにんじん〉の見分け方
Megumi Tomishige

鮮やかなオレンジ色で料理を華やかにしてくれるにんじん。使い勝手がよい野菜のひとつですが、保存しているとヘタから葉っぱが生えてきてそのまま使っていいのか不安になったことはありませんか?そこで今回は、葉っぱが生えたにんじんをそのまま食べてもいいのか解説します。

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葉っぱの部分を食べても問題ない?

結論から言うと、葉っぱが生えたにんじんは「食べても大丈夫」です。

にんじんは主に根の部分を食べる野菜で、根の部分にはたくさんの栄養が含まれています。にんじんは収穫された後も成長を続けているため、根の養分を使って成長した結果、ヘタの部分から少しずつ芽が生えてきてしまいます。にんじんの芽に毒は含まれていないので食べることはできますが、根の養分が芽に取られ、味や風味が落ちてしまうのであまりおいしくないことがほとんどです。

葉っぱ にんじん
葉っぱが生えたにんじんは「食べても大丈夫」photo by photoAC

食べてはいけないにんじんはこれ!

葉っぱが生えたにんじんは食べることができますが、ここからは食べてはいけない状態のにんじんをご紹介します。保存しているにんじんがこのような状態であれば、すぐに廃棄してくださいね。

カビが生えている

にんじんを温度や湿度が高い場所で保管していると、白や黒色のカビが生えることがあります。カビはにんじんの中にまで入り込んでいることが多いので、表面を洗ったり切り落とすだけでは取り除けない場合がほとんどです。

表面がぬるぬるする

腐ったにんじんは触ると表面がぬるぬるしていることがあります。使えるかどうか迷った時は一度流水でしっかりと洗ってみてください。ぬめりが取れない場合は腐っているので食べない方がよいでしょう。

触るとぶよぶよする

本来は固くてシャキッとしたにんじんも腐敗が進むとぶよぶよとしたやわらかい感触に変化します。食感や風味が落ちているのはもちろん、食べると腹痛や嘔吐を起こす可能性があるため使うのはやめましょう。

酸っぱいにおいがする

腐ったにんじんは香りをかぐと、にんじん本来の新鮮な香りとは違い酸っぱいにおいやカビくさいにおいがします。切るとやわらかくなっていることもあるので、使わずに処分してください。

にんじんを長持ちさせる保存方法

にんじんは野菜の中でも比較的保存しやすいものではありますが、ここではより長持ちする保存方法をご紹介します。

常温保存

気温が低い秋から冬にかけては常温で保存することができます。キッチンペーパーや新聞紙で包み、冷暗所において保存しましょう。夏場は温度や湿度が高くカビが生えやすいので、冷蔵か冷凍で保存するようにしてくださいね。保存期間の目安は約1週間です。

冷蔵保存

にんじんは水分がついていると腐りやすくなるので、袋から取り出して水気をふき取りキッチンペーパーに包んでポリ袋に入れ、ヘタの方を上にして保存しましょう。面倒に感じてしまう場合は、市販の野菜用保存袋に入れるのもおすすめです。保存期間の目安は1〜2週間です。

冷凍保存

冷凍する場合は使いやすいように切ってからキッチンペーパーで水気をふき取り、冷凍保存用の袋に入れて保存します。調理の際は解凍せずそのまま使えるので便利ですよ。保存期間の目安は約1か月です。

にんじんは日持ちしやすい野菜ですが、購入する時点で鮮度がよいものを選ぶことも大切です。ただし、いずれの保存方法でもなるべく早めに食べきった方がよいでしょう。

まとめ

今回は、葉が生えたにんじんは食べられるかどうかについてご紹介しました。葉や芽が出たにんじんは食べることができますが、根の養分を吸って成長した結果なので味や風味が落ちていることがほとんどです。購入したにんじんは鮮度がよいうちになるべく早く使い切りましょう。

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AUTHOR

管理栄養士 野口久美子

野口久美子

管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。



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